戦うメイドさん
「おきてください~~~~~!!!テンガさぁん!!!」
首がおれるほど揺さぶられ半ギレである
「うるせぇんだよ……朝からぎゃあぎゃあと、俺の睡眠を妨げるとは死にたいのかこのバカ!!」
「なっなにもそこまでいうことないじゃないですかぁぁ!だいたいもうお昼ですよ!!しかも起こしにきたの7回目です」
「どうでもいいわ……んで俺を起こした用件は?」
「あっごはんですよぉ」
「ぶっころすぞてめぇたかが飯で俺の睡眠を………」
「だってテンガが起きないと私ごはん食べられないし……」
しょぼーーーんってなったレイラにめんどくさそうに
「さきに食ってりゃいいだろうが」
「その……私一応テンガさん雇われているわけだし……主人より先に食事なんて……それなのにそんなひどいこと言わなくたって……」
やばい泣きそうだ……
「わかったから、ほら飯食いに行くぞ」
にぱぁと笑顔になる
「はぁぁい」
「てめぇ俺より飯かよ」
「お腹一杯食べられるしなにより美味しいですもん」
「太るぞ……」
「女の子に禁句を………」
「あーうるさいうるさい」
下の食堂に降りると大汗をかいて厨房で他の客の分の食事を作っていた
「やっと起きたのかい!!ほらもう作ってあるから早くお食べおかわりもあるから」
「ああ」
「うっまぁぁぁぁい!!」
「先にくってんじゃねぇか」
ちゃっちゃと食事を済ませレイラの為に戦闘の特訓をするため外の草原へ出ようと城下町の門へ向かう途中レイラにアーティファクトの説明をした
「そおいえばなんですか?この2つの黒いブレスレット」
「それはなアーティファクトと呼ばれる武器だ」
「なにいってるんですか?これどう見たってブレスレットですよ?武器には見えませんが………あっなるほどまだ寝ぼけてるんですね」
頭に手をあて大きなため息がでてしまう
「お前ホントにバカだな、俺が指輪のアーティファクトを鎌に変えてたの見てたろうがそういう類いのアーティファクトだ」
「あっそういえば笑じゃあこれはテンガさんと同じアーティファクトなんですね」
「んーーなんというかな似てるけど違うな……俺のアーティファクトは俺のイメージにあわせて姿を変えるタイプの形状変化型だお前に渡したそのブレスレットは形状は変化するがちょっと違うんだよそのブレスレットはアダム&イヴ形状記憶型アーティファクトだ片方5つまでの容量がある、ちなみに昨日の夜に俺が一対の武器が1つと合体武器を三種類そのイメージ入れたあと残ってる容量は片方1ずつの、2しかない」
「じゃああと一個は私が決めていいんですね?というかこれってどう使うんですか?」
「本当にバカだな……それを今から練習するんだろうがバカが」
「そこまでいわなくてもいいじゃないですかぁホントに酷いんだから女の子にモテもませんよ?そんなにツンケンしてると」
「一応模擬戦闘もやるつもりだからな、もう手加減してもらえると思うなよ?バカ!!!」
今にも泣き出しそうになるレイラと静かに怒るテンガに声がかかる
「おーいテンガくんとレイラさん、南門にいるなんてどーしたんだい?もしかして外にでるのか?」
「ハルキか……ちょっとレイラの特訓をな町中じゃ大惨事になるからな」
「そういうことなら俺も付き合うよ、一応レイラさんの次に強いわけだし、いい練習相手になると思うんだが?どうだろう?」
「それは助かるんだが一番と二番の差はとんでもないことになってるぞ?レイラの闘級396万8千にはねあがってるからな……練習相手ってよりまず死なねぇように気を付けることだ」
「なっなんなんだテンガくんといいレイラさんといい何をしたんだ!どうやったらそんなに強くなれるんだ?おれも力がほしいんだ教えてくれ!」
ぐいぐい来るハルキを睨み付けながら警告をした
「ハルキ……世の中には知ってはならない事があるんだよ……この件についてはアンタッチャブル……触れちゃいけねぇんだよ…二度と同じこと聞くなよ、次はこんなに優しくないぞ?」
「わっ…わかった………」
「わかりゃいい、それじゃあいくか」
城からでて2キロほど歩いた草原で特訓と言う名の地獄がはじまる……
「さてと、レイラこれもやるからつけとけ」
テンガが手渡したのはネックレス型のアーティファクト ペルセウス である白と黒の鈴がついているテンガ自作のアーティファクトだ
「これは普通のアクセサリー?私の為にプレゼントですか?テンガさん!!」
「黙れ……今説明するから、そのペンダントは俺が試しに作ったアーティファクトだ錬金術が使えるからもしかしたらって思ってなペルセウスは空間魔法のジッパーと転送魔法の力を少し入れてある白の鈴に魔力を込めるとジッパーが発動するお前の服はそっちに移してあるからな黒い鈴に魔力を込めると転送魔法の力でお前の声がどこにいても俺のもとへ届けれる要は通信機みたいなもんだずっとつけとけ」
「こんなもの作り出すなんてホントにすごいですね…私もテンガさんみたいになれますかね笑」
「無理、お前の事魔眼でみたら身体能力はとんでもないが魔法に対する適正はほぼ0に等しい」
「それって単なる筋肉バカじゃないですかぁぁ」
「ただのバカだろ」
ちなみにハルキは空気である
「まぁあれだとりあえずアダムとイヴの練習からしてみるか、魔力を込めてみろ少しだぞ?」
「はい!」
レイラが魔力を込めるとアダムとイヴが青い光を放ちその両手に二丁の拳銃が握られていた右手は白銀の銃グリップには黒い聖母マリアの装飾があり左手には黒の銃グリップには銀の死神の装飾が施されている
銃のモデルはM1911 Kendo RPD カスタムである
※わからない人はググってね
「うわぁなんですか?これ?武器なんですか?はじめて見ましたよ」
この世界には存在しない武器を目の当たりにしハルキが騒ぎだす
「ばっばかなこの世界に銃があるはず……」
「ハルキちょっと黙ってろ………レイラそれは銃という武器だ俺らの世界のな まぁ簡単に言うと小さい大砲だ威力は保証するぞ、その銃の引き金を引いてみろ」
ドォン!!
