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幼少期の記憶

——見慣れた風景にすぐ気が付いた、ここは焼かれたはずの村"イソリ村"の風景。



…また夢なのか?ここは。



"よく気が付いたじゃねえか、もう一人の俺、ここはお前が忘れ去った過去の一部だ…ほら見てみろ。"


指差す方を見てみると、川で一人で遊んでる幼少期の自分自身が居た。



「君、一人で遊んでるの?」


見知らぬ子供が話しかけて来た、自分と同じぐらいの子だろうか?


「君、名前はなんて言うの?」



「…ザウリスだ、君こそ誰なの?」


「私の名前は だよ、一緒に遊ばない?」




——今なんて言ったんだ?記憶の断片が途切れていた、何故だろうか?名前だけノイズが走る。もう一度聞き返そうとした所で起きてしまった。



周りは皆寝ているようだ、サーニャの寝顔を見てホッとした。静かに扉を開けて外へ出て、階段で座り上を見上げた。


——外はまだ暗く、星空が見えていて、綺麗な光景だった。皆に見せてあげたいが、疲れて寝ているし起こさないでおこう。


「こんな綺麗な風景を独り占めですか、ザウリスさんも意地悪ですね。」



ウールスが隣に座った。


「はい、温かい紅茶です。」


ティーカップを渡され、飲みながら話した。



「この先になにがあるのでしょう?神のみぞ知る…というやつなんでしょうか?不安になってきました。」


「最近情勢が不安定だ、魔國が何をしてくるか分からない状況だから無理もないさ。」


バルビダの死亡、魔國の進軍が無い事、定期的に村が滅ぼされている事。本当に情勢が掴めない状況にあるのは確かである。


「ですが、良い体験が出来て嬉しいです。お陰で夢であった聖騎士にもなれましたから。」


「おお、試験合格したのか、良かったじゃないかウールス。」


「ええ、貴方達のお陰です。」


ザウリスは照れた。


「ルーダさんもサーニャさんにも感謝してます、ザウリスさんのサポートをしてたのも彼女達なんですよ。」


「ルーダさんにもサーニャにも感謝してる、尚更俺達が守らなきゃな!」


「ええ、守り抜きましょうか!」


二人して笑い合い、宿の中へ戻った。


「うーーーん、まだ魔装を使ってくれないかあ。」



「お前、ザウリスとかいう奴の能力開花させて何をしたいんだ?…まさか裏切るつもりか?」


ロードが剣を抜きフロールの首元に当てた。


「裏切らないよ、それに。」


剣を人差し指で触り、剣を粉砕させた。


「味方に剣を向けるなんて、非常識じゃない?ねえ?ロード君?」



「ふん、お前が発端だろう。明日聖都に軍を送るつもりだ、まあ一人だけだが重要人物さえ殺せれば良い。そいつさえ殺せれば戦力を削れるレベルの…な。」



「チルスという私と互角の人が居るけど、向かわせちゃうの?瞬殺されちゃうよ?」



「大丈夫だろう、情報だと明日チルスは魔國付近偵察に向かうらしいからな。…くれぐれも邪魔をするなよ?フロール、お前と"遊んだ相手"を殺されたくなければな?」


——ロードはそういうと部屋から出て行った。

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