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雷帝は修羅の道を歩く  作者: 九日 藤近
第一章 レムナット
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割と適当に書いたので、内容のほうはあまり面白くありません。

 レナが死んでから、ユウは南に向け、ひたすらに歩いていた。死に場所を求めていたのだ。最初のころは食料も食べず、水も飲んでいなかったのだが、スキルの中に【健康保持】という物があったため、意味はなかった。


 今ユウが向かっているところは、『地獄の箱庭』。この世で最も凶悪なダンジョンだ。


 何故ユウがこんな情報を知っているか問うと、魔族の国の初この本を全部読んだからだ。新たに手に入れたスキル、【思考加速】と、【並列思考】を用いて、一度に何冊もの本を、ものすごい速さで読んだ。


 それはさておき、ユウが向かっている『地獄の箱庭』だが、人間領にある。それも王国側ではなく、反対側の。そのため、ユウはもう一つの人間領を目指し、歩き続けた。


 『地獄の箱庭』の難易度だが、前百層ある中で今突破されているのは五層までという、凶悪な難易度だ。


 ユウは『地獄の箱庭』がある人間の町にたどり着いた。ユウを見た町民は、ユウの幽鬼のような表情に、短い悲鳴を上げる。


 ユウは構わず歩き続け、ダンジョンの入り口にたどり着いた。


 「待て。」


 衛兵がユウを止める。


 「何?」


 ユウは感情に抜けきった声で返答する。


 「ここは『地獄の箱庭』、世界最悪のダンジョンだ。入るには許可証がいる。」


 「持ってねえよ、そんな物。」


 ユウはそう言って、ダンジョンに入ろうとする。


 「待て!許可がない奴は、入れることはできない。わざわざ死にに行くようなものだからな。」


 衛兵はなおも引き留めようとするが、ユウは不敵に笑う。


 「そのために来てんだよ。」


 「何?」


 ユウは構わず歩きだした。


 「待て!」


 衛兵がユウの肩をつかむが、ユウのステータスのおかげで、構わず引きずっていく。


 「待てと言っているだろう!」


 衛兵がついに武器を振り上げ、ユウを攻撃する。


 ガキン!


 しかしそんな攻撃が、ユウに通じるはずがない。武器は折れ、兵士は倒れこんでしまった。


 ユウはなおも歩き続ける。ユウがダンジョンの中に入り、姿が完全に見えなくなると、衛兵の一人がつぶやく。


 「何だったんだ?あいつ。」


 衛兵は、このことを上司に報告するため、持ち場を離れた。


 さて、ダンジョンに入ったユウだが、早速魔物に遭遇していた。遭遇したのは、スケルトンキング。この迷宮の中で最も弱い魔物だ。


 「カタカタ。」


 スケルトンキングは、ユウを見つけると剣を振り上げ、突っ込んできた。ユウはそれを防御しない。


 バキン!


 スケルトンキングの剣がユウに当たった瞬間、スケルトンキングの剣が砕け散った。ユウの防御力のおかげだ。


 「そうか、お前は俺を殺せないか。」


 ユウはそう呟くと、スケルトンキングを粉砕する。


 ユウはなおも歩いていく。ゴブリンキング、オーガ、オーガジェネラル、オーガキング、オークキング。様々な魔物が出てくるが、ユウは最初に一撃を受け、傷かつかないと瞬殺していく。


 やがて、二層への階段を見つけ、下に向かって降りる。そうして、ユウは十層まで下りていく。十層にはボス部屋があり、ボスを倒さなければ次の層には進めない。そして、ボス部屋は十層ごとにあると言われている。


 ユウがボス部屋の扉を開けると、そこにいたのはノーライフキングだった。


 「ほう、誰が最初に来るかと思えば、お前のようなガキか。」


 ノーライフキングはそう言って笑う。


 「うるさい。さっさとこい。」


 ユウはそう言って、拳を構える。


 「舐めるでないわ!」


 ノーライフキングはユウに向かって魔法を放つ。ユウはよけずに、それを受ける。


 「何!?」


 もちろんユウには傷一つつかない。


 「じゃあな。」


 ユウは落胆しながら、魔法を構築する。


 「雷滅。」


 ユウはただの雷を放つ。それだけでノーライフキングは死んだ。


 ユウはなお先に進む。


 十一層からは、火山地帯だった。


 ユウは構わず進んでいく。


 マグマリザード、マグマタートル、マグマラビット。どれもマグマを纏った魔物だった。


 ユウはまた、最初に一撃だけを受け、傷がつかないと殺していく。


 十五層で、フロアボスと遭遇した。マグマコングという、マグマを纏った猿だ。この魔物は知能があるため、そこら辺のドラゴンより手ごわい。


 「ま、関係ないか。」


 ユウは、もうボス以外の攻撃を受けようとはしなかった。無駄であると悟ったからだ。


 「死ね。」


 ユウが高速で動き、断末魔を上げる暇さえ与えずマグマコングを瞬殺する。


 ユウはさらに歩みを進め、ついに二十層のボス部屋までたどり着いた。


 扉を開け中に入ると、マグマドラゴンがいた。マグマドラゴン知性がないのか吠えながら突っ込んでくる。


 「ガアアア!」


 ユウはマグマドラゴンの突進を受け止める。やはりユウには傷一つつかない。


 「死ね。」


 ユウはただ腕を振った。それだけでマグマドラゴンは霧散した。


 ユウはなおな歩を進める。


 死に場所を求めて。

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