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【完結】もふもふAIが温泉水ジェラートを売っています  作者: 櫛田こころ


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第41話『新作ジェラート』②(チャンククッキー編)

 ジェラートで人気の高いフレーバーをもう一度リストアップしてみたのだが。


 上位に君臨しているのが、チョコ系、クランチ系。


 あとはシンプルな塩ミルク。


 これらを組み合わせた、新たなフレーバーとなると……ひとつ、思いついたことがあった。それには、芽衣も試作に参加してもらおうとシフトのある日に作ってみることにした。



「クッキー、ですか?」

「ほら、コーヒーショップにあるデカいクッキーとか覚えてない?」

「えーっと、チョコチップだったりバターだったり?」

「そうそう。物によるけど、チャンククッキーのフレーバーを作ってみようと思うんだ」



 クッキーにはゴロゴロしたチョコキューブを入れたチャンククッキーを作る予定。


 通常のクッキーと違い、バターは焦がしバターを使う。甘味に関する材料は先に混ぜておき、そこに焦がしバターをゆっくり加えて混ぜる。



「甘い匂い凄いですね……」

「焼いてしまうと、そんなに甘さは強くないんだ」

「勉強になります」



 卵を入れてふわっとするまで混ぜたら、ふるっておいた薄力粉を少しずつ加えて切るように混ぜていく。ほかの粉類も加えたら、粉気がなくなるまで混ぜる。



「チョコキューブ、バニラオイルを入れてさっくり混ぜ……スプーンでもいいけど、うちにはアイスディッシャーがあるから、クッキングシートを敷いた天板に乗せて」

『普通なら一時間冷やすけど。僕の追加機能をここで使いまーす!!』

「追加機能?」

「魔法とかじゃないけど。冷気を一気に充てる機能を追加したんだ。家電屋にあったちょっとユニークな機能だったんで試しに買って組み込んでみたんだよ」



 それはサックの口部分から直接冷気を流す仕組み。対象のものを近くに置き、一気に冷やす以外の物体……人間もそこから離れた方がいいので、拓馬たちも少し離れることに。


 さーっと、レーザーのように音が鳴ったかと思えば、かちこちの生地になったチャンククッキーの生地があっという間に出来上がった。



『はい、出来上がり~』

「……なんで、この機能を?」

「次の夏場に向けて、試運転も兼ねてね。作りたてはやわらかいから、その時に表面を冷やすだけでも……って」

「たしかに。ジェラートってもっちりやわらかいですけど。その分どろどろ溶けちゃいますから」

「そう。……二桁はいかなかったけど。いい買い物したよ」

「店長! 目の色がないですよ!?」

「ははは。大丈夫。ちゃんと経費で買っているから」

「……なら、いいんですけど」



 あとは焼いて、粗熱を取る。好みで仕上げに粗塩を振るのもいいが、温泉水ジェラートに混ぜるので今回は無し。ジェラートも同時に仕込んでいたので、塩バニラとチョコレートそれぞれに混ぜれば完成だ。


 これにも、もちろんサックの冷却機能を使って軽く冷やしてみた。


 芽衣とふたりで味見用になので、ジェラートは少量だがまず間違いないと食べてみることに。



「……ザクザク感が堪らないですね」

「うん。想定内の味かな?」



 少しねっとりしているが、ザクっとした食感が特徴のクッキー。しかも、冷えればさらに固くなるのでザクザク感が主張してくるだろう。ミルクとチョコ、どちらにも適しているので一気にふたつも商品候補が出来上がった。


 いきなりふたつは仕込みが大変なので、まずはミルクから売り出したところ……客からはチョコも食べてみたいとの声が上がったため、結果的にチョコの方に切り替わったのだった。


 今回は、まず成功と言える結果にはなってので、拓馬はほっと出来たが……まだまだ課題は多いので、日々精進と心に留めておく。

次回は金曜日〜

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