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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第二章 シナーラ
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二章 地球【シナーラ】 58 今

新章開始です!楽しんでください!

 物心ついたころ。それは幼児期を過ぎ、物事の分別が着くころだ。


 しかし俺の精神年齢、いや、魂の年齢は優に幼児期を過ぎている。


 なので俺が二歳になり、記憶を取り戻したこの時が俺にとっての物心ついたときだろう。


 俺、カシム・シンドラッドは…、いや、今は高遠椎名か。俺、高遠椎名は普通の家庭に生まれた。普通の親、普通の家、普通の隣人たち。特別なものは何もない。あえて言うなら椎名自身がかなり特別な存在だったが。


 しかし、その普通も、平均的という普通だった。平均的な身長、平均的な体格、平均的なルックス。どれをとっても平均的で普通・・な両親。


 しかし、彼等にも普通ではないことはある。


 例えば、家庭内暴力・・・・とか。


 父は本当に平均的な人間だった。しかし平均という事は裏を返せば取り柄がないと言うことだ。それ故父は甲子派ではあまり評価されなかった。


 父はそのことに腹を立て、酒を飲みながら母や、俺を殴る。


 幸いだったのは父がタバコを吸わないことか。もし父がタバコを吸う人間だったなら、今よりもっと酷い事になっていただろう。


 そして母はその暴力を止めようとはしない。俺に矛先が向けば庇うが、そのほかの暴力は受け入れている。


 それは決して母がそういう趣味を持っているということではない。


 母は父を愛しているのだ。母は父を愛している故に、反抗したら捨てられると思い、暴力を受け入れている。



 俺はブゲンからもらった力は大切なものを守るために使うつもりだったが、その前に自分の身を守る必要があると判断した俺は鍛錬を始める。


 もちろん魔法などの鍛錬はしない。ここは地球だもし魔法が使えることがばれたらどんな目に合うかわからない。


 なので俺は肉体の鍛錬をすることにした。方法は簡単だ。重力眼のスキルを自身に使い、体に負荷をかけるのだ。


 これは某人気漫画でも実践していた鍛錬だ。きっと絶大な効果を与えてくれるだろう。


 そして自身の身を守るために、思考加速のスキルも使う。このスキルは思考を加速することにより、自身の意識を加速させるものだ。本当は弾丸を見極めるためのスキルにするはずだったのだが、今は怪我をより少なくさせるためのスキルになりそうだ。


 武軍はもしものためにとっておく。このスキルを使うのは本当に危なくなってからだ。


 「帰ったぞ!」


 父が帰ってきた。俺は父の声を聴くだけで体を震わせる。記憶はは戻ったものの、体は二歳のそれと何ら変わらない。体に刻まれた恐怖という物は消えないのだ。


 父が俺が今いる今に入ってきた。俺は父の顔を見ないように顔を伏せる。


 「亭主が帰ってきたのに何も言わないのか!」


 父は俺に容赦なく拳を振り下ろす。いつもはそれを止めてくれる母は買い物で今はいない。


 「ごめんなさい!ごめんなさい!」


 俺は必死に謝る。


 おかしな話だ。レムナットでは生物を絶滅させ、世界そのものを壊した俺がこんな男を恐れるなど。


 俺は父の暴力に耐えながら、母の帰りを待った。

一応言っておきます。


この物語はハッピーエンドです!絶対にバッドエンドでは終わらせません!


なのでレナ、カミール、ルキの死にはちゃんと意味があります!


どうハッピーエンドになるか、楽しみにしていてください!

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