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60、赤と緑の花 金と銀の花

読んで下さる皆様のおかげで20万字突破です


心より感謝申し上げます


拙い作品ですが今後ともよろしくお願いします



翌朝、誰かに揺すられ意識が半覚醒する


さっきから誰かが、俺を揺すり、声を掛けて起こそうとしている


身体に残る疲労感の中、安眠を妨げられている


リアルと異世界の記憶が混濁する、起こそうとしているのはシアか、、、ここ最近の激務を分かっているのか?


揺する手を払っても、直ぐにまた揺すってくる、、回らぬ頭で俺の呟いた一言は



「働きたくないでござる」



プッ、クスクスと吹き出し笑いが聞こえる



『ダメです、働いて貰います、約束ですから』


ここで意識は完全に覚醒する、俺は目を閉じベッドに横になったまま



「ソフィアだったのか、約束とは何だ?」


『シアに好きな物を買ってやると、約束したではないですか』


「ああー、言ったな、、しかしそれを今日言うのか、、で当のお姫様は何処に?」


『待ちきれない様で、ガーに城内を見せて回ると、朝早くに出ていきましたよ』



「ガー? ああ、子龍か、、城内大騒ぎになってるんじゃないのか、、」



『ギーとリーリエを共に、連れて行ったようなので、問題無いでしょう』


「ギーは分かるが、リーリエの方は、、子龍の反応も良くなかったと思ったが」



『シアにはお菓子を、ガーに餌をやり、機嫌を取っていましたよ』


「賢者とは賢き者では無く、ズル賢き者の意味で、賢者だったか」



するとバーーンと、部屋の扉を乱暴に開ける音がして



「ただいまなの! パパはやくいくの!! とうっなの!」


とベッドに横になる俺の上にダイブをしてくる



「今日じゃなければダメなのか? 俺も疲れが、、、分かった、支度を済ませたら直ぐに街へ行こう」


断ろうとした俺の言葉に、満面の笑みから、絶望に変わる百面相を見せられては、行くしかないか



これが疲労困憊の休日に、家族サービスという名の拷問を強いられる、父親の心境か、、、



それから支度を済ませ、街にでるが、俺、ソフィア、シアの三人だ、子龍はギーと留守番だ


別に家族団欒の邪魔になる、と言うことでない、無いとは思うが、また襲撃を受けた時に、邪魔になる


ギーもリーリエもこの世界、人の中では元々強者だ、そこからパワーレベリングによって、人の枠から逸脱し、化物クラスだろう、ランギールやマリーも同様だ


しかし魔戦兵の自爆を受けて、無傷で済むクラスかと言うと、無理だろう、そこを補う為に防具を作成中な訳だ


この四人で協力して、死の森の上位の魔物に対抗出来る程度だ、二度と御目見えした最上位の神狼相手ならどうか?


勝てたとしても辛勝、恐らく死人も出るだろう、そこから俺達が葬ってきた神化トロールを始め、幾つかのボスクラスの相手は到底出来ない



対して俺達は、今俺とソフィアに手を繋がれ、無邪気にはしゃぐシアだけとっても、その力は人から見ると、隔絶した存在、正に神と言うに相応しい力がある


レベルが30になった事で、大幅なステータスの上昇に、魔法も攻守共に優れている


これでシアに対してのステータスの不安は大幅に減った、今後注意するべきは、神龍の様な特殊な魔法やスキルか



それにしても、この世界、俺の周りには女性が多すぎないか? 主要な強者の全てが女性だ



『レオン様、如何なさいましたか?』


「ん? ああ、この世界で俺の周りの主要な強者が、女性が多すぎると思ってな」


ソフィアは不思議そうに首を少し傾げると



『サブデューの世界でも圧倒的に、女性の強者が多かったと思いますが? 現れた偽英雄達も大多数は女性だったと記憶しています』



成る程、確かにな、俺は後で知った事だが、俺がネットゲームをしていた当時は、男が女性のキャラクターを使用する事は、ネカマと揶揄される傾向があったが、現在は普通の事で、寧ろゲーム時くらい、むさ苦しい男性キャラより、華やかな女性キャラを使用するプレイヤーが多かった


