異世界の魔物
この村じゃあ防具は大したものは売ってない
...というか金額に見合わないんだよなぁ、一度あの鍛冶屋にでも行ってみるか...。
「なぁレジリア、今日はあの国に行って防具を整えて、明日ダンジョン付近で一日過ごしてその後にダンジョン攻略という形にしたいんだが構わないか?」
「わかりました、でしたらついでにアイテムの補給もした方がいいんじゃないでしょうか、もうあまりありませんので...。」
そうか、もうほぼなかったなそういえば...毎回買っていては金がすぐになくなってしまうから一度作れないか試してみるのもいいかもしれんな...。
「おい、素材さえあれば俺のアビリティで作れるのか?」
「...えーっと私には...。」
「違うんだ、気にしないでくれ。俺の中にはまだ生きてる奴がいるんだ、そいつと会話をな...そうか、わかった。なら今のうちに色々と聞いておかないとな。」
どうやらこいつの命は魔物の襲来の回数とリンクされているらしい、四回目の時までは生きれない...そして色々と話された。
「ソウルイーター...お前はこれをただのアビリティ、武器として使っているらしいがそれは違う。敵のスキルを使える時点で察してるとは思うが敵や物を喰らうことにより真価を発揮する。ただし、魂...つまり核だ、"それ"が"それ"であり続けるための物を喰らうんだ、喰われた側はまるで抜け殻みたいになっちまう。それをできる覚悟があるならやってみるといい、あの感覚は恐ろしく気持ちが悪い。一度やるとリミッターが壊れたみたいに抵抗なくできる様になる、それが余計に恐ろしいところさ。それじゃあ俺は少しでも長生きしたいからまた眠るとするよ、もうしばらくは起こさないでくれると嬉しいな。」
...あぁすまない、しばらくはまた、寝ててくれ
「よし、ついたぞレジリア。ここからは...いやいけそうだな。前みたいなことがない様にこのまま行くぞ、周りを見ても馬車のまま行き来してる人も多いしな、ルール的には大丈夫なんだろう。」
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「よ、久しぶり。」
「おぉ!きたのかあんちゃん、また女の子連れてきてなんだぁ自慢かぁ?」
「いやいやそんなんじゃあないよ、今日は俺とこいつの防具を選んでもらおうかなと。」
「よろしくお願いします...。」
「はえ〜、絶華族の姉ちゃんか、初めて見たなここでは。よく入れたな、検問で引っ掛からなかったのか?」
「いや、引っ掛からなかったな。なんだ?普通は引っ掛かるのか?
「おう、本来ここにきていい絶華族は奴隷の手枷なり足枷なりをつけた子供だけと決まっていたはずだ、大事にしてやれよ。」
「当たり前だ、あんたの短剣もこいつに渡してるんだから。」
「へぇ、そうかい。どうだ、使いやすいだろ?それはそうとこんなのでいいだろ、防具は。あんちゃんは非力だからな、ローブっぽいものにしてみたぜ、今あんちゃんが着てる服をベースに急所となるであろう部分に魔法鉄のプレートをはっつけてその上をローブ で隠す、見た目も悪くないだろ、とりあえずその辺りにあった黒を軸に端の部分を銀にしてあげることによりおしゃれ度アップ...のはず。そっちの嬢ちゃんはステータスはよくわからんが基準値よりも少し高めと考えて服の上に6、7割魔法鉄のプレートをくっつけて後はその辺にあった毛皮をあしらってみたぜ。値段は銀貨五百枚のところ四百五十に負けておいてやるよ。」
「ありがとな、実は銀貨は五百枚もなくて危なかったんだ。三十枚は余ってよかったよ。」
「おう、今後ともご贔屓によろしく頼むぜ、それじゃあな、頑張れよ。」
「当たり前だ、あんたこそ片目ばっかり使ってたら目が悪くなるぞ、それじゃあな。」
「んなっ!余計なお世話だぜこのやろう!なぁ嬢ちゃん。あの坊主、色々と不遇な人生歩んでんだ、こっちにきてから。あいつが元いた世界のことなんて微塵もわからねぇがとにかく可哀想でしょうがないんだ、だからさ。」
「分かっています、文也様がいなければ今の私はありませんでした、その恩返しだけじゃあありません、他にも文也様が必要とするならなんだってやるつもりです、ですのでご心配には及びませんよ、おやっさん。」
「いい仲間を持ったなぁあの坊主はよぉ....。」
「おいレジリア、行くぞ...なんで泣いてんだおっさんは。」
「なんでもねぇよはやく行ってきな!また顔見せろよこのやろう!」
「分かってるさ、それじゃあな。」
なんで...泣いてたんだろうな。
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よし、ついたぞ。道中に拾った草...図鑑には合成で云々書いてるが実際やってみても薬草になるにはなるがやっぱり抵抗あるな...飲み薬にしたほうがやっぱりいいんだろうか。
「なぁレジリア、まだ日暮れまで時間がある、少し中に入るがついてくるか?」
「もちろんです!私も行きますよ!」
「そうか、ならとりあえずこの辺に留めといてくれ。」
「わかりました。」
外は明るいとはいえここはダンジョン...やっぱり暗いな、その辺の少し大きな木を持ってきていたらいいものの足りるか...これで。
「レジリア、警戒を怠るな、ここは暗い、一応松明はあるがあまり明るくならん上にダンジョンというのは魔物の襲来の際に狙われなかった強い魔物がボスとなり残っている可能性も大いにあるらしいからな。」
「承知しております、あの先からが多分ダンジョンなんでしょう。ここまでは一本道です、私が先に」
「まて、俺が先だ。あかりを持ってるのも俺だからな、大丈夫、どうせなんにもな...あれはなんだ、暗くてよく見えない...。」
「何が見えたんです...?」
「いやそれが、何かがいるのはわかるんだ、真っ直ぐ行けば鉱石がある部屋があるらしいんだがそこに何かいるんだ、暗くて見えないが。」
所々に明かりはあるが殆どが消えている、残っているのももうすぐで、朽ちるだろう。誰もここにきてないんだ、それはそうだ。
「あの生き物がなにかわかりさえすれば撤退か戦闘開始かわかるんだがあれは...。」
「ただの光の反射でそう見えたんじゃ...私には何も見えないんですけど...。」
そう言われてみればそうかもしれない、そもそも奥まで続いているんだ、誰か侵入者が来たとなれば誰かを送り込んでくるだろ普通。
「よし、行くか。しっかりついてこいよ...。」
鉱石が大量にある...あれは自ら光を発しているんだろうか、でも脳死で採ってしまっては天井が落ちてくる可能性もゼロじゃあない。こういうのは専門家じゃないと危ないって聞くからな、分かれてるのだったり転がってるのを採るだけにしよう...
「...いや、何かいる。熊?いや馬の魔物か?わからない、わからないがとりあえず見に行ってくる。」
いない?そんなはずはない、さっき見かけたはず、壁に張り付く様にしていた、擬態能力があるのか?あの大きさで...瞬間移動?いやそれはありえないだろう、だとしたらどうして...
「文也様後ろです!上にいました!!」
後ろ!?一体どういうっ!!!!
「危ないっ!!!これは...手強いな、攻撃力も知性もあるらしい、来い、ソウルイ...そうか、もう呼ばなくてもいいのか、まぁでも呼んだ方がそれっぽいしな、来い、ソウルイーター!よし、やるぞレジリア!お前は俺より素早いからな、隙ができたらそこに攻撃してくれ!」
「わかりました!無茶はなさらず!」
「分かってるさ、よし。行くぞ!!」
まともに動くようになってから初めてのボス戦、気合入れてやらないとな!




