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魔法設置〜異世界行ったら不労を目指す〜  作者: yuki
第4章 精霊卿編
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第13話 VSアスタロト②

本日2話目です

セナの戦いを見ながらアルベルトは思わず声に出した。

「なぁ、なんか普通に勝ちそうじゃない?」

竜殺しの武器を持っているとはいえ、竜を一撃で倒した魔法。

あれって、超電磁砲だよな。


「なんじゃ、余裕ではないか」

ラキナも肉を食べながら、そう評価をした。

しかし、器用に肉だけ食べるな〜。

「おい、ラキナ。野菜も食えよ」

「嫌じゃ」

即答された。

こうしてみるとただの子供だな。


「ラキナ様、ソースで炒めましたから食べてください」

アイナは、ソースで炒めた野菜炒めを出した。

「・・・・・・・嫌・・・・じゃ」

「食べないと、肉はもう・・・・・」

「わ、わかった!食べる食べるのじゃ!!」

アイナには、決して逆らえない最強の黒龍がそこにはいた。


「それでいいのか、ラキナ・・・・」

「ふふ、ラキナ様も丸くなられましたね」

シルビアも笑いながらその光景を見ていた。


「昔は違ったんですか?」

「ええ、昔はなんにでも噛み付いてましたから」

なんか想像ができない・・・・・。

「そんな彼女が初めて心を開いたのがマルスだったのですよ」

「育ての親だとか・・・・」

「ええ、マルスは元々、捨て子だったのです」

捨て子・・・・・。それで黒龍に拾われるとか、王族に生まれるよりもすごいな。


「おい、アル坊!これ美味いぞ!」

ラキナは、野菜炒めに貪りつきながら報告してきた。

「だろうな」

ソースで炒めればなんでも美味しくなる。

それは、前世の頃から、変わらない事実だ。


アルベルトは、あの時代を見てきたシルビアに当時のことを聞いてみることにした。

伝わってる歴史が正しいとは限らないからな。

「あの、シルビアさん」

「なんですか?」

「マルスの仲間はどんな人がいたんですか?」

「仲間・・・・ですか」

シルビアは何と無しに言いづらそうだ。


「そうですね。本当の仲間と言えるのは一人だけでした」

「え、一人だけ?」

世界を救った英雄なのに仲間が一人?

それだけ圧倒的に強かったのだろうか。

「はい。史実には多くの種族から彼に魅了されたものたちがついて行ったと伝わってますが、彼にとって本当の仲間は『イリア』一人だけです」

「『イリア』?」


「彼に生涯寄り添った人です」


奥さんってことか。

英雄色を好むというがマルスは一人だったのか。

なら他の人たちは何なのだろうか。


「他の仲間と伝わってる人たちは・・・・・」

「ほとんどストーカーですよ」

「す、ストーカー?」

まさかの犯罪者。


「彼らは、勝手にマルスに惚れ込み勝手について行ったり、彼が戦いやすいように世界中で彼の大切なものを守っていたんですよ」

「それはすごいですね。そういうのが本当の英雄というんでしょうね」

本当にそう思う。

頼まなくても勝手に自分のために世界のために戦ってくれる人がいる。

目的は違うが、不労の一つとして、そういう人たちを増やしたいと思う。


「そうだ、アル君」

シルビアと話しているとアリスが隣にやってきた。

「どうした?」

アリスは、言いたいが、言いづらいのか言い淀んでいた。

「その・・・・あの・・・・」

「なんかあったのか?」

「うん・・・・・」

アリスは心なしか悲しそうだ。


「その・・・・今日襲ってきた人たちの一人がね・・・・」

「あ〜、なんかいきなり来て、いきなり帰った人たち?」

俺のいない間に色々大変だったみたいだな〜。

まぁ、ラキナがいる時点で、まさかはないんだけど。


「そいつらが?」

「うん・・・・。ザックおじさんとエミリアさんを殺したって・・・・・」

「え!?」

「そんな!?」

シルビアさんも口に手を当てショックを受けていた。

慌ててペンダントの反応を見てみる。


ちゃんと反応してるけど・・・・・。

「生きてるよ、二人とも」

「そうなの?」

「うん。ペンダントが反応してるから」

それよりも・・・・・

「シルビアさん、両親のこと知ってるんですか?」

知らない人の死にここまで反応するとは思えない。


「・・・・・はい。以前一度だけ・・・・・」

一度だけ会っただけでここまで?

まぁいいか。あの二人のことも全部を知ってるわけではないし。

「ですが、無事でよかったです」

「おそらく、瀕死になったのでしょうがペンダントがあったおかげで助かったみたいですね」

「その・・・ペンダントというのは?」

「魔法を設置した魔道具ですよ。俺が作りました」

スキルを含め、どういうことか説明した。


「その、私にもいただけませんか?」

やはり、ステイタスがない分、万が一には備えておきたいのだろう。

王族は、常に命を狙われるからな。

「いいですよ」

シルビアさんに、空間断絶と神速の魔弾(全属性)と神聖魔法を設置したペンダントを渡した。

腕輪でも良かったが、気分的にペンダントにした。

「ありがとうございます!」



◆◆



アルベルトたちが談笑している間も、セナはアスタロトと戦っていた。


セナは、アスタロトと戦いながら違和感を感じていた。

何だこれ、こいつはこんなに弱かったか?

あの時感じた恐怖を全く感じない・・・・。


「テメェ!!その強さは何だ!」

アスタロトは、訳がわからないと言わんばかりに喚いた。

これは、こいつが弱くなったんじゃなく、私自身が強くなったのか?

アルベルトたちと出会ってからここまで、多くの魔物と戦ったが、そこまで強くなっている自覚はなかった。

おそらく、アルベルトにもらった魔道具のおかげだろう。

彼曰く、"不労"で強くらしいが、ここまで強くなっているとは思わなかった。


「感謝するよ、アルベルト」

おかげで強くなれた。

おかげでこいつを・・・・・。


「終わりだアスタロト」

「ああ!?まだ終わらせねぇ!!」


セナは、精霊の力、暴風の魔力、限界突破を発動した。


「魔剣降ろし」


全てを纏った魔剣をアスタロトに振り下ろした。


アスタロトは、全力で身体能力を強化し、死を回避しようとしたが二人の力の差は、歴然だった。


スパンッ!!!


セナはそのままアスタロトを真っ二つにし、家族の仇を討った。


「お疲れ〜」

アルベルトは、串焼きを加えながらセナに近づいた。

「ああ、ありがとう」

セナの表情は、過去の因縁から解放され満ち足りたものだった。




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