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第20話、復興祭の後で



 オーロラさんとの初めてのキスの次の日から少しの暇な時間が出来るとオーロラさんの事を考えてしまい。


 これが恋で好きで愛していることなのかと思い、どうやら俺は本気でオーロラさんの事を好きで愛しているみたいなのだ。


 今ではオーロラさんのいない世界など考えられない。


 復興際の後、元の住民と移住してきた新しい住民たちの間にあった溝も埋まり、絆が深まったみたいでお祭りの効果が出て復興際をして良かったと思っている。




 そんなある日にキャシーとチャドが揃ってきてキャシーが。


「私たち結婚式を挙げる事にしましたのでアラン様には来賓の挨拶をお願いできますか」


 俺は喜んで。


「勿論だ。喜んでするよ。その後、冒険者ギルドの様子はどうだ」


「順調に冒険者たちがギルドに加盟してくれています。ナル王都にも冒険者ギルドを作りたいのですが今は戦争が始まりそうなので落ち着いたなら考えるつもりです」


 チャドが。


「出来たなら大陸中に冒険者ギルドを作りたいのですが当分先になりそうです」



 チャドの言葉でこの大陸にはアーサー王国の他にバルナ帝国とソラナ皇国があるのは知っていたが、俺の領地の山脈の北側にあるので国交はなく、どんな国なのかは詳しくは知らない。



 キャシーとチャドの結婚式は教会で行いその後、披露宴をした。


 教会の結婚式は簡素だったが披露宴は大勢の冒険者たちが出席していて驚いたが、これもキャシーとチャドが冒険者たちから慕われているからだろう。


 幼馴染のキャシーが幸せそうに嬉し涙を流していたのが印象的だった。




 復興際とキャシーの結婚式と嬉しいことが続いたが、諜報部の知らせが届き、それによるとナル王都や各領地の住民が塩と米が手に入らなくなり暴動を起こしているらしい。


 ナル王都にあったアリス商会を閉鎖したので小売店に塩とお米の流通が止まり、一般住民が買えなくなり暴動が起きているみたいなのだ。


 そのためにバーカビ国王が俺を謀反人として処罰して、領地を取り上げて直接領地にして塩とお米を独占しようとしていると報告があった。


 俺は報告を聞いてバーカビ国王はやはり馬鹿だと思ったのだ。


 お米はともかく塩の作り方は俺しか知らないので俺を処罰したなら塩が手に入らなくなるのを知らないとは呆れた。


 ドリスさんの知り合いや取引先の商人たちもナル王都の店を閉めて王都を離れているらしい。


 商人たちがいない王都は寂れて住民も暮らしやすい所に移動していて昔の賑やかな面影はないとドリスさんの弟さんが嘆いていた。


 俺は別にこの国を良くしようとは思わないが、クラーク子爵領の住民が折角、築いたこの豊かになった領地と住民を守るために前世の知識を使いバーカビ国王と戦う決意をしたのだ。



 騎馬部隊が思ったより早く出来て砦も完成したので予定を変えて、我がクラーク子爵軍3千人、クエン伯爵軍千人、カーク男爵軍500人を砦に駐留させた。


 驚いたのはデニスとバニーが騎馬部隊を2か月で戦えるようにしたことで、これならバーカビ国王軍が攻めて来ても勝てる要素が出て来たので嬉しい限りだ。



 駐留している軍は連帯して戦う為にクエン伯爵軍とカーク男爵軍との合同訓練をしている。


 又、兵士に地形を覚えさせて進退を素早くさせて有利に戦える訓練をさせている。


 俺も時々訓練を見に行って騎馬部隊の戦い方のアドバイスをしているが最初にしては上手に馬を操っていて感心した。




 軍事はデニスに任しているので戦いが始まるまで時間があるので冒険者の魔獣狩りに付いて行き、冒険者がどんな戦い方をして魔獣を狩るのか後学のために見学することにした。


 行く場所は遠くに見える山脈の森の中で、冒険者は上級冒険者10人に心配だからとチャドが付いてきた。


 勿論、俺の警護役のベンも一緒だ。


 山脈を少し登ると鬱蒼とした森で出て来た魔獣は驚くことに体長が3mもある長い牙を持った猪魔獣だ。


 見ていると冒険者たちは先ず魔法使いが突進してくる魔獣に火の玉を打ち込み、火の玉に驚き火傷を負い突進を止めると次は槍使いの冒険者が槍を突き刺し、最後に剣使いの冒険者が胸の当たりを切り猪魔獣を倒したのだ。


 見ていた俺は冒険者の息の合った連携の攻撃に感心した。


 チャドに聞くと冒険者は魔獣によって攻撃する順番が決まっているので連携がうまく取れて確実に魔獣を狩ると教えてくれた。


 上級冒険者なら1人で兵士10人を相手にしても勝てるだろうとも言っていた。


 そう言えばバニーは、最初から兵士にならずに冒険者になって魔獣と戦い実力を付けて傭兵団を立ち上げ、集団での戦い方を学んだと言っていた。


 俺の側近になって兵士の訓練を任されクラーク子爵軍の兵士が強くなったのは、その時の経験を活かし兵士たちに厳しい訓練をさせたお陰だろう。


 その後も冒険者たちは10mもある大蛇魔獣や熊魔獣を狩り、魔石を取り森を出て帰りの途に就いた。


 帰り道でチャドが。


「山脈の向こう側には私は行ったことがないのですが、バルナ帝国とソラナ皇国があるので機会があれば両国に行って冒険者ギルドを開設したいと思っております」


 バルナ帝国とソラナ皇国とは国交がないのでどんな国か知らないが出来れば行ってみたいが、山脈を超えるのは難しそうだ。


 ん? 土魔法隊に山脈にトンネルを作らせたならどうだろう。


 今は無理だがバーカビ国王を倒せたなら考えてみる価値はあるかもしれない。


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