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97.登場、加奈子の父親

 

『金賞一位 安久尾五郎(全国コンクール出場)』

 そして、二位以下には安久尾とともに同じ県で勝ち上がってきたメンバー、つまり、安久尾の取り巻きたちが名を連ね。


『同率最下位 橋本輝』

『同率最下位 緑風歌』

 ピアノコンクール関東大会、個人部門の、表彰の掲示板には、そう書かれていた。

 つまり、これが関東コンクールの結果だった。


「おめでとう、おめでとう。」

「やっぱり、五郎様は違いますね。」

「ハハハッー!!どうだ、これが俺様の実力だ。」

 遠目で安久雄が喜んでいる姿が確認できる。


 そして。

 ―お疲れっした。じゃあな。二度と俺の前に姿を現すんじゃねーぞ。橋本!!―

 そんな目をしながらニヤニヤと僕の方を向いて、手を振り、去っていく、安久尾と取り巻きたち。


 その取り巻きたちを去っていくのをただただ見ている僕と風歌。

 悔しい。また負けた。


「涙を拭け!!少年。」

 原田はティッシュを差し出してくれる。


「輝君はとても良く頑張ったよ。偉かったね!!」

 葉月は抱きしめてくれる。


「輝。輝。」

 加奈子は涙目になって、葉月と同じように抱きしめた。

「加奈子。本当にごめん、折角、譜めくりを手伝ってくれたのに。」

 僕は、涙ながらに加奈子に謝る。


「ううん。いいの。輝は、本当によく頑張ったよ。」

 加奈子は涙ながらに、大きく頷き、そして、もう一度、僕を抱きしめてくれる。


 他の皆も同じく、共に悔しみ、共に泣いてくれ、しばらくそれが続く。

 誰もそれ以上言葉を発せず黙っている。


 しばらくの静寂、その静寂を破るかのように・・・。


「橋本君、君に聞こう。」

 茂木が、満を持して、深呼吸して言った。


 僕は茂木の方を見る。


「橋本君、悔しいか?」

 僕は黙って頷く。


「緑さんも、悔しいか?」

 茂木は風歌の方に向かって同じように言った。


 風歌も黙って頷く。

 風歌も涙を浮かべながら、泣いていた。


「わかった。最後の仕掛けを行おう!!」

 茂木はそう言って、辺りを見回す。

 改めて、安久尾と取り巻きたちが居なくなったのを確認する。


「桐生さんと、北條さん、だよね。こちらへ・・・・・。」

 茂木は、心音と結花を呼び寄せる。


 茂木の元へ歩み寄る心音と結花。

 茂木は呼び寄せた二人を、掲示板の目の前に連れて行った。


「この順位表を写真に撮って、SNSにアップして欲しい。投稿する前に、一応文章を見せて欲しい。」

 茂木は、心音に指示する。


「北條さんはこの子の、後輩と聞いています。この先輩の投稿が終わったら、その投稿をシェアして。」

 茂木は結花に指示を出す。


 心音は茂木の指示のもと、張り出された結果をスマホの写真に撮った。

 そして、その写真を引用し、心音のスマホのSNS画面を映し、投稿の準備をしている。


 茂木は、心音の投稿確認画面を確認し、文面を修正している。

 そして、修正が完了したのだろうか。


 茂木は、心音とともに、僕と風歌の元に来て、僕に心音のスマホ画面を見せたのだった。


<私の友達。風歌。そして、後輩の橋本君。何で、ピアノ連弾部門は上位なのに、個人部門は最下位何だろう・・・。それでも、お疲れ様と心から称えてあげたい。>

 心音のスマホにはSNSの画面が映っている。


 その画面は、昨日の連弾部門の結果と、個人部門の結果、両方の画像付きで、今まさに、SNSに送信しようとしているところだ。


「これをSNSにアップするが、良いかな?」

 茂木はそう言って、僕と風歌に確認を取る。


 僕と風歌は頷いた。


「わかった、それじゃあ、本人からの許可が出たので、アップして良いよ!!何があっても私が保証しよう。」

 茂木は心音に向かって頷く。

 心音はSNSにその投稿をアップし、結花はそれを確認すると、心音の方の投稿に。


<二人とも連弾部門に力を入れていたからじゃないっすかねー?>

 と心音の投稿を、引用して、シェアしたのだった。


「さあ、みんなお疲れ様。帰るとしよう。」

 茂木の言葉にみんなは頷いた。


 改めて、一緒に同行してくれたみんなに頭を下げて、応援に来てくれたお礼を言い、皆と別れて、原田先生のワンボックスカーに乗り込む僕。

 まるで、何事もなかったかのように、往路の時と同じように、原田先生は夢中で車を運転し、高速道路を勢いよく飛ばして、僕が住んでいる、伯父の家へ。


