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【挿絵有り】ドリーム★コネクターズ ー不幸少女と空想少年ー  作者: バンブー
恐竜世界編

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第13話 夢:(7/10)

 画面内の女性がこちらを見たところで、モエカが自身の顎に手を当てる。


「ところで何だ? この頭にテレビを付けたウサギは? いや、テレビからウサギの体と耳が生えているのか?」


 モエカがウサギの耳を軽く摘み上げると、画面内の女性が答えた。


「この子は夢探査機ゆめたんさくき、探査機の本体はこのブラウン管みたいな四角い箱の部分で、歩行形状がウサギに似せてプログラムされているから我々はそのまま、ウサギ歩行・テレビジョン型・ビーコン、略称で[ウサテレ]と呼んでいるわ」


 彼女が話しを言い終わると、ウサギは前足を上げて挨拶をするような動作を見せた。


「ちょ、ちょっと可愛いな」


 少し頬を赤らめるモエカ。それに対して女性は「ありがとう」と言葉を返す。続けて女性は咳払いしつつ女性はモエカに訪ねる。


「えっと、貴方とは初めて合うわね。たぶん部外者サード……夢に紛れ込んでしまった人ね。貴方の名前を教えてはもらえないかしら?」

「あ、ああ、清白モエカだ」

「清白モエカ……分かったわ、ありがとう」

「……貴方の名前も教えて頂けないだろうか?」


 今度はモエカが女性に聞き返す。すると女性は「失礼したわ」と謝り、答えを返してくれた。


「改めて自己紹介すると、私の名前は杉宮すぎみやユリエ。日本人よ。詳しい場所とか諸事情で言えないけど、私は夢を研究している研究員の一人」

「夢の……研究?」


 ショウが話に食いつくと、ユリエ研究員は一つ頷いた。


「そう、夢って言うのは寝ている時に見る夢の事よ。言わば大脳の情報整理時に起こる記憶の整理から生まれる記憶同士が繋がった継ぎ接ぎの仮想的映像。心の映像とも言える物かしらね」

「えーっと……それつまり……」


 ショウ達がユリエの話に対して考え込んでいると、彼女は慌てたような素振りを見せる。


「ごめんなさい。ここで夢の定義を話しても仕方ないわね。簡単に言うと、貴方達は今眠っているのよ。そして、皆同じ夢を見ているの……ある人物の夢をここにいる皆がね」

「皆が同じ夢を……それって、シンクロニティ!?」

「「シンクロニティ?」」


 ショウの発言に、ユリエとモエカが同時に聞き返した。


「僕はこの前、貴方達と黒竜の夢を見た後、エリちゃんと夢について話したんです。話した結果、内容が似通った部分が多く、気になってあの夢について調べていた時に、このシンクロニティという単語を見つけました。意味のある偶然の一致という意味です。やっぱり、この夢って何か特別な……」

「ちょっと待って! 今、エリちゃんと話をしたって言ったの?」


 彼が話し終わる前にユリエは質問する。それに対してショウは驚きつつ返答する。


「え? は、はい言いましたけど……」

「何処で話したの? どこで、どうやって?」


 質問の意図が分からないが、彼は素直に答える。


「あの夢の後、僕は家のベッドの上で起きました。昼ちょっと前まで寝ていたと思います。起きて昼食を食べていたら妹のエリちゃんが昔のゲームをやっていたので、何となく訪ねた所、あの黒竜の夢について聞きました。こんな感じです」

