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インスタント文明食

 「お前が姫じゃなかったんだな」サイドカー付きのバイクを飛ばしながらリアカーのみかかさんがそう聞く。

 「うーん、気分的な問題?姫もみんなとリンクしてるからー」

 「じゃぁ、何で姫だけラジオ体操が違ったのよ」

 「足場が微妙に悪かったみたい」

 「姫の足場だけピンポイントで補正が効かない程度に足場が悪かった訳か」

 「みたい」

 「なんで園子はいくるみを異世界で生き返らせたのかなぁ」

 「みかかちゃんと私のため?」

 「もしかしてアレ?バーサーカーモードになったのは姫以外のいくるみを殺すつもりで!?」

 「いやいや、姫をターゲットにしていたネ」そっかー。等と言っている内にお店に到着。


 「あれ?みかかさん」

 「やぁ、哲子。大変賑やかな事になっているな」

 「そうですね」

 「何か問題はあるかな?」

 「とりあえず晩御飯かな」そう言ってにっこり微笑む哲子。私に何か用意があると思っているのだろう。

 「勿論用意してきたとも」

 「わーい、皆!このみかかお姉さんが晩御飯を用意してくれるよ!」

 「わっバカ」慌てるみかか。

 「えっ持ってきてくれたんですよね?」

 「私が持ってきたのはこれだ」そう言ってみかかが取り出したのは。

 「え〜〜っ種!?」


 「あ、でもすぐに育つやつだから」

 「皆で畑を耕そう!」そういくるみちゃんが盛り上げるけど、子供達の反応は鈍い。そりゃーお昼は寿司でしたからね。

 「まぁ、見ていて欲しい」みかかさんはそう言うと、どこからともなくクワを取り出し地面を鍬入れ式みたいに耕すとそこに種を一粒まいて、土を手でならす。そして、じょうろで水を巻いた。

 待つこと20分あまり、ボコッと芽を出すとすくすくと植物が生育したではないですか。

 「これ、何の植物ですか?」そして一つだけ作ってどうするのかと思っていると。

 「そろそろかな」みかかさんが両手で写真の構図を考えるポーズみたいなことをしてそう言った。そして、複数のいくるみちゃんたちとみかかさんで作物を引っ張ると、大きな白いカブが顔を出したではありませんか。

 「たしかに大きいし、凄く早く育ったけど…」

 「まぁ、待て哲子」いくるみちゃんがテーブルとテーブルクロスを用意すると、その上にみかかさんがカブを載せてかるくチョップした。するとなんということでしょう!カブが割れて中からホカホカのラーメンが現れたではありませんか。カブは食器の役割を果たしている!

 「醤油味だな」辺りに漂うラーメンのいい匂い。

 どこからか割り箸を取り出し、上品にラーメンをズルズル食べ始めるみかかさん。

 「うん、美味しい。種は毎日一人三粒配るから」子どもたちから歓声が上がる。よだれを垂らしている子なんかも居て。

 「じゃぁ、畑にする区域を決めて皆で耕して種をまこう」

 「お〜」いくるみちゃんが用意した数本のクワを順番に使って皆で”畑”を作って種を巻いた。待つこと数十分。さっきと同じくらい育った所で皆でカブを収穫した。

 「あれ?色が違うのがあるんだね」私たちは心配すること無くテーブルの上でカブを開けてみると色の意味が判明。

 「あ、赤いのは牛丼だ。青は?こっちはお寿司だ」中身がバラバラだけど、皆で美味しくいただきました。一日三食ラーメンが続くと流石に飽きちゃいますよね。

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