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魔軍侵攻

「ハッハッハ!中々やるじゃないかザウリス君。」


そう言ったのは"黒殺"のギルドマスターのベルティアだ、急に始まった我慢対決でお互い二時間耐えたが同時で逆上せ、アーノルドに助けてもらい、今に至る。


「ったくもう、マスターも懲りましょうよ。」


明らかに飽きれている表情だった、まあ無理もない。


「ハッハッハ!面白いじゃないか!ザウリス・ウルス君か、気に入った。」


我慢対決で気に入られるより剣の戦いで気に入って貰いたかったと心底思う。


「筋肉は良い感じに付いてるしちゃんと魔族に向けて殺意も持ってる、君がフリーだったら"黒殺"に入れたいぐらいだ。君は卵なんだ、まだまだ潜在能力があるだろう。私を信じたまえよ。」


高笑いをしていた。


…ちょっと待てよ?たった二時間だけで俺の筋肉のつき方や魔族に対しての殺意も分かるのか?ましては潜在能力がまだあると?潜在能力…あの影の事を知らずに言っているならクルベルティアはとんでもない人物だ。ザウリスは身構えてしまった。


「どうした?身構える事は無いぞ?別にザウリス君が嫌いだからとか、憎いからとかじゃないよ。本当に殺すなら前の魔族進軍の時にはもう殺してるさ。」


あの時からマークされていたのか。益々疑ってしまった。いや、疑わざるを得なくなる、何故ならまだ駆け出しの頃からマークされていたという事だ。犬の威嚇をする感じになってしまった。


「ハッハッハ!やっぱりザウリス君は面白い。」


「いや、マスターのせいで怖がられてるだけですよ。本当にすみませんザウリスさん、マスターはいつもこんな感じなのです。」


初対面でやっていい事じゃないだろ!心の中で突っ込んでしまう。


「た、大変ですっ!マスター!」


「どうした?急ぎの用事か?」


「魔軍進行です!聖都入口正面から魔軍が攻めてきてます!」


「ウォーク・アンデルから変更か?チルス君が偵察している間に進行しに来たという事は相手、相当手強いな。ザウリス君、手伝ってくれるか?」


クルベルティアが手を差し伸べてきた、これを応じずにはいられない。


「ええ、勿論です。」


宿へ向かうと外でパーティーが待っていた。


「遅いですよ!ザウリスさん!進行阻止しに行きますか?」


「待たせて悪かった、"黒殺"と聖騎士隊と俺達で止めるぞ!」


「「「おう!」」」


これでこそチームだ。そう確信し、入口に向かった。



入口へ向かうと皆作戦会議をしていたり、武装をし、撃退の準備をしている。武装や兵器を見ると聖都が一番なのかも知れない。高台へ登り軍を確認してみると、人らしきものが一人確認し、後ろには化け物揃いだった。オーガやサイクロプスが確認出来たが、大物は"黒殺"に任せるべきだろう。


「雑魚と戦っても味気が無いので、聖騎士隊のリーダーと副リーダー、そしてザウリス率いるパーティーだけ私と殺し合いましょう?」


宣戦布告をされたが、部下を雑魚呼ばわりされたマールは唇を噛んでいた。相当きたのだろう。


「マールさん落ち着いて、向こうは一人でこっちは複数人だ。向こうは調子乗ってるのは確実だろう。」


ザウリスはマールの心を落ち着かせた。聖騎士隊含む六人で呼ばれた方へと向かった。戦っている間、黒殺メンバーは大型中心に戦い、聖都へと攻撃を一切させないと宣言していた。流石No. 1のギルド、意気込みが違う。


「私の名前はシルフィーよ、"魔國"の五番目に偉い人でーす。」


五番目に偉い人が単独で挑んでくるのは、挑戦というやつだろうか?


「人間…というより元人間かしら?禁忌に触れて若い状態を保ちつつ、力も貰った感じかしらねえ?一応人間だから職業持ちよ。」


まさか魔國に元人間がいるとは思わなかった、いや思いもしなかった、魔族に魂を売るような奴が存在していた事も、結論からすれば敵になるだろう。


「禁忌に触れる前はギャンブルが大好きでね、職業も賭人<ギャンブラー>なのよ。まず六面ダイスを回して、その数字で強くなったりするのよ。」


彼女はそう言うとダイスを回した。出た目は「2」だった。


「あら、能力が上昇する数字だわ〜。」


そう言うとこちらへ凄まじい速さでこちらへ来た、能力向上系の魔法だろう。


「はあ!聖騎士の盾<パラディンシールド>」


ウールスの盾が光り、前方から向かってきた敵の攻撃を全て封じ込めた。


「ふーん、やるじゃない。」


「最上位魔法:輝光矢<シャインアロー>」


サーニャの大きく、そして更に輝いた光の矢はまさしく、不死鳥の様だった。光の矢は敵の肩を掠めた。


「危ない連携ねえ、フロールが気に入る理由も分かるわね。」


「ウールス!サーニャ!良くやった!後は俺に任せてくれ。」


ウールスとサーニャが後ろへ下がり、ザウリスが前に出た。


「行くぞ、闇魔装:理」


呪文を唱えると、ザウリスの身体に闇がまとわりついた、次の瞬間、その闇は甲冑へと変わり、変形した。



「「行くぞ!」」


もう一人の自分と意気投合し、敵を殺す。




——サーニャを護る為に。

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