ゲーム内で男女のステータスの差は僅かだ


例えば現実で、今から知らない場所に転移させられるとしよう


転移に際し、性別は好きに変えられるとする、但し転移場所の周囲には、多数の凶悪な獣が徘徊しています、とする


現実世界の常識のままなら、大多数は男性を選択するだろう


ゲーム内やこの異世界ならば、討伐や鍛練によって、能力は男女の差は無く上昇をする


騎士に女性は少数だが、傭兵には女性の比率のが多い様に見えた


個人の持つ才能の差はあれど、戦闘において連携、しいてはそれを行うコミニティは必要不可欠だ


サービス業をしてきて感じるのは、コミニュケーション能力は女性の方が優秀だ


つまり、戦闘で直接的な力に差は無く、コミニュケーション能力が高いとなれば、女性の強者が多数いるのは必然的なのかもな



「確かにそうだったな、それよりシア、欲しい物は決まっているのか?」


「きまってるの! ママがパパから、おようふくに、きらきらしたのもらったって、じまんしてたの、シアもほしいの!」



「服に装飾品の事か、好きなだけ買ってやるが、、ソフィア、お前、、シアに見せびらかすとは、何をしてるんだ、、」



『わ、私は見せびらかして等いません! 偶々着ている所を、シアに見られまして、、』


「そうなの! シアがよるにめをあけたら、ママがきれいなふくをきて、くるくるまわってただけなの!!」



お、おう、ソフィアお前、夜中に何をしてるんだ、、それよりこの空気どうするんだよ


「そ、そうか、ならばシアも欲しくなるのも当然だな」


「そうなの! はやくかいにいくの!」


トテトテと先に行くシアの後を追う前に、顔を赤く染め、もじもじしているソフィアに声をかける



「折角買ってやったのに、戦闘続きで着る機会など無かったしな、俺の配慮が足らなかった様だ」


『いいえ、、それよりもレオン様、、』


「ん?」



『私も、新しい服が欲しいです』


「ハハッ、ああ、ソフィアの服も買いに行こう」



それから以前利用した婦人用の店で、シアとソフィアの買い物に付き合う事、四時間か、、


幾つかの服を買い、シアには髪の色に近い宝石の付いたネックレスも買った



『買った服を着て、街を周りたいのですが、よろしいですか?』


「いまきたいの! すぐなの!」


「構わんが、今着ている防具をコンソールでセットしておけよ? 緊急時に直ぐに戻せるようにな」


『はい、セット済みです』


「あいあいさーなの!」



暫く待つと、ソフィアは白いワンピースに、以前送った赤の宝石の付いたネックレス


シアは水色のワンピースに、緑の宝石の付いたネックレスという格好で出てくる


二人とも俺をを見つめて、今か今かと言葉を待っている様子だ



「二人とも良く似合っているよ、両手に花で俺は幸せ者だな、取り敢えず食事を取るか?」


『食事の前に、行きたい場所があるのですが宜しいですか?』


『いきたいとこがあるの!』



「ああ、構わんよ」


先に食事にしてからで良いと思うんだが、二人に連れられ暫く進むと、そこは洋服店だった


まさか、また四時間追加じゃないよな、、絶望感の中、店に入ると、そこは男性用の店の様だ



「ここは?」


『実は、街に服を買いにいくと聞いて侯爵が、私とシアからレオン様に服を送ったらどうか? と、店の紹介と少なくない金貨を都合してくれましたので』


「おばさん、じつはいいこだったの!」


シアの言葉で台無しだな


そこから俺の服を、あれやこれや選んでいるが、流石に疲れたので、二人に任せて店の隅にある椅子で時間を潰していると、二人がニコニコと満足気な顔をして戻って来るが



おい、、まさか、、その手に抱えている、白のズボンに白のシャツか?


