華奢なお嬢様 4歳誕生日後レオン視点
僕はレオン。3歳から家庭教師をつけてもらい勉強してきた。知識を得るのは楽しく本を読めば理解してしまうから家庭教師はすぐに言い負かされて辞めていってしまう。もう将来のことなどわかりきってしまっていてとてもつまらない毎日だった。
父様と母様は仲がよくいつもベタベタくっついている。それを毎日見ていてよく飽きもせず一緒にいるものだ、と冷ややかな目で見ていた。
そして母様が子供を身籠ったのだが
「レオンに弟か妹が生まれるのよ」
と嬉しそうに僕に語りかける。
「おめでとうございます母様。とても嬉しいです。」
本当はどうでもいい。僕の邪魔をしなければ存在してもいいだろう。
7か月後、母様は女の子を産んだ。
キョトンとしてじーっと見つめてくる僕と同じ瞳をした赤ん坊に目を奪われた!!!なんて可愛いいんだ!心臓が早鐘をうつ。ああぁ、、初めてだ、こんな感情。愛おしい。この小さな妹を僕が守らなければ!!
それからはリリーの為に育児の本を読みそれでもわからない所は子を持っている使用人達にすぐに聞いた。母様は男の子だった僕と女の子のリリーの違いを楽しそうに喋りそれを聞きながら僕は一緒にお世話していった。
リリーはよく笑う子で僕の教育の甲斐があり初めて喋った言葉は
「に~」だ!!!
やった!!こんなに嬉しいことは初めてだ!
リリーは僕の本を並べて倒すのが楽しいのか見るといつも本に囲まれている。
「リリー何を読んでいるんだい?」
「に~に、このしきはこれであってりゅの?」
えっっっ僕が使っていた参考書を指差して間違っている所を指摘している。試しに色々な数式を出していったがニコニコ答えていく。
リリーは算術がお気に入りのようだ。
「本当か!レオン!!」
「父様、リリーがお昼寝から起きてしまいます。お静かに願います。」
「いや、、な、、リリーも天才であったか。」
「わたくしはこのことは外には洩らさないように徹底すべきだと思います。リリーは容姿だけでなく優秀だと知られてしまったら危険ですわ。」
『カレン(母様)の言う通りだ。』
「幼いリリーを守るためにも、学院に通わなければならない12歳になるまでは屋敷から出さないようにいたしましょう。家庭教師はいらないわね。レオン、リリーのお勉強頼めるかしら?」
ニヤリ
「もちろんです。母様。」
もっと沢山一緒にいれる。レオンは喜んだ。