白に染まる前の世界
ゲームは楽しい
特に自作したキャラでゲームをした方が断然捗る。
深夜2時
今日も楽しく、自分が作ったキャラでゲームをしている。
キャラの名前は「アニス」と名付けた。
顔も体型も、メイクも、何時間もかけて作り上げた自慢のお気に入りのキャラだ。もはや幼馴染と過ごした時間より長い気がする……
「やっぱかわいくできたよな~アニス」
いやマジで、ほんとマジで可愛くできたと思う。
自分でも才能があったのかと思うくらいには、美人で可愛くできたと実感してる。
そのキャラでやっているゲーム作品は「アナザーセルフ・オンライン」。
始めたきっかけはとあるゲーム好きの友達からやってほしいと懇願されるほど、しつこく誘われていた。
「始めてくれないと本気で友達やめるぞ」とまで言われたくらいだ。。
あの時は大変だったな~
「あのきっかけがあったから、この子を作れたんだよな」
そう思いながら、ふと時計が気になり目を向ける。
「そろそろ時間的に寝ないとマズいな」
明日は高校の2学期だ。
さすがに行かないと先生にも幼馴染にも怒られてしまう。それだけは避けなければ。
特に幼馴染に怒られるのはホントにやばい。うちの母上よりも怖いのはおかしい。
「早く寝なよ!明日一緒に学校行こ!!」
ちょうどその幼馴染から連絡がきた。
さすがに寝ないと……。
「明日持っていくもの確認してから寝るか」
明日使う、学校に必要な物は確認できたのでベッドに横になる。
「頑張って起き……るか……」
そう呟きながら目をつぶった。
翌日。
夏休みが終わった。
いやだ!もう学校に行かずにゲームしてたい!
と心の中で叫びつつ、憂鬱な気持ちで学校へ行く準備をする。
「そろそろ向かわないとな」
時間的に向かわないと間に合わなくなるため学校に向かう。
「行ってきます」
はぁぁぁぁぁ……
とため息をついて学校に行きたくない、めんどくさいというアピールをしている。
「蓮、おはよ!」
「ん?…おはよー」
幼馴染の甘崎結花が自分の家の前にいた。
「じゃあいくか」
「うん!」
結花と一緒に学校へと向かう。
「今日は早く寝た?」
「うん、寝た寝た」
「絶対夜更かししたでしょ?」
「バレたか」
「バレバレだよ」
結花に「お母さんみたい」に怒られた。
「また何か変なこと考えてる?」
なんでわかるんだこの子。
といつも通り結花と会話しつつ、学校へと向かった。
学校に着いた。着いてしまった。
今日も学校でのいつもの日常がやってくる。退屈だ。
「今日こそ何か面白いこと起きないかな~」
「また変なこと言ってる~」
まぁそんなこと起きるのはアニメか漫画くらいだろ。
など考えつつ、結花に呆れられながら教室へ入る。
自分の席に座り、窓の外を眺めた。
落ち着く……
その時だった。
「ね~なにこれ?」
クラスがざわついている。なんだろう。
教室を見渡してみると、床に魔法陣のようなものが描かれていった。
線と線が重なり合い、魔法陣が完成したとき、淡く光っているように見えた。
「なんだこれ!?」
「おい、誰かのイタズラか?」
クラスが騒がしくなってきた。
だが――俺は思わず口角が上がった。
おいおい、マジか。アニメとかである演出だろ!
結花が俺の近くにやってくる。
「ねぇ~蓮……こわいよ……」
結花が不安そうに制服の袖を掴んでくる。
なんだこの可愛い生物は!
「大丈夫だろ」
「何が!?」
「異世界転移だったらいいな~、多分そうなんだろうな~」
「なんでそんな余裕そうなの!?」
不安?そんなものはない。むしろ期待していた。
今までの退屈な日常より面白いことが起きるかもしれない。ゲームやアニメのような冒険が始まるかもしれない。
そんな考えが頭によぎった瞬間――
視界が白く染まった。
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