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第1話 生存率0.17%
何も見えない。
光のない闇だけが、どこまでも続いていた。
静寂。
耳が痛くなるほどの静けさを破ったのは、不意に走った電子ノイズだった。
ザザッ――。
通信が乱れたような音とともに、暗闇の奥で誰かの姿がぼんやりと浮かび上がる。
顔までは見えない。
ただ、一人の少女がそこに立っていた。
「生存率は?」
短く、感情の読めない声。
わずかな間を置いて、機械的な音声が返ってくる。
「生存率、0.17%」
沈黙。
少女はその数字を確かめるように、しばらく黙っていた。
そして。
「なーんだ。」
肩の力が抜けるような声で、小さく笑う。
「思ってたより弱っちいんだね。」
その口元が、愉快そうにゆがむ。
「この街の人たち。」
誰に聞かせるでもない独り言。
その言葉だけが、暗闇へ溶けていく。
もう一度、小さく笑った。
「行くよ。」
次の瞬間。
世界は、白く弾けた。




