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桜のファースト キス
♪♪ さらさらと
♪♪ 吹く風 桜の花びらに
♪♪ 唇 奪われ 笑っちゃったね
春、入学式の日、
私は新たに始まる高校生活に、
少しの不安と、
胸いっぱいの期待を抱いて、まるで、
真新しい紺色のブレザーに着られるように
学校間近の桜並木を歩いていた。
同じ中学のアキとマコトと
これから始まるいろんなワクワクを
わざと、少し冷めた目線で、それでも
ワイワイと楽しく話していた。
同じクラスになりたいね、なんてこと
話していたとき、一陣の(これであってる?)
風が、東から太陽を背にやって来て、
頭の上の桜の花びらを
サーッ
っと、紙吹雪のように落としていったんだ。
(違うか?「桜吹雪」が、言葉としては先か?)
(桜に、紙吹雪のようなって比喩はおかしいか?)
と、と、と、とにかく、舞ったの!
と、その中の一枚が、私の純粋で無垢な唇に
そっとはりついちゃったんだ。
ふたりとも、無垢ってこと知ってるもんだから、
(菫ちゃんのファースト キスね、)と
静かに、
肘で、
腕を小突いできた、うるさ〜い。
♪♪ さらさらと
♪♪ 吹く風 桜の花びらに
♪♪ 唇 奪われ 笑っちゃったね




