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設定と人物紹介 —第三章終了時点—

〜舞台設定〜


◾️『この忠誠は永久に』(このとわ)

重い世界観と複雑な人間模様が人気のファンタジーBL小説。

小説の他に、ソーシャルゲーム版、アニメ版、劇場版、舞台版など幅広くメディア展開されていた。

原作小説はゴア描写が多く規制がかかった結果、ソシャゲ版やアニメ版などではオリジナルな設定やストーリーが展開されるようになった。

とくにソシャゲ版は、長年に渡りアップデートを繰り返したことにより、無数のルート分岐とシナリオが誕生してしまい、廃課金者であった前世のアレクシアですらコンプリートできないほどの巨大コンテンツとなっていた。




〜人物〜


◾️アルベルト・リストニア

第三章終了時点では十八歳。

ファンケンラート王国の西方にあるリストニアの地を治める侯爵。

黄金色の髪に、薄紫色の目を持つド級の美青年。

文武両道で物腰は穏やか、領民たちからも慕われている完璧超人。

だが中身は、自身が『この忠誠は永久に』こと『このとわ』という人気BL小説の主人公だと認識している、前世の記憶持ちの腐女子。

十二の時の両親の死をきっかけに前世の記憶が脳内に流れ込んできたが、それまでの自我と何とか融合して『急に別人になった』現象は防げている。

大好きな小説の大好きな主人公のイメージを崩さず、かつバレないよう、必死で主人公らしく振る舞っている。

魔物との戦いで、過去六年間で十回ほど死にかけた経験があり、本人は「チート能力のおかげで何とか生きてる」程度の感覚だが、実際は修羅場をくぐりすぎた結果普通にめちゃくちゃ強くなっている。

最近の悩みは、前世の自分に関する記憶が少しずつ薄れていっていることらしい。



◾️ヴォルフガング・ツェベルク

第三章終了時点では二十一歳。

リストニア騎士団団長兼、ファンケンラート王国唯一の剣聖の称号を持つアルベルトの側近。従兄弟でもある。

やたらと強い。

黒い髪に銀灰色の瞳を持つ美丈夫で、必要なこと以外はあまり喋らない。

アルベルトのために生きている。

アルベルトが好きすぎて、自分の魂をアルベルトに預けるというとんでもなくやばい魔法を特に説明もなく発動させた。そのため、アルベルトが死なない限り肉体的な死を迎えることはなくなっている。

その素性などはまだ語られていないが、何やら秘密がありそうだ。

見た目に反して甘い物が好き。

最近はソイミルクティーにハマっている。



◾️アレクシア・リストニア

第三章終了時点では十一歳。

アルベルトの妹。

桃金色の緩やかな巻き髪に、アルベルトと同じ薄紫色の瞳を持つ美少女。

アルベルトを心から慕っている優しい少女だが、中身はアラフィフまで生きた記憶のあるソシャゲ版『このとわ』をこよなく愛していた腐女子。

転生先がまさかの推しの妹という、オタクの願望を叶えた存在。

前世の記憶が戻った当初は浮かれていたが、大森林からの脅威や、討伐戦での兄の負傷を目の当たりにして「ここは死と隣り合わせの現実だ」と気付いてからは、真面目に暮らしている。

婚約者はファンケンラート王国第二王子レナード。



◾️サイネケン

ファンケンラートに二人存在する大魔導師のうちの一人。

見た目は七十前後の白髪に白髭のお爺ちゃんだが、実年齢は百二十歳である。

ファンケンラートの王都にある中央魔導院で院長を務めていたが、第二章でアルベルトに忠誠を捧げた結果、一応は客人という扱いでリストニアに引っ越してきた。

人生のほとんどの時間を魔導に捧げてきたため、えげつない数の魔法を使用することができる。

アルベルトのことは孫のように可愛がっているが、肉体が『男も女も食いまくってきた年代』にまで若返ると気持ちが違う方向にシフトしてしまうため、泣く泣く若返りの魔法の使用を封印した。