 北関東のこの町に帰ってくる頃には、すっかり日も暮れていた。


 ポツンとたたずむ、伯父の家の農家の灯りを確認して、農家の母屋の前で、ワンボックスカーを停車させる原田先生。


「ふう。この間よりは走り易かったよ。一度来ているからな。」

 原田先生は安心していた。


 そう。こうして、原田先生に送ってもらうのは二度目、一度目も同じような感じで、加奈子のバレエコンクールで落ち込んでいる中、こうして送ってもらったのだった。


 車のオートロックを外し、ドアを開ける原田先生。

「じゃあな、少年。今日はゆっくり休めよ!!昨日バレエ教室の前に集合したときに使って、教室の前に止めてあるお前の自転車は、明日にでも取りに来ればいいから。」


「輝、本当にお疲れ様。」

「輝君、ありがとう。ゆっくり休んでね。」

 一緒に乗っていた加奈子と風歌もにこにこと笑って手を振っていた。


「ありがとうございました。」

 僕は改めて、皆に頭を下げる。


 その様子に気付いたのか、伯父たちも迎えに出て来て。

「輝、お帰り!!」

「お帰りなさい、輝!!」

 伯父と伯母が迎えてくれた。


「先生、ありがとうございました。」

 伯父は頭を下げ、お礼に、恒例の畑の野菜の箱をたんまり原田先生に渡したのだった。


「いえいえ、本当にいつも助かってます!!」

 原田先生はそう言って、伯父と伯母に頭を下げ、車のドアを閉め、ワンボックスカーを発進させた。


 片方の手で、ハンドルを握り、もう片方の手で僕に手を振る原田先生。

 僕は頭を下げ、伯父と伯母も頭を下げた。


 伯父と伯母に、簡単な報告を済ませた後、僕は離屋に戻る。

 離屋に入った瞬間、疲れを覚え、ぐっすりと寝息を立て、そのまま眠り込んでしまった。


 そうして、週明け、月曜日の朝を迎えた・・・。


 いつもは自然と目が覚めるのだが、昨日の悔しさと、疲れがあったのだろうか。

 スマホの通知の音で目が覚めたようだった。


 だが・・・・。


 ピロ~ン、ピロ~ン。


 いつにも増して、スマホの通知音が激しくなっている。

 その通知音は一向に鳴りやまない。そして、さらに騒がしく鳴っている。

 一体どうしたのだろうか?

 しかも、電話の音ではなく、SNSやLINEの通知音だ。


 スマホの画面を開く僕。


<ハッシー大変、SNS見て。>

 結花のLINE。このメッセージの後に驚いた顔をした、かわいいキャラクターのスタンプが一気に押されている。


<どうしよう。橋本君。>

 さらに、心音からのLINE。心音も同じようなメッセージの後、結花と同じく、ものすごく驚いたキャラクターのスタンプがひっきりなしに押されていた。


 さらには、加奈子からのLINE。

 加奈子は結花たちとは違い、さらっとメッセージを書いていた。

<輝、今日は、家まで迎えに行くから、伯父さんの学校に行く時間まで、私が家まで迎えに行くまで、離屋から出ないで。一緒に学校に行こう!!>

 いつも真面目な加奈子。だけれど、文面からはかなり慌てている様子。

 一体どうしたのだ・・・?


 何が何だかわからない僕。

 とりあえず、結花のいう通り、SNSを開く。


 昨日、心音と結花が投稿してシェアしたもの・・・・。


 それを見て、僕の目が一気に見開いた。

「えっ!!」

 かなりの数の、シェア数、お気に入り数が表示されている。


 その数、一万件以上。


 一体何が起きている?まさか。


 SNSが炎上している。な、何で?

 さらにSNSを見て見ると。


 なんと、コンクールの動画、さらには、雲雀川の夏祭りの特設ステージの動画がアップされている。

 すべて、僕がピアノを弾いているものだ。


「ひ、輝、大変よ!!」

 伯母の声。


「どうしたの?」

 僕は大きな声で、叫ぶ。


「とりあえず、朝食を持ってくるから。今日は離屋で食べなさい。井野さんというお友達から、こっちの母屋にも電話があって、指示通り動いているけど。学校の支度を済ませて。待っていて。」

 伯母はソワソワと離屋に朝食を持ってきた。

 いつもは離屋を外に出て移動して、母屋で朝食を食べるが、今日は違った。


 そうして、朝食を食べ終え、洗面を済ませ、制服に着替える僕。

 準備が整った。それと同時に、ピロ~ンと加奈子からのLINEの通知。

 そして、加奈子から電話が来る。


「輝、お待たせ、外に出て来て。」

 僕は加奈子の指示通り、外に出た。


 すると。


「うあぁっ!!」

 いきなり無数の光を浴びる。


 何だ?


