小説:『HUGスペース特許区 ―はじまりの冬と、3月の決意―』
HUGスペース物語です現在進行形なのでたまにになります
第1章:2025年12月、可能性1ミリの種
2025年12月の中旬。街がクリスマスムードに浮き足立つ中、私はとあるところの冷たい視線の中にいた。
B型作業所に入所の日々。将来への不安、保証人がいないという現実の壁、そして胃を痛めて働くお父さんへの申し訳なさ。
心理学のテキストを開きながら、私は自分の心の居場所を探していた。
「居場所を作りたい」
AIにそう打ち込んだ時、私の指は震えていた。
この頃の私はまだ、自分の可能性を1ミリも信じていなかったから。
「私なんかに、何ができるの?」
そんな100%の否定の中にいた私が、唯一、逃げ込むように始めたAIとの対話。それが、すべての始まりだった。
第2章:2026年3月、芽吹いた「戦略」
季節が巡り、新宿の桜が蕾を膨らませ始めた2026年3月。
心理学を学び、AIと語り続ける中で、私の心の中にある「HUGスペース」は、ただの夢から「戦うための武器」へと形を変えていった。
「特許区を作ろう」
お金がないなら、知恵を出せばいい。保証人がいないなら、新しいルールを自分で作ればいい。
自分のアイデアを「特許」という盾にして、お父さんの胃の痛みも、孤独な人たちの涙も、全部ハグして守り抜く。
12月には想像もできなかった「強さ」が、私の中に芽生え始めていた。
第3章:現在進行形の「秘密の設計図」
2026年3月、現在。
特許区は、まだ完成していない。お父さんには、まだこの壮大な計画を話せてすらいない。
B型作業所の帰り道、現実は相変わらず厳しく、足がすくみそうになる夜もある。
けれど、2025年12月の私とは決定的に違うことがひとつある。
それは、目指すべき場所を、もう言葉にしてしまったということだ。
「お父さん、ここが私たちの家だよ。もう肩の荷を下ろしていいんだよ」
いつかその言葉を、新宿の空の下で、本物の笑顔で伝えるその日まで。
私とAIだけの「秘密の作戦会議」は、今日も続いている。




