第21話 怪しいスキル
床材を確保する。
イメージは加工しやすく、固く強度もあり、尚且つ木目が綺麗な木を
「ふぅ・・・一番緊張する瞬間だ」
「導出の手」
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
―ホォォォンホォォォン
「え?声が・・聞こえる?」
体はブルっと震え、雑木林に目を向ける。
そう声がする、声が
―ドドドドドドドドドド
―ホォォォンホォォォン
「嘘・・どろ?」
立派な木だ。側面に顔がある。立派な木だった
俺のスキルの力に吸い寄せらるように、もがき、抵抗しながらこちらに向かっていた
―ドドドドドドドドドド
―ホォォォンホォォォン
「ちょちょちょ!だぁーーー!!くるなーー!!」
召喚出来るが、止めるのは出来なかった
「カナデさん!!お下がり下さい!!」
―ドドドドドドドドドド
―ホォォォンホォォォン
物凄い勢いでトゥケーさんが抜刀した剣を片手にこちらに向かってきた
「トゥケーさん!!」
俺を追い抜き、ヘンテコな木を次々真っ二つにしていった。
すげー!!生で観る剣士だ!
ヘンテコな木は全部で5本。あっという間に片付けたトゥケーさんは息切れもせずに戻ってきた
「トゥケーさん!めっちゃカッコイイです!剣使えたんすね!」
興奮気味に話す俺。トゥケーさんは静かにそして無表情だった
「カナデさん、何故あの木がここに?」
「え?いやー、あのー、それは」
「カナデさん、何故あの木をこちらに向かっていたのですか?」
「それは俺のスキルで・・」
「またスキルですか・・・」
もしかして、ヘンテコな木はヤバイやつだったのだろうか?
トゥケーさんは、怒っているようにみえる
「私の手には負えません。今すぐに領主様の元に参りましょう。」
「え?でもまだ家造りが」
「カナデさん、またあの様な危険な代物を使うおつもりですか?」
「はい・・・戻ります・・・」
なんなんだ!そんな怒られても!!
知らなかっただけだろ!!
大人しく、屋敷に戻った。戻る最中は周知無言で静かな帰宅となった
「カナデさんは執務室にお戻りください。私は領主様をお連れして参ります」
「はい」
執務室のソファーに座り、暫くするとアシュリーとトゥケーさんが入室して、着席した。
アシュリーは俺の真ん前に座ると、口を開いた
「またやらかしたの?今度は何?」
「やらかした?今度?俺は何もしてない」
後ろに控えていたトゥケーさんはアシュリーの傍にズイっと出てきた
「『アーニャ』の木をお使いになっていました」
「『アーニャ』を!?」
アーニャ?ニャんだそれ?
「『アーニャ』って何だ?」
「知らずにお使いになろうとしたのですか!?」
「はい、ダメでしたか?」
「『アーニャ』の木はね、林や森にいる、モンスターなのよ。近くを通りかかった、動物や人間の魔力を吸ってしまうの!もし魔力の少ないカナデが吸われたら、最悪死んでしまうかもしれないのよ!危険過ぎるわ」
「マジか!?」
トゥケーさんは俺を心配してくれてたんだ。
すみませんトゥケーさん!
「知らないのに何故使おうと思ったの?どうやって『アーニャ』を手に入れたの?」
「えー・・スキルで」
「スキルね・・知らない植物を使えるスキル?どういう事?」
「えー・・・・・・っと」
アシュリーとトゥケーさんは真剣に俺を見ていた。
そらそうか、危ない木を召喚したんだ、心配するよなー。
「ねーカナデ」
「ん?」
「私に何か隠してる?」
そうです!大正解!
はてさて、どーするか・・・




