休息
ザウリスは宿の庭で剣を振っていた、新しくした剣に慣れないいざとなった時辛くなる。
「お、今日も精が出るなあ、ザウリス」
「どうした?ルーダ」
「飯でも食べないか?朝からずっと振ってるじゃないか。」
朝から起きてずっとやっていた事をすっかり忘れていた。
「ああ、もうそんな時間か、分かったすぐ行く。」
汗を拭き、宿に付いている食事処へ行くとウールスとサーニャが先に食べていた。
「もう!ザウリスさん遅いですよ!」
サーニャがプクッとほっぺを膨らませていて、まるで小動物のような可愛らしさがあった。
「悪かったよ、さあ食べよう。」
温かいシチューが動いてヘトヘトになった身体に染み渡っていくのを感じる、訓練の後の最高な食事だ。
「美味いなあ…」
思わず小声で言ってしまい、それをルーダに聞かれてしまいニヤッとしていた。
「な、なんだよルーダ、美味いから美味いって言っただけだぞ。」
「台所を借りて私が作った料理だからね、そりゃ美味いよな。」
腕を組み頷くその姿は"姐御"そのものだった。
「美味いです!ルーダさん!作り方を教えてくれませんか?」
流石サーニャ、すぐ吸収しようとしていて、その姿は"弟子"そのものだった。
「二人共意気投合してますねえ、凄く微笑ましいです。」
「ああ、全くだ。」
ザウリスとウールスはシチューを啜り、微笑ましい光景を見ていた。
「これがパーティーだ、サーニャ。これからもずっと笑って共に戦うかけがえのない仲間だ。魔法が使えないから戦力外じゃない、楽しく冒険し、習得すればいいだけなんだ。だからサーニャ、これからもずっと宜しくな。」
ザウリスはそう語ると照れ臭くなった。サーニャは天使のような微笑みをし、はいと大きく返事をした。
「そうだよ!サーニャ、困ったら私を呼びな!」
「そうですよサーニャさん、私達が居ます。」
仲間に恵まれて良かったと常々思う。
食事を済ませ、街へ散歩をしてると、見覚えのある部隊が居た。"黒殺"のリーダーと副リーダー二人はこちらに気付くと向かってきた。
「君がザウリス君だね?噂は聞いているよ。チルスくんのお墨付きで今後活躍するであろうパーティーの事も聞いてます。私はクルベルティア・シャルコードと申します。ギルド"黒殺"のリーダーを務めています。」
凄く礼儀の良い方だった。
「初めましてクルベルティアさん、ザウリス・ウルスと申します。」
お互いは握手をした。
「偵察は行かなかったのですか?」
「ああ、チルスくんが単独で向かったから暇なんだ、ザウリス君も暇なら付き合ってくれるかい?」
「特訓ですか!?」
「まあ特訓だな、付いてきてくれ。」
嫌な予感がしたが、剣技を教われるならどう考えても特だった。—しかし着いたところは大浴場だった。
「ここって大浴場ですよね?」
「そうだ、サウナは知ってるだろ?」
「一応存じてますが…まさか特訓って我慢比べですか!?」
クルベルティアは笑っていた。後ろの副リーダーは飽きれていたが。
「また隊長やるんですか?しかも初めてサウナする人を相手に。」
頭を抱えていた、うん、苦労してるんだなあ。
「おお、そうだアーノルド君、君は俺達が逆上せたら助けてくれ。」
やれやれというのが目に見えて分かった。お疲れ様です、ホント。
——何故か始まった我慢対決、二時間耐え同時に逆上せ倒れた。
—これからどうなるんだろう。




