オンナ好きな王子様系女子を、嘘の別れ話で懲らしめようとしたら(1500字)
どうしたんだい?
ボクに話したいことって?
え? ボクと別れたい?
冗談だよね?
なんでさ。
ボクみたいな、ルックスの良い女と別れたいなんて、おかしいでしょ?
まぁ、性格が多少クズなところはあるかもしれないけど、それを差し引いてもおつりがくるぐらいの、イケメンっぷりじゃないかな?
浮気?
浮気なんてしてないよ。
ボクが、キミ以外の男を好きになる訳ないじゃないか。
あぁ、女の子か……。
まぁ、女の子は好きだけど、別にそれは浮気とは違くない?
うん、女の子とデートしたけどさ。
でも、それは普通に遊んだだけっていうか……。
キミだって、男の子と一緒に遊んだりするでしょ?
それと同じだよ。
え? あー。そうだね。
女の子とデートしてる時、手は繋いでたよ……。
けど、別に特別な意味とかはないよ。
女の子って、男子とは友達との距離感が違うからさ。
手を繋ぐのだって、普通だよ、普通。
キス!?
いや、キスなんかしてないよ。
誰がそんなこと言ってたの?
え、いや、うん……。
してなかったと思うけど……。
ちょっと、待って。
今、思い出す。
あー。そういえば、1回だけキスしたかも……。
いや、ボクからした訳じゃないよ。
相手の女の子が、恋人ごっこがしたいって急にしてきてさ。
でも、別に軽く、チュってしただけで。
舌とかも入れてなかったし。
恋人同士のキスじゃないから、全然セーフだよね。
ごめん。もう本当に気を付けるからさ。
その女の子と会う回数も、ちゃんと減らすから。
え……。な、なんで、そんなこと言うの……!
ボクのこと、好きじゃなくなったなんて……。
嫌だよ! そんなこと言わないで!
やだ。
やだやだやだやだ。
キミはいつもボクに優しかったのに。
もう別れようなんて、言わないでっ!
ううううう。
……キミこそいいの?
ボクと別れちゃったら、ボクの唇を、もう味わえなくなっちゃうよ?
ボクのキス、好きだったでしょ?
あっ……今、見たよね? ボクの唇。
たしかにボクはクズだけどさ、でも、ボクのキスのテクは最高だったよね?
だから、別れたいなんて言わないでよ。
……はぁ……もういい。
分かった。キミの意思なんて関係ないや。
キミの体に教え込んじゃえばいいんだ。
ほら、こうやって、ボクにハグされたら動けないよね。
ボクが本気を出したら、ボクの虜にならない相手なんていないんだ。
……え? なあに?
今さら、何か言いたいことでもあるの?
ふーん。
さっきまでのは嘘だったんだ?
ボクが女の子に浮気してるから、嘘の別れ話で懲らしめようとしたんだ。
それで、ボクが反省したら、どうするつもりだったの?
『もう女の子とデートしない』ってボクが約束したら、許してくれてたの?
ボクがちゃんと反省できてたら、「別れる」って言ったのを取り消してくれてたのかぁ……。
でも、そんなの、もう知~らない。
ボク、もう我慢しないことに決めたんだ。
キミのことは大好きだけど、女の子だって好きなんだもん。
キミはボクのご飯で、女の子はボクのスイーツなの。
えへへ、ごめんね。
ボク、根っからのクズだからさ。
クズからマジメに変わるなんて無理。
遊んじゃダメとか指図されるの嫌なの。
代わりに、キミに変わってもらうね。
ボクのことを懲らしめるなんて、生意気なこと思わないように、たっぷり躾けてあげる。
ふふふ♪ ボクのテクで、とろっとろにしちゃうね♪ あはっ♪




