備えあれば憂いなし※キャサリン視点
「終わった…うん、99.9パーぐらい見込み無しだ。シクシクシク…」
最後まで私は頑張った!!でも最後まで皆んなの目に好意が見えることはなかった。
「ぐうっえっっ…もぉー!ロルちゃん酷いよ~!襟引っ張らないでよぉ」
「ロルちゃん言うな。人の机に突っ伏してぶつぶつ言うな。鬱陶しいわっ。」
「だってぇ~ロルちゃんがこんな招待状渡すから。」
「公爵令嬢様から頼まれたらたかだか商家の俺が断れる訳ないだろうが。」
キャサリン・ユーキリアス様
3年間刺激的な時間をありがとうございました。わたくし達皆、最後にユーキリアス様と3年間の思い出を語り合いたいと心より望んでおります。明日の卒業式が終わりましたらサロンでお茶会を行いますので、是非ロベルト・サーキュリー様とお越しください。
カトリーヌ・アスティード
「おかしいでしょ⁈普通貴族のお茶会の招待状ってもっとお花が綺麗だとか、なんか優雅っぽい事書いてあったりするんじゃないの⁈見た事ないから知らんけど!」
「知らんの知ってるから要点だけ書いたんじゃないか?返事も求めてないし。」
「くっ召喚状なのか⁈私が一体何をしたというの⁈」
「心当たりがない事がスゲーよ。」
「よし、0.1パーに賭けよう!ひょっとして大逆転が起こるかもだよ!」
「ないな」
「ないかぁぁぁ…シクシク。」
でも、でもでもだよ?卒業式or卒業パーティーの断罪&ざまあは回避出来たんじゃないかな⁈だって皆んな夜の卒業パーティーの支度で忙しいはずの時間にお茶会だよ?
「フッフッフ、これは来たかもしれない!私の目標ルートが!!」
「ないな」
「ないかぁぁぁ…シクシク。ロルちゃん酷い。」
「ロルちゃん呼びを改めたら優しくしてやる。大体ロベルトは普通ロルちゃんとはならん。」
「えー、だって出会った頃のロルちゃんは天使のロルちゃんって感じだったよう?うーん、よーし!ロルちゃん急いで帰って、明日何が起こっても脱出出来そうな魔道具探そう!!ロルちゃんのお家で!」
「話しが散らかってる⁈」
フッフッフ!備えあれば憂いなしって言うじゃないか!私達は急いで学園を出た。




