■第99話:再接触②
再びの戦いは。
順調に始まった。
だが。
順調だったのは。
ほんの一瞬だった。
■前線(短時間接触)
「接触、三秒!」
「即離脱!」
命令が飛ぶ。
兵が動く。
当たる。
離れる。
成立する。
「いい流れだ!」
■繰り返し
当たる。
離れる。
また当たる。
切る。
ズレない。
今回は違う。
「いける……!」
■その瞬間
遅れる。
一拍。
それだけ。
だが。
次に響く。
離脱が。
半拍遅れる。
「……あ?」
■崩れ(早い)
接触が長引く。
揃い始める。
ズレる。
「離れろ!」
命令。
だが。
間に合わない。
前回より。
速い。
「もうかよ……!」
■中央
「中央、遅延!」
「接触解除不能!」
叫びが飛ぶ。
短く切るはずが。
切れない。
ズレが積み上がる。
「くそっ!」
■レオナルト
「……短縮しろ」
即断。
「さらに削れ」
一拍。
だが。
無理だ。
限界を超えている。
「……なぜだ」
■認識
対策している。
準備している。
だが。
前回より早い。
理解できない。
だが。
現実は進む。
■観測(レグナス側)
「崩れ、開始」
ミレアが言う。
「前回より早期」
一拍。
カイルが顔を青くする。
「……なんで早いんですか」
ヴェルドが答える。
「学習していない」
■分析
「対策はしている」
ヴェルドが続ける。
「だが」
一拍。
「本質に触れていない」
「だから早い」
■ルナたち
「……早いね」
ルナが言う。
レオンが笑う。
「二回目だからな」
エリナが震える。
「……どうして」
一拍。
ルナが言う。
「もう“慣れてる”から」
■他国視点(中規模国家)
「また接触したらしいな」
将が笑う。
「今回はすぐ終わるだろ」
副官が頷く。
「対策済みですから」
一拍。
「次は勝ちます」
軽い確信。
何も見えていない。
■レグナス
「報告」
「再接触、継続」
一拍。
「問題ない」
それだけ。
再び。
崩れた。
しかも。
速く。
対策しても。
意味はない。
それが。
二度目の現実だった。




