華奢なお嬢様 レオンの入学
レオン12歳リリー6歳。レオンのアントワーヌ王立学院の入学の日。12歳から18歳までの貴族、平民の成績優秀者は王立学院に入学して寮で生活し勉強しなければならない。
「うっうっひぃっっくっっぅっ」
「お願いだょリリー。僕は休みになったらすぐに帰ってくるから泣かないでおくれ。それでは兄様はリリーを置いていけないよ!」
リリーは産まれてからレオンから長期間離れたことがなく離れるのが不安で仕方がない。それに学院ならここから通える距離なのに、全員寮生活になるのだ。それは貴賤に関係なく、学生は平等を重んじる学院のきまりなのだ。わかっているのだがリリーは悲しくて仕方がない。
「兄様、、ぜったいにお休みには帰ってくる??」
目を潤ませて訴えかけてくる。
うっなんだこのかわいい生き物は、、
「当たり前じゃないか!僕の天使!リリーこそ僕がいないからといって食事をとるのを忘れて本ばかり読んでいてはいけないよ。」
「わかっった。ふっうっうっ」
また泣き出してしまった。リリーを抱き締め頭をなでてやる。もう連れて行きたい。僕だって離れるなんていやだ!リリーは王立学院を入学できるレベルにあるし、いっそ連れて行ってしまおうか。
見送りに来た父様が
「だめだぞ!!レオン!」
考えていることがわかったのか反対してきた。
「学院は様々な生徒がいる。お前は自分の一生の友に出会えるかもしれぬ!学生時代は短い。家に縛られず楽しんでこい!!」
父様の言う通り僕は泣いているリリーを仕方なく母様にまかせ、見送りにきている使用人達にも
「リリーのことをよろしく頼む。」
心得た使用人達
『もちろんでございます!おまかせください。いってらっしゃいませ。レオン様。』
「レオン。あなたにとって素晴らしい学院生活が送れるよう祈っているわ。気をつけていってらっしゃい。」
「こちらのことは心配しなくとも大丈夫だ!頑張ってこい!」
「お、、にいさ、、ま。いっ、、、てらっしゃ、、ぃ。えっく。」
「いってまいります。父様。母様。リリー行ってくるよ。」
レオンはリリーの額にキスをおとし馬車に乗り込んだ。これ以上いたら学院に連れていってしまう。断腸の思いで学院へと旅立った。
リリーは馬車が見えなくなっても立ち退かず見送り続けていた。ブライアンもカレンもそんな娘を見守っていたが風が冷たくなってきたので中に入るよう促した。
馬車の中でレオンは声もださず一筋の涙を流していた。大事な大事な大事な妹。どうかもう泣かないで、笑顔でいておくれ。願いは届かず、リリーはその日一日中泣いて過ごした。