 それは、沢山のカメラのフラッシュだ。

 テレビカメラを持った人も居る。


「橋本輝君ですよね?」

「お話を少しお伺いしても・・・・・。」

 カメラやテレビカメラを持った人が一気に僕を囲んだ。


「あの、えっと・・・・。」

 僕は戸惑ってしまい、思わず立ち止まってしまう。

 これは、一体どういうことだ。


 だがしかし、僕のもとに、すぐに助け船が現れた。

 加奈子と、スーツ姿の男性が僕のもとへ現れる。


「お待たせ、輝。大丈夫?」

 加奈子がに話しかける。


「う、うん。少し、というか、かなり、驚いている。」

「そうだよね。」

 加奈子が頷く。


 それと同時に、テレビカメラと、僕と加奈子の二人の間に、スーツ姿の男性が入る。


 そのスーツ姿の男性を見た、カメラを持った人たちは驚きの表情をし、さらにフラッシュの光が増えていく。


「あ、あなたもお話を。」

「昨日の件で、どのようにお考えですか?」

 カメラを持った人たちは、僕から一気に、そのスーツ姿の男性に視線が映った。

 男声が来ているスーツは、何だろうか。かなり上質な生地で、高級感のあるスーツだった。


「大変、申し訳ありませんが、彼、橋本君は初めてお会いする皆さんに刺激が強すぎるようです。まずは、彼を学校に登校させていただけないでしょうか?本日の十六時に彼の学校、花園学園にて、皆さんとお話が出来るように手はずを整えています。勿論、そのお話には私も同席させていただきますので。私へのお話もその時にできればと思ってます。」

