神意
「俺が凛に近づいた時点で既にわかっていたことだ、なぁ、それともあれか?自分も仲間に入れて欲しいって?全然いいよ、今までのことも綺麗さっぱり忘れるからさ、来てくれよ。」
俺もつくづく学習しないんだなって思う、何回目だよこれ。それでもそうしないと誰かが傷つかなくちゃあならないからな、それは嫌だ、やりすぎるかもしれない。
「それでも嫌だっていうなら力尽くだ、凛みたく魂に干渉されてるかも知れねぇからな、直接見せてもらう。」
雷基が自分から離れてきたんだ、それはないだろうと思っていたが凛に手を突っ込んだ時に何か異様な何とも言えない気配も感じたんだ、もしかしたらもしかするかもしれない。
「安心してください、そこの裏切り者と違って私たちは固い固い絆で結ばれてるんです、3人で力を合わせればどんな敵にだって勝つこともできます。ほら、もう空の色も戻りました。では…始めましょうか、私に眠る力を今、解き放つ時です。」
…これは…っ!…なんだっていうんだ、何が始まるっていうんだ…
「お二人は私も十分に距離を取ってください、何があるかわかりませんよ。では、始めましょう。"神怒の降雷"!!」
神怒の…降雷…!?雷基のスキル、いやそれ以上の火力、直で当たればひとたまりもなさそうだ…。
「避けろ雷基…!っ、ああああぁぁぁぁぁ!!!」
…以前受けた雷基のスキルなんかと比べられないほどだ…っ…!痛い、確実に殺しにきた一撃。再生に全神経を注ぐ、まさかここまでだなんてな…他2名が弱いから油断していた……っ、足元が…おぼつかない、身体全体の操作がまともに効かない…待て待て待て、今俺の身体に何が起きている…っ、立てやしない…
「あらあら、どうなさいました?まさかこれっぽっちでリタイアですか、ではトドメを刺してあげます、"神怒の絶炎"!!」
…地が、割れていく。熱い、まさか下から…まずい、避けれない!
「馬鹿か文也お前…っ!俺なんかよりお前の方が強いだろ、今のは見捨てるのが正解択だ…なんとか掴んで飛べたが大丈夫か?」
「あぁ、すまないな雷基。レジリアと翔也はどうした…?」
「おなじく飛んでる、レジリアも翔也も跳躍が足らなかったからな何か撃っていたよ。さて、俺もそろそろ限界だ。凛の方向に投げるが構わないな!」
「あぁ、やってくれ。もう大丈夫だ、"飛影刀!」
まさか俺をこんな速度で投げれるなんてな、基礎値が高いんだろう…。さて、そろそろだ。
「"飛影刀・瞬即刀絶"!!」
この距離の一刀、避けれないだろ…少なくともこれで半分は持っていってやる!
「これで終わ……んなっ…これは…どういうことだよ、これは今殺すつもりはないが四肢は持っていくつもりでやってんだぞ。肉体なのかそれは…硬い、いやそれよか…当たってるのか…」
「気づいたんですね、さすがです。ですが0点です、私に触れようとする時点で、0点です。」
何を言ってる…だがまずい、この刃は通ることはなさそうだ、一旦距離を取ればいい。…なんなんだ今の覇気は、コンマ数秒遅れていたら殺されていた………どうかしてんじゃねぇのか。こいつは人間と思うな、半端な覚悟なら殺される…
「もう、遅いです、何もかもが…遅すぎた。私の世界の為に、尊い犠牲になってください!"反刻・神怒の降雷"!!」
何を言ってる、反刻…?俺みたいな時止めと似たような…下!?っ…!!危ねぇ!!!
「お前…今何をした…!?」
「何をしたと思います?少しはその足りない頭で考えなさいな!"神怒の絶炎"!!」
明らかにまずい、お前ら避けれるかこれは…!?
「危ねぇ!大丈夫かレジリア、翔也!!」
雷基は避けれたか…ならさっきも避けれたんだ、大丈夫だ
「っ…ゃぁぁぁぁぁ!!!」
「「レジリア!!」」
「くそっ、お前今何をした!"ペネトレイト"!!」
あの貫通の弾すら当たらない…とりあえずレジリアの回復を優先しねぇと…!
「私なら問題ありません、まだアイテムでどうとでもなります!」
んなこと言ってもこの傷、HPも1、パッシブでなんとか耐えた程度…それに自己での回復は性能低下の状態異常しびれ…とりあえず応急処置だけでも…よし。こいつ…強い、まるで……まるで…
「神かの如く…。」
「神!神、神、神、神!!いい響き、なぁんていい響き!なら最後にいいものを見せてあげましょう!"進刻・神怒の招来"!!」
…なんだ、炎でも雷でもなんでもない。何か別のスキル、一体なんなんだ…一体。
「上だ、上を見ろ!何かが今…光っている…ぞ。」
翔也、何を言って…
「"サンライズ・オーバーブラスト"!!私の光に…焼け焦がれろ!」
「"簡易血界・ソウルテリトリー"!!お前ら、もっとこっちに寄れ!こんな広範囲を守れないぞ俺は…こんな吹けば飛ぶような簡易式で…っ…!