目の前の木を貫通し撃ちだされた弾丸は何本もの気を貫通し森の奥の岩壁に巨大なクレーターを作った
「すっごぉい!!」
「じゃあ次にもうちょっと魔力を込めてみろ」
また青い光を放つと今度は両手に真っ白のシットガンが握られていた
モデルはベネリM4である
※わからない人はググってね
「それはショットガン中距離用の武器だ玉は拡散するから広範囲の敵を一掃できる、威力はさっきのと比べると段違いだぞ」
「これもすっご……」
「いちいち感想いらねぇんだよ」
「すいません……………」
「さらに魔力を込めてみな」
また青い光を放つと今度は170cmほどある超ロングバレルの白いスナイパーライフルが出現したスナイパーライフルというだけありスコープとサプレッサーがついている
モデルはL96
※わからない人はググってね
「それはスナイパーライフルっていう遠距離の狙撃用の武器だアーティファクトってだけあって威力は勿論25km先からでもこめかみにぶちこめる、まぁお前の視力調整があればこの三種類の銃の能力は格段にあがるはずだ」
「私の特徴に合った武器だ……」
「最後だ、今までは徐々に魔力を込めてたが最後は一気に大量の魔力を流し込んでみろ」
再び青い光と今度はアダムとイヴが青い電気が帯びている、すると黒い回転式ガトリングマシンガンが現れた銃口が16もあり見た目だけでかなりいかつい
モデルはヒュドラ(実際には存在しない)
※わからない人はググってね
「それはガトリングマシンガン大群殲滅用の武器だ、威力は今までのやつよりはるかに高い1分で1000匹の魔物を殲滅することもできるこれは力任せのゴリ押しの武器だ」
全ての武器の説明を終えて一息ついてふと思い出したように続けた
「そういえばさっきの二丁の銃の名前はアヴァール&アロガン白がアヴァールで黒がアロガンだショットガンがイレイザースナイパーライフルがゴーストでガトリングマシンガンがプレデターだ」
「あのぉテンガさん!この武器達は大砲と同じように弾を発射しているようですけど、弾の装填はどうやるんですか?」
「お前にしてはいい質問だ…このアーティファクトは発動しているとつけている本人から自動で魔力吸収をしてそれを弾に変えて発射する、この意味わかるよな?お前なら」
「つまり魔力消費がない私とテンガさんみたいな人間は無限に撃てるってことですね」
「そういうことだ…あと2つの容量に何を入れるのかはお前の自由だ…もうひとつ教えておくとお前は魔法はからっきしだが魔力変換のアビリティをもっている魔力を身体能力強化に変換できるからそれを使いつつ銃の扱いの練習をしてみるぞ」
「ちゃんと私のことを考えてくれているんですね…ちょっとうれしいです」
「旅をするのに足手まといは邪魔だからな」
「なっ……そこで一応仲間だからなって言う一言がなんで、でてこないんでしょうかね まったくこの人は」
「てめぇマジおちょくってんのか?そんなに殴られてぇのか?」
「冗談じゃないですかぁぁぁ!!ちょっ落ち着いてくださいよぉ……いったーーい!!」
拳骨炸裂!