 スーツ姿の男性は、カメラを持った人たちに一礼をする。


 その言葉を察したのだろうか、カメラを持った人たちの表情が緩み、僕と加奈子の二人と、カメラを持った人たちの間の感覚が広がって行った。


「さあ。こっちです。輝君。」

 スーツ姿の男性はニコニコ笑い、僕を手招きする。


「輝。こっち。」

 加奈子もそれに続く。

 僕は、二人に続き、カメラを持った人たちの、人混みの中を通って行った。

 カメラを持った人たちは、大きく頷き、道を開けてくれる。


「すみません、あとででも、良いですか?」

 どうやら、僕の言葉に、その人混みは同情してくれたようだった。


 だが、無我夢中で早歩きをする僕。


 やがて人混みを抜けた視線の先に、黒塗りの高級車が止まっていた。【レクサス】、だろうか。


「さあ。どうぞ。」

 スーツ姿の男性は、高級車のドアを開け、僕をその高級車に乗るように促してくれる。

 一瞬戸惑う僕。こんな高級車に乗るのは初めてで、かなり緊張する。


「どうぞ、橋本君、今日は君を学校にお送りするためにお迎えに上がりました。乗ってください。」

 それを察したのか、男性は僕を手招きし、それと同時に、加奈子が僕の手を引っ張る。


「乗って、輝。大丈夫だから。」

 加奈子が僕を連れて、その高級車へ向かう。


 そして、加奈子がウィンクしたかのように、高級車に先に乗り込む。

 加奈子に促される形で、高級車に乗り込む僕。


 それは、何とも素晴らしい高級車だった。

 内装も豪華で、本格革張りのシート。本当にすごい。


 カメラを持った人たちは、僕が高級車に乗り込むのを確認して、僕が頭を下げると、それ以上近づいてこなくなり、黒塗りの高級車は無事に発進することができた。


 因みにだが、スーツ姿の男性と加奈子の他に、この車には専属の運転手が乗っていて、その人が車を運転していた。


「ふう。良かったですね。初めての光景で驚かれたと思いますが。」

 スーツ姿の男性は安心したような表情だった。


「紹介するね、輝。私のパパ。」

 加奈子はスーツ姿の男性を僕に紹介した。


「は、初めまして、橋本輝です。」

 加奈子の父親の登場に、僕は急に緊張してしまう。


「そんなに、かしこまらなくてください。加奈子の父の【井野(いの)宏司(ひろし)】と申します。」

 加奈子の父、宏司はそう言って、僕に名刺を差し出してくれた。


 だが名刺を見て、さらに背筋が凍った。

 かしこまらないで下さいと言われても、この名刺を見れば、誰もが緊張してしまうだろう。


 宏司から頂いた名刺にはこう書かれていた。『雲雀川市(ひばりがわし)市長(しちょう)』と。


「す、すみません。まさか、市長さんだったとは思わなくて。挨拶もせず、申し訳ありません。」

 僕は頭を下げる。そして、ふと考える。この人が、加奈子の父親、ということは、加奈子は。


「ご、ごめんなさい。まさか、加奈子、加奈子先輩が、市長さんの娘さんだったなんて。」

 僕は加奈子にも頭を下げてしまう。

 何だろうか、一気に、加奈子が雲の上の人、住む世界が違う人に思えてきてしまう。


「顔を上げてください。むしろお礼を言わないといけないのはこちらの方です。うちの娘を、三度も助けてくれたのですから。本当にありがとう。」

 宏司はそう言って、頭を下げた。


 三度・・・。三度というと・・・。

 実感がない、一度目、二度目は実感がある。それは加奈子のバレエのコンクール、そして、生徒会長の選挙。

 では、三度目は・・・。

 むしろ、三度目は助けてもらったのだけれど。


 僕が考えているのを見て、宏司、市長は大きく頷いて、口を開いた。


「一度目、二度目は実感してますよね。娘のバレエのコンクールと生徒会長の選挙です。市長の仕事が忙しく、娘の発表会になかなか行けないのですが、かけがえのない友人と出会ったと聞いています。そして、三度目ですが・・・。」

 宏司は、声のトーンを低くした。


「実は、加奈子は、今年の夏休みに、ある方とお見合いをする予定だったのです。まだ、年齢的にも結婚は認められていませんが、将来的にお互いに社会人になったら結婚するという、そのお見合いの候補者に入っていたのです。」

 僕は市長の話を黙って聞く。

 お見合いというワードには少し驚いたが、まあ、市長の娘。こういった話は、高校生くらいになったらあるのだろう。事実、昔の時代だったり、ファンタジーの小説ではよくある話。


 だが、市長の次の言葉は、信じられない内容だった。

「その相手の方は、安久尾前外務副大臣の息子さん。安久尾五郎さんでした。」


「・・・っ、そ、そんな・・・・っ。」

 市長の言葉に、僕は絶句する。

 すべてを悟った、加奈子は、僕のために。こんな大切なことを黙っていたなんて・・・。


「ご、ごめんなさい。加奈子先輩、辛い思いの中、譜めくりを引き受けてくださって。」

 僕は加奈子に頭を下げる。


「橋本君、顔をあげてください、どうか謝らないでください。間一髪、加奈子が、あなたと出会えたおかげで、安久尾のご子息の、素行を知ることができました。加奈子が、泣きながら、断って欲しいと、スマホで、あなたのピアノで、加奈子の踊っている動画を娘が見せながら、断る理由を語ってくれました。娘の断る理由に私も絶句したのです。さっきの君と同じように。」

 市長は涙目になる。


「だから、あなたは、娘の。私たち家族の命の恩人なのです。」

 市長は笑っている。

 光栄だ。市長さんに、そう思っていただけて。


「そして、私は変わることができました。変えようとする努力をしようと心から思いました。今まで、市議会議員をやって、市長をやって、忙しく、家にもあまり帰らないで仕事をしていました。家に帰ったとしても、時間は遅く、家族との時間が取れませんでした。しかし、ようやく、私は決心できたのです。娘のために、家族のために、これからは頑張ろうと・・・・・。だから、速攻で、お見合いを断ったのです。あからさまな理由をつけてでも、大切な娘を渡せないと。」

 市長は頷く。


「ひ、輝、輝。本当にありがとう。このままだったら、私、私。」

 加奈子は僕を抱きしめる。加奈子の本当の涙を初めて見た気がする。

 本当に、勇気に満ち溢れた彼女だった。


「輝のおかげで、バレエが続けられた。パパとも仲直りできた。」

 加奈子は涙目になっていた。


「ありがとう、橋本輝君。そして、私も許せませんでした。安久尾たちがあなたにしてきた数々のことを。」

 市長は決心したかのように言った。


「だから私は、行動したのです。その証拠に、今朝、君の家にも来たはずです。マスコミの人達が。」

 僕は納得してきた。

 なるほど、あの人たちはマスコミの人達だった。


「おそらく、君の同じ同郷の幼馴染の元にも、マスコミの人達が来てると思いますよ。LINE見てください。」

 市長は、僕のスマホを確認させるように言った。


 そう、スマホには、マユからもLINEが来ていた。

 結花たちのSNSに気を取られて、今朝来たLINEの通知を最後まで見られなかった。

 確かに今朝、沢山通知が鳴った。


<ひかるん、大変、マスコミの人達がわんさか来てて、ひかるんのところにもきた?>

 マユは大慌てでLINEの文章を送信した感じだ。


「その顔は来ているようですね。」

 市長の言葉に僕は頷く。


「でも、なんで、マスコミの人達が?」

 僕は市長に聞く。


「あの人たちは話題が大好きですからね、なりふり構わず、いろんな人の立場の人に話を聞きに行くのが趣味です。順を追って、説明しましょう。それに、説明を最後まで聞いた方が安心できますしね。」

 市長は頷いて、理由を説明してくれたのだった。


 それは本当に驚いた。そして・・・・。

 全てのことを聞いた瞬間、僕の心の棘がほとんどすべて消えていた。













今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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