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次でやっと五十話だ!
一章の終わりが見えてきました。
楽しんでくれると嬉しいです。
さて、カシムの子を身ごもったルキだが、毎日カシムが贈った結婚指輪をほぼ一日中眺めてニヤニヤしている。結婚式は挙げていない。そもそもこの世界に結婚式という物が無かったからだ。結婚するときは近所や知り合いに報告するだけ。それでは味気ないと思ったカシムが、せめて結婚指輪だけでもと作ったのだ。ちなみに、指輪にはカシムが作った物には珍しく何の能力もない。ただし、その装飾はそこらの職人が見たら卒倒するぐらいの凄さはある。
とりあえずその話は今関係ない。
「ゆっくりしてろって言っただろ?」
「暇なんだよ。」
「いつも何やってるんだよ?」
「里長としての仕事をしているが、やめて信任に押しつけて来た。」
「お前里長やめたのか?」
「ああ、もっとお主との時間が作りたかったからな。」
「なんでお前はそう言うことを恥ずかしげなく言うかな。」
「愛しているからな。」
ルキはいつもの通りに話す。カシムは顔を真っ赤にして、「俺も愛してるよ。」と返す。
「それでお前は何をしているんだ?」
「ああ、俺の世界にあった武器、銃をを魔道兵器として作ってみようとしてるんだ。」
「ほう、お主の世界の武器か。」
「ああ。」
カシムは鉱石を取り出す。今回使うのは緋緋色金だ。ちなみに刀剣系の武器は九百を超え、もうすぐ千に届くほどある。
「今回は緋緋色金なのか?」
「ああ、今回作るのは火薬を炸裂させて弾を飛ばす魔道具だから、火に耐性のある緋緋色金が丁度いいんだ。」
そういってカシムは作業を始める。魔法や鍛冶の腕を駆使して銃のパーツを作っていく。
「ヤベ…。」
問題が発生した。なんとカシムは銃の仕組みを知らないのだ。カシムが知っているのは銃の外見とそれがもたらす結果--火薬の炸裂によって弾を打ち出す。--だけだ。まあ、一般人であったカシムが銃の仕組みを知っているほうが問題なのだが。
とりあえずカシムはそれをルキに伝える。ルキは首をコテンと傾げ、
「魔道具ならば火薬にこだわることはないのでは?」
と言った。
「それだ!」
カシムは大声でルキの案を称賛する。いきなり大声を出されたルキは若干引いているが。
「そしたら、ここがこうなって…。ここに魔石を使って…。ここはいらないな…。」
その後カシムは自分の世界に没頭してしまった。
「よし!できた!」
カシムは一時間ほどかけて二百の武器を完成させる。なお、これがカシムが作った銃火器のトップスリーだ。
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銘:ハムレット
能力:距離無視、魔力弾、破壊不可
説明:この狙撃銃は、どんなに遠くにいる敵でも、スコープでとらえたものなら何でも打ちぬける。外見が某ロボットアニメに出てくる狙撃型のものと一緒と言ってはいけない。
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銘:超重力法ナーチェ
能力:範囲斉射、時間差、座標斉射
説明:どんな城塞や城壁もお任せあれ!これがあればそんなものはお反るるに足らず!なお、外見が某ロボットアニメのバズーカ使いの変形するバズーカと同じと言ってはいけない。
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銘:ロキ
能力:銃口増加、空間支配、転移
説明:魔力量に依存するが、空中に銃口と同じ働きをする魔方陣を作ることができる。転移に魔力を使用しない。
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勿論作った武器は全て武軍に入れた。これでカシムは一人にして千以上の軍隊を形成することになった。
「何か忘れているような。」
「我のことか?」
「あ!」
その後、カシムはルキの機嫌を直すのに五時間を費やした。
多分一章は七十話前に終わると思います。
感想待ってます!