只の白いシャツとズボンじゃない、ド派手な花の刺繍が、金と銀の糸でデカデカとあしらわれている



いやいやいや、むりむりむーり、そんなの頭の可笑しい成金か、チンピラしか着れないよ?


『レオン様、シアと二人でこれに決めました、どうぞこれを』


「パパにぴったりだとおもうの!」



満面の笑みの二人から逃げる余地は無いようだ、、


「こ、これか、二人共、素敵な服をありがとう」


俺は今、自然に笑えているか? 自分を騙せレオン! 俺ならやれる!!



服を受け取り、二人は俺をみつめたまま無言だ、、、今着ていけと?


「す、少し待っていてくれ、奥で着替えて来よう」


『はいレオン様!』「はいなの!」



着替えて鏡を見るが、いや見なかった事にしよう、、


その後、上機嫌な二人と共に、以前利用したレストランへ行く


両脇に、美しい女性に、愛くるしい少女を連れて、白地にド派手な金銀の花を刺繍された上下を着た男、俺だ



その後、楽しく食事を済ませ、街を周り、城へと帰る道中、見掛けたことがない店が目に留まる


店に入ると、店内には写真の様な物が、多数展示されている


定員に聞くと、ここは現代で言う、写真屋で、魔道具を使い、記録した物を、特殊な紙に転写するのだと言う



『レオン様、是非撮影して行きましょう!』


「そうなの!」


「ああ、そうだな」



まて、まてまて、俺の服装の事を忘れてた! ああ、そうだな、じゃねーよ! こんなのが記録として残るとかやべーよ! ガキの頃のアニメのキャラクターのポーズを超ドヤ顔で、決めてる写真が出てくるより、やべーわ


「ふ、普段の防具での撮影の方がよくないか?」


『折角の記念です、このままで是非に!』


「そうなの、そうなの!!」



くっ万事休すか、、何故こんな時だけ心を読まないんだシア!!


確かに普段、無闇に人の心は覗くなと言ったのは、俺だが、、



シアを中央に、椅子に座らせ、俺とソフィアがその後ろに立ち、撮影は無事終わった


出来上がった写真を見ると、仲睦まじい家族写真の様で良い写真だ


但し、俺の服装のせいで、極道感が爆上がりなのを除けばだが



こうして城へ戻り、部屋に戻る途中で、子龍を頭に乗せたギーに出迎えられる



「リーシア様、ソフィア様、大変お似合いで美しいです」


とギーは二人を褒め称えているが、俺に視線を移すと



「レオン様も大変お似合いです、偉大差が増して見えます」


正気か? ギーといい、ソフィアにシア、、まさか俺のセンスがおかしいのか?


「随分、ガーとも慣れた様だな」


「はい、神龍様に気に入られ光栄です」



「パパちがうの! ガーじゃないの! ガーちゃんなの!」


「ん? ガーちゃんが名前なのか?」


「そうなの! ガーちゃんは、おんなのこなの、ガーじゃかわいそうなの!」



寂しそうに俺を見つめる子龍が「グワァ」と力無く一声鳴いた、お前も大変だな、強く生きろよ



するとそこに後ろから声がかかり、俺は振り向く


「レオン殿、御二人から服を送られたのだな、うっ、おお、おお、流石何を着てもお似合いだな、御二人も選ぶ甲斐がなかったのではないか?」


うん、やっぱり可笑しいよねこれ、ランギールよ、良く堪えたな、地味に足をツネリ、耐えて要るのを除けば満点の対応だ



「ぶひゃっぶっ、ワハハ、何じゃそれは!? 成金の商人の様な格好をしておる!」



リーリエ、全く正解だが、、俺はガーちゃんの目を見て、心から念じる



いけ!ガーちゃん!! リーリエに「かみつく」だ!!



指令が通じたのか、ガーちゃんは高速でリーリエに飛び付くと、その頭にかじりついた


「ぐわーー! やめよ! いたい! ちょっ血が! 血がぁー!?」





そんな細やかな休日一日目は終わり、その後も俺達はのんびりとした休日を過ごし、一月後、休日は終わりを迎えた

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