第37話 勉強と言うものは……
あれから5ヶ月が経った。初夏の香りを漂わせていた植物もすっかり赤く色づいている。
僕たちはあのあと結局何もできていない。強いて言うならそれぞれのステータスは上昇した。
セツナ
国語 213
数学 312
英語 146
理科 211
社会 179
しかし、これだけじゃ足りない。あいつは魔類と言った。多分そのなかでもトップの分類にはいるだろう。しかし、仮に彼がトップの付近にいたとして、魔王は間違いなくそれを超えてくる。正直に言って倒すことなど不可能だ。
メイラやモルもステータスを上げた。
メイラ
国語 986
数学 752
英語 1052
理科 721
社会 899
しかし、彼らには遠く及ばなかった。
努力と言うものは嘘をつかない。それは間違いないだろう。僕も5ヶ月の間必死に努力してきた。しかし、その結果と言うか成果と言うものは、完全についてくるとは限らない。
僕が5ヶ月勉強したのとメイラが5ヶ月勉強したのとはほとんど同じ時間だった。しかし、根本的に違ったのは下積みの量だった。
メイラは基礎がしっかりできていたのだ。そのため難しい内容、発展的な内容も難なく考えることができた。しかし、それがないと、いちいちその前まで戻らなければいけない。それはとても非効率的だった。
努力は嘘をつかない。だが、結局努力をしても超えられない壁と言うものが存在するのだろうか。
種族が違えば才能が違う。才能が違えば必要な努力の量が違う。必要な努力の量が違うから、努力しなければならない人のモチベーションが下がる。こんな悪循環で本当にいいのだろうか。
この世界は、簡単そうに見えて、案外複雑なせかいだったのだ。
だが、複雑なもののなかにも必ず解はある。その複雑なものも、単純なものの組み合わせでしかないのだから。
人は努力して成長する。努力をして結果がでないことはないのだ。仮に結果がでないとしたら、仮に死ぬまで勉強したとしても、ムスビに届かないとしたら、才能がなかったではなく努力が足りなかったと、思うようにしよう。そちらの方が明らかに楽で、単純で、難しくて、複雑で、でも、自分を最も正当化できる方法なのだから。
この話はこれにて完結いたします。書きたいところまで上手くかけなくて、少し省いたところはありますが、目標であった10万文字を達成することができたのでよかったです。
また、1万pvも達成しました。本当にありがとうございました。次に書くのはもっと魔法に焦点を当てた物語を書こうと思っています。よかったら見に来てください。
本当にありがとうございました!