大量のHPとSPを消費してより強い結界から血界にする…ただ簡易式、普通は長々と陣を描き準備を整える、簡易でも…これは辛い。少しずつ少しずつ範囲を狭めていって徐々に簡易から本式にしていく、何個もこんな規模のものをマルチタスクで終わらしていくのは厳しい…ものがある。
「まだ耐えるんですかぁ、面白いですねぇ。"反刻・神怒の降雷"!!」
下から…だとっ!?
「「「わああぁぁぁぁぁあ!!!!」」」
「大丈夫か…お前ら…!!」
俺もまともに動けない…大丈夫か大丈夫じゃないかと言われれば大丈夫じゃない。しかし…それでも…!
「これを解除するわけにはいかない、個々でどうにかしてくれ!俺は…俺はお前を殺す為に死ぬわけにはいかない、出てきやがれ…クソ野郎!!」
お前は…お前は誰なんだ、誰がそこにいるんだ!
「何を言っていんるですか…私は……私です!"サンライズ・オーバーブラスト"!!!まだ…まだ!"サンライズ・オーバーブラスト"!!"サンライズ・オーバーブラストオォォォ"!!!!」
「全部…全部俺が引き受ける!"集閃の一撃"!!簡易血界解除!全部俺が喰ってやる…お前を助けて、'お前'を喰ってやる!」
とは言ったものの…こんなのを連射されてはどうしようもない、俺の腕が処理に間に合わずにパンクする…!だがこのままなら俺が負ける、一体全体このままで…どうもならない…。ならばこのままこのエネルギー全てを喰らって…凛の中にいる奴を…喰らい出す!
「もてよ、俺の身体ぁ!死んでくれるな、俺!困った時のこいつの出番だ、"ソウルオーバー・ザ・ワールド"!!」
これで…!5秒、いや3秒でいい、喰ら…発動しない!?
「ええ、知ってます、それも。だからあなたの周囲の時を戻し続けた、戻すぐらいなら、止めるほどの力はいらない。さあ、せいぜい足掻いてください!」
まずい、このままだと本格的にまずい!視線を逸らす暇もない、となると俺はまさか…喰らえてない?いやそれなら俺が攻撃を受けることはない、なら、一番上まで飛んでいけばいい話じゃないか!
「喰てないなら関係はない、解き放て、"魂の解放"!!"魂託の黒翼"!!空を舞え、幾多の願い!」
予想通り俺より下に流れない、ここで全て時が戻って繰り返されている。光を振り切る速度で止めろ、少し経てば反刻を切るはず、そのタイミングで光より早く急降下する、そして間が空いた瞬間に止める…それまで上がり続けっ……
「鳥の翼は捥いでから料理しませんと、ふふ。」
まずい、下の奴らに被害が!
「"簡易血」
「やらせません、"シューティングスター"!!」
っ…!全速力で落下してやる…落下で死なないからな、何があっても!間に合うとは微塵も思ってない、だから範囲回復さえできればそれだけいいんだ、それだけで…!
「お前の一部を譲り受けたなら俺にもできるはずだよな、空よりも空にある根から戻してやる、"反刻"!!」
…消えていく、光が…なんのために俺は飛んだんだ…少し、やばくないか、俺。
「ちょっ、あっえっ…….くそっ!"二連式波動砲"!!」
…もってくれえええぇ!いくら死なないからとはいえ、高所からの落下は少し怖いものがあるからな…!……….っ….はぁ、なんとか…耐えれた。MPもSPも残り少ない、HPからの転換で回復できてせいぜい五割程度…それで勝てるといいんだが。
「人間如きが私のスキルを使うなど…許されるはずがない!開け、禁断の門よ。閉じろ、世界の理よ。沈め、思い上がる人類よ。上がれ、我らが憤怒よ。今、世界は新たなる領域に到達する!全ての生命よ、私の為にその命を使え!"真なる裁き(パーマネンスジャッジメント)"!!」
「裁きを下すのは俺だ、思い上がりの駄神!お前は、俺が…いや、俺たちが許さない!啓け、アポカリプス!真なる姿、あいつから溢れ出る力を吸って、真なる力を示せ!」
俺が今まで本物と思っていたものは偽物…というかまぁ今から出すものも厳密にいえば偽物だが…まぁ構わない、今することは一つ。
「お前の裁きの剣と、俺の黙示録の大鎌。どっちが残るかの戦いだ、待ってろよ凛、今俺たちが、お前を救い出す!!」