「……ということは、そこは深層心理の」

「はい?」

「……何でもないわ。ごめんなさい、こちらの話よ」


 ユリエは何かを誤魔化すように笑みを作る。

 そうしていると、今度はモエカが質問した。


「杉宮さんでよろしいですか?」

「ユリエで良いわ。そっちの方が呼ばれ馴れてるから」

「それじゃあ、ユリエさん。さっき、ある人物の夢を我々全員は見ていると言いましよね?それはいったいどういう意味ですか?」


 モエカの質問にユリエは少し考え込むが、しっかりと答える。


「ここは……そこにいる……水瀬エリちゃんが見ている夢の中よ」

「「え?」」


 今度はショウとモエカが驚き、エリへと視線を集中させる。エリは黙ってウサテレへと視線を向けていた。

 ユリエは話を続ける。


「これ以上の詳しいことは、彼女のプライバシーと情報漏洩を防ぐ為に部外者サードの……ごめんなさい、一般人だと思われる貴方達には話せない」

「エリの夢の中に呼ばれた……私が……エリ、そうなのか?」

「……」


 モエカの問いにエリは何も答えず、俯いて黙りこんでしまう。しばらくの沈黙の後、ショウはユリエに尋ねた。


「答えられる範囲で構いません。貴方達は何故ここがエリちゃんの夢だと分かるんですか? どうやって、貴方達や僕達はエリちゃんの夢の中に? 貴方達はいったい何者何ですか?」

「それは……」


 彼の質問責めにユリエが悩んでいると、ウサテレの画面の右側から例のポッチャリした白人男デーブが髪を爆発させて現れる。


「それはだなジャップボーイ! 俺様達は脳の最先端技術を進むスーパーサイエンティストチーム! プロジェクト・ドリーム・コネクション!」


 デーブは、その場で片足を軸に巨体を華麗に一回転させポーズを決める。


「通称! ドリーム・コネクターズだぜ! ハッハー!」

「ちょ、ちょっと! ブラウン! 貴方邪魔よ」


 ユリエは無理矢理画面から外に飛ばされ、文句を垂れるがデーブは無視する。


「脳味噌の小さいチルドレン達にも分かりやすく説明してやろう! この天才エンジニアの俺様! デーブ・ブラウンが開発した人の夢を覗く装置、ドリーム・コネクターによって人の夢に干渉する方法を得た! それはどういうことかというと人間の深層心理を覗くことの出きる可能性……つまり人の心の解明が現実のものとなったのさ!」

「こらブラウン! 勝手にこちらの情報を流すのは止めなさい!」


 どうやら、白衣の二人を映しているカメラをデーブが持ち去っているらしい。ウサテレの画面にはデーブの顔がドアップに映され、彼の後ろではチラチラとカメラを奪い返そうとするユリエの姿が映し出されていた。

 ゴダゴダしつつ、デーブ言葉にモエカが反応する。


「おお! なんだかよく分からないが、人の夢を見る事が出来るなんて凄そうだな!」

「凄そうじゃなくて凄いんだぜ! ビッグバストガール」

「ビッグバスト……んなっ!?」


 すぐさま胸を隠し、顔を赤らめるモエカ。

 デーブはその反応に高笑いをしていると、次はショウはエリの様子を見つつ反応した。

 エリは、ジッとウサテレに映し出されている画面を見つめている。


「貴方達は、そのドリーム・コネクターっていう機械を使ってエリちゃんの夢の中を覗いているという事ですか?」

「イエスだ! 俺様は仕事で開発そして管理を任されているが、こっちのミス・ユリエは人類の発展と研究の為にな! リトルジャップガールは、いわゆる被験体ってわけさ!」

「いったいどうやってそんなことをやっているんです? どういう理屈で? 貴方達は何処に居るんですか? まさか、僕達の家に夜な夜な忍び込んで……」

「家? 何を言ってるんだ? 直接……」

「そこまでよブラウン!」


 ようやくカメラを奪い返したらしく、画面が揺れ動きつつデーブが離れていく。


「ブラウン! 貴方、分かっているの!? これは遊びじゃないのよ!」

「ミス・ユリエ、別に良いじゃねぇか。相手は夢に紛れ込んで来た、ただのクソガキ共だろ! 変に情報を隠したって、変に勘ぐられて邪魔されるのが目に見えてる」

「それにしたって話し過ぎよ。我々は、支援を受けてる身であることを改めて認識しなさい。例え、無害そうな部外者サードだとしても、この場にいる本人ファーストに、何らかの影響を与える可能性もあるのよ。事実、さっきの南方ダイチみたいな部外者サードの件もあるし……それに、もしかしたらこの子達も重要な夢物質セカンドの可能性も……」

「ハッハッハ! ひでぇなミス・ユリエ! まあ、俺も正直そうだと思ってるよ。そう考えれば理屈も噛み合うしな!」

「笑っている場合ではないわ。本当にそうかどうかは、これから……」


……

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