頭を抱えてのたうち回るレイラを横目にさっきからあり得ないものを見せられてもテンガへの聞いてはいけない質問を禁止されているためすっごくイライラした様子のハルキに声をかけた
「気になるか?今は話せないが時期が来たら話してやるよ」
「む?本当か?約束だぞ!!」
「それよりレイラの練習相手してくれるんだろ?頼むぞ」
「本当に死なないだろうな?あの沢山の銃をつかうんだろ?」
「まぁその練習だからな、死にそうになったら俺が回復魔法かけてやるから安心しろ」
「絶対だぞ?これも約束してくれ!」
「わかったわかった」
アーティファクトの説明を終えて、練習用に下町でテンガが買っておいた甲冑(ちなみに最高級品)に着替えた二人は草原でお互い武器を構えていた
「とりあえずレイラは魔力を体に纏うイメージをしろこれで魔力変換が発動するそして状況に応じて武器を変えながら戦ってみろあと即死するから撃つなら心臓か頭以外限定な、ハルキは殺す気でいけ遠距離中距離と間合いをとりながら戦ってくれ」
「それじゃあ行きますよレイラさん」
そういうと全速でレイラの懐に突っ込んだハルキに対し、それを上回る速度で後退しながらアヴァール&アロガンを連射したここで避けてさらに懐に踏み込んでくれるとよいのだが悲しいほどにある力の差が浮き彫りになる、なんと全弾命中心臓と頭以外を見事に蜂の巣にした
「あっやっべぇ………」
一瞬でハルキの元へ移動しアホみたいに魔力を練り込んだ回復魔法をかけたがさすがアーティファクト、ダメージが甚大で弾は貫通ではなく肉を消し飛ばしていたため失った細胞の再生にちょっと時間がかかったがなんとか命を繋ぎ止めた
「やっぱこうなったか……」
「すまないこんなすぐにやられるとは力の差を痛感したよ役に立てなくて申し訳ない」
「かまわねぇよ端で寝てろ」
「ハルキさぁぁん!!大丈夫ですかぁ?本当にごめんなさい!!!」
「レイラ俺とやるぞ…お前本気でこいよ本気じゃないと判断したら即殺してやるわかったな」
「死んでもしりませんよぉ!!」
いつのまに手にはプレデターが握られていた、次の瞬間超火力の化け物が牙をむく高速連射で弾が雨のごとく迫ってくる
ところが一瞬でレイラの後ろに移動したテンガはレイラに右ストレートを繰り出すがプレデターをアヴァール&アロガンに変え連射しながら距離を保とうと交代する、しかしテンガは外した右ストレートを弾を避けながら地面に繰り出した、すると地面が砕け砂煙が舞い標的を失ったレイラだが冷静にイレイザーに持ち変え場砂煙ごとテンガを吹き飛ばした
「どぉですかぁ!!あれ?いない」
テンガは砂煙を起こした直後に後方に一歩バックステップを行っていたそのたった一歩で200m後退していた、しかし突然砂煙が吹き飛ばされると同時にゴーストに持ちかえたレイラによって狙撃されたこれはさすがに躱しきれない状態にありレイラもやったと思っていたがなぜかテンガはぴんぴんしている
「はい残念失格だ」
ゴン!!
高速移動したテンガがいつの間にか後ろに立っていた
「いったーーーい!!!!え?なんで当たったはずなのに」
「ん?ああ、危なかったからな一瞬デスサイズを発動して真っ二つに切った」
「やったと思ったんですけどねぇ……」
「まだまだ甘いわ、とりあえずもう一回だ」
もう一回もう一回と繰り返すこと38回
結果はテンガの全勝で幕を閉じた、この二人の力の差がすごいのもあるがこの38回の中の最後の一回でレイラはテンガに弾をカスらせることに成功したのであるこの特訓でレイラのレベルが格段に上がったのも事実だが、恐るべきはレイラのバトルセンスだったテンガも何度もヒヤッとする場面を作り出したほどであるちなみにテンガは1割の力しか出してはいないがレイラはこの事を知らない
特訓を終えて疲れきって寝たレイラをテンガが背負い町に向かって歩いていた
「ハルキ…今から話すことは絶対に誰にもいうなよ」
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「なっなにを考えているんだ!!そんなこと…いや君ならできるかもしれないがそんな強引な……」
「なんとでもいえ…これが俺の……だ」
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「本気なのか?いややっぱりダメだ!この話は聞かなかったことにしておく」
「好きにしろ……ただひとつだけ忠告しておくぞ…大事な場面での選択肢を間違えるなよ」
「最善をつくすよ」
完全に寝入ったレイラを宿屋のベットに放り投げさっさと寝てしまおうとベットに横になった明日はシャルドのところへ行かなければならないと考えながら睡眠についた
次の日の朝再び揺り起こされたテンガは朝食を終えてレイラにキチンとした姿に着替えるように指示した
「明日から堕鬼族討伐に旅立とうと思ってな、一応挨拶しとかなきゃいけねぇだろ」
「なるほどですね」
「あっそうだ、お前に役職をやるのを忘れてた、お前はメイド兼ボディーガードな今度からは聞かれるようなことがあったらそう答えろ、しっかり守ってくれよ」
「私に守られるほど弱くないでしょうよテンガさんは」
「バカ!こういうのはファッションみたいなもんだよ」
「どんなファッションですか」
「やかましいわ…まぁ王宮に行こうかシャルドの顔を見に」
「私はあんまり見たくありませんけどね」
「我が儘言うな、レイラの癖に生意気だぞ」
「なにをぉ!!!!」
次回は旅立ちそしてレイラが壊れそうになります
明後日くらいに更新します
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