◾️副団長

リストニア騎士団の副団長を務める三十路。

ヴォルフガングの補佐係だが、一日の大半を事務処理で潰されている苦労人。

周りが超人すぎて目立たないが、実際はファンケンラート国内でも指折りの剣の達人である。

アレクシアの侍女とは夫婦関係。



◾️大隊長 サイラス

リストニア魔導師大隊の隊長。無精髭が似合う三十路。

最近、騎士団の新人騎士ロイドと仲が良い。

サイネケンから火炎魔法の最上位『煉獄』を教わりたいと思っている。

余談だが、彼の名前は、魔導師を輩出する家系によく見られる「大魔導師サイネケンにあやかった」名前である。そのため、魔導師大隊には『サイ⚪︎⚪︎』や『⚪︎⚪︎ケン』といった名前の者が割と多い。



◾️治療師長

リストニア治療師隊の隊長。

お団子頭の三十路の女性。

日本で生きていた前世の記憶を持つが、『このとわ』のことは知らない。魔法がある世界に生まれ変わったことに戸惑っていたが、三十年以上暮らして、こちらの方が馴染み深くなったと思っている。

結婚を約束した騎士がいたが、五年前にアルベルトを守り抜き殉職。騎士はアルベルトの中で永遠に弔われる存在となった。

 


◾️リュシアン・ウィーバー

ウィーバー子爵家の三男で第三章終了時点では二十歳。

アルベルトの親友。

王都の中央魔導院主席研究員。

焦茶色のおかっぱ髪に緑の目。大きな眼鏡をかけている。

魔道具や魔法に明るく、魔術解析能力に関しては天賦の才を持つ。

家族仲は良く、アルベルトから協力依頼が来るたびに「侯爵様からのご依頼だー!」と家族がお祭り騒ぎになっているらしい。



◾️執政官

アルベルトの執務室によくいる初老の男性。

決して口にはしないが、アルベルトのことを息子のように思っている。



◾️クリストフ

ファンケンラート王国の第一王子。

第三章終了時点では二十三歳。

長い黒髪を三つ編みにした、青い瞳の美丈夫。ノリでアルベルトに惚れたのかな、と思いきや、かなりがっつり本気で惚れていた人。

武芸にも秀でてはいるが、どちらかというと頭脳戦の方が好きなタイプ。

ちなみにソシャゲ版では、クリストフは当人ルート以外に入ると、生涯を独身で貫く設定で固定されていたため、一部のファンからは「アルベルトのクローンを作って渡してあげてよぉ!」と泣かれていた。



◾️レナード

ファンケンラート王国第二王子。

金褐色の髪に明るい緑の瞳を持つ美少年。

第三章終了時点で登場時から一つ歳を重ね、十五歳になった。

アレクシアと同じく、ソシャゲ版『このとわ』をこよなく愛する前世の記憶をもっている。ただしこちらは腐兄だった。

前世の記憶があることは、アレクシアと二人だけの秘密。

アレクシアと婚約後は、手紙を通じてアルベルトの近況を聞き、それを推しカプの攻めである兄クリストフへと流している。



◾️カルナヴァス

第一章からチラチラ匂わされていたが、第三章で本格的に登場。 

赤い短髪に褐色の肌、黒い瞳。

第三章終了時点では年齢は不明。

原作小説の設定では、父が呪の末裔で母が魔導師。

呪術使いオーズによって、グシュタールに奴隷として連行されていた。

ワイルドかつちょっとチャラそうな見た目をしているが、中身は素直な良い子。



◾️ステルビア公爵家

『この忠誠は永久に』の原作でもゲーム版でも、地味な嫌がらせをしてくる厄介者の一族。

当主は、グリズリ・フォン・ステルビア。一人娘のグローリア・フォン・ステルビア共々非常に傲慢で残忍な性格をしている。




〜環境〜


ファンケンラート王国は全体的に温暖な気候だが、北部や高地など一部の地域では冬になると雪が積もる。

西方に位置するリストニアは、王国内では寒冷な地域とされるが領地北西部に聳える『竜骨山脈』と呼ばれる連山から吹き下ろされる風により、雪が積もることはない。



◾️竜骨山脈

リストニアの北西に聳える巨大な竜の肋骨のような岩山が続く連山。

創世の女神エルシオラが可愛がっていた巨竜の化石だという伝説が残っている。



◾️大森林 —魔境—

神話の時代からリストニアの北部に広がっているとされる、巨大な森。

木々の一つ一つが山のように大きく、幹から葉まで、暗い藍色をしている。

魔物を発生させると言われる瘴気に常に包まれており、深部まで足を踏み込めた者はいない。

冬になると瘴気が少なくなる。

何か理由があるのだろうか。

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