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41、星守

『レ、レオン様、こ、これは一体? 』


「先ずは落ち着け、体に異常は無いな?」


『はい、異常は無いのですが、、』


とソフィアの視線はソフィアに抱き付いている少女に注がれている


「先に消費した指輪を装備し治しておけ」


『はい、身代わりの効果を使いこちらに戻して頂いたのですね』


「そうだ、あの後、奴は仕留めたが代わりにこの少女が湧いて出たんだが、、」


少女はこちらに顔を向け頬を膨らませると


「パパ! シアなの!」


「そのシアが奴の代わりに現れたんだが、この調子だ」


『シア? 何故私がママで、レ、レオン様がパ、パパなの?』


「パパはパパでママはママなの! たすけてほしいの!」


「ずっとこの調子だ、ちゃんと説明してくれないか?」


『シア?』


「わるいやつがシアのちからとか、いっぱいとったの! シアがきえちゃうまえに、わるいやつをやっつけられるのよんだの!」


「悪い奴を倒せる者を呼んだ、それが俺達なのか?」


「そうなの! パパとママなの!」


「シアが呼んだのは分かったが、何故パパとママなんだ?」


「わるいやつはシアのことたべたの、でもシアはパパとママのちからをもらってにげれたの!」


「全く意味が分からん、ソフィア分かるか?」


『戦神グルヴェイグが、シアの力を取り込み、その力を使って生み出したあの男を私達が倒した事で解放されたという事でしょうか?』


「ママはさすがなの! パパはダメダメなの」


このガキめ、イラッとくるな、、


「シアはガキじゃないの! シアなの!」


「おい、奴と同じように思考を読めるのか?」


「シアのちからなの!」


「元はシアの力だったと言うことか、それでパパとママにどう繋がるんだ?」


「シアはたべられて、でてこれたの、そのときにパパとママにもらえたからシアなの、だからパパとママなの!」


「頭が可笑しくなりそうだ、ソフィア頼む、聞き出してくれ」


シアの事はソフィアに任せ、俺は先ずコンソールを開く


ステータスを確認するとHPは8割程だった、自動回復のお陰か、気付けば傷は塞がっている上に斬られ貫かれたコートも塞がりつつある


防具の隠しプロパティか、自己修復と言ったところだろう、回復薬を飲み全快させ、ステータスの詳細を見ると


不自然な点がある、レベルが43だ、迷宮に入る前が42だ、つまりコピーと戦神の手先である奴を倒したにも関わらず、1しかレベルが上がっていない事になる


コピーは分からんが、あの男の持つ能力からして不自然だ、いや奴は迷宮を作り変えると言っていたか、それに空間を切り取ると、戦闘タイプとは違うと言うことで、経験値はほぼ無いということか?


まてよシアは力を貰ったと言ったな


『レオン様、どうやら我々が倒し力としていた物と行使してきた力の一部を蓄積していた男を倒した事で、その力と奴自身の力を取り込み、今のシアとして形を為せたと言うことの様です』


「成る程、そして助けとは恐らく元凶となる戦神の討伐か」


「そうなの!」


「隠す事は無理だろう、この際言うがシアは信用出来るのか?また罠ということもある」


「パパひどいの! シアはいいこなの! ママもパパにいってなの!」


『パ、い、いえレオン様、シアからは邪な物は感じません、それにとても良い子ですよ?』


その良い子は悪い顔をして俺に舌を出しているんだが、、


「ソフィア、子供を利用した罠とは、とても有効だ、管理者と偽り利用しようとした者の直ぐ後で、根拠も無く信用するには危険すぎる」


『シア、何か証明出来る物はない?』パパを納得させる為にねと、小声で続けているのも聞こえているぞソフィア


シアはトテトテと俺に近寄ると俺の手を握る、すると手が光り俺は慌てて手を振り払うと、シアは逃げる様にソフィアの元に行き抱きついた


異常が無いかコンソールを見ると、ステータス選択画面に、レオン、ソフィア、その後にシアの文字がある


確認すると、レベル1 HP500 MP1000 他ステータスは平均100程度 スキルは星魔法1と星読み1


そして種族が星守となっている、この情報から判断出来るのは、1レベルのステータスとしては破格の部類だろう、それに種族とスキルを考えると、あの男が語っていた管理者と言うところか


奴は力の他に記憶も賜ったと言っていたな、つまりシアの記憶から真実を混ぜつつ利用しようとしたのか、少し試してみるか



「シア、この地にいる人間をどう思う? 俺は場合によっては人間も数多く殺す事もいとわない」


「んー、みんなほしのためにあるの、ほしはみんなのためにあるの、きえてもまたほしからもどるの」


「輪廻転生と言ったところか、循環する事で互いに生存するか、奴の記憶はシアの物の様だな」


生き死にに、善悪は無くか


「俺達がこの地に来た戦神、悪い奴を倒せば良いのか? 場所は分かるか?」


「やっつけてほしいの! でもいるところはわからないの、、」


俺からステータスが確認出来るという事は、明確にパーティーに加わったという事だ、パワーレベリングを行ったマリーでさえパーティーになるということは無かった、取り敢えずは信用出来るか、パーティー内ならば対処は出来る


「分かった、俺達が戦神を見つけ討伐しよう、しかしどうする? 連れて行く訳にもいかないだろう、ランギールに預けるか?」


「いやなの! パパとママといっしょにいくの!」


「流石にそれは、」


「ママもおねがいしてなの!」


すると二人は見つめあい大きく頷くと、俺の方を向き目を潤ませ、俺を上目遣いで見ながら


「パパ~」


『パパ~』


と見事にシンクロしている、どさくさ紛れにソフィアまでパパと呼んでいるが、このシンクロ率を見ると本当に親子の様に見えるが、面倒事は今更か



「分かったから、二人共その上目遣いをやめろ」


やったなのー! パパもママもだいすきなの! とはしゃぐシアに抱き寄せ髪を撫でているソフィアに溜め息を一つ吐き、今後について思案する


「場所も分からん戦神を直ぐにどうにかは出来ん、そしてシアを連れて行くとなると、先ずはレベルを上げさせる、迷宮に置いてきたエルフの件も一応ある、急ぎレベリングをして戻るぞ」


これを着けておけと、状態異常無効の指輪と身代わりの指輪をシアに渡し、シアにストレージの操作が出来るか確認させ、薬品等をシアにも渡しておく



それから神殿を出てソフィアに魔物を連れて来るように指示し、シアと共に神殿入り口にて待つ、マリーの時と同様だ


程無くしてソフィアが黒狼を肩に担ぎ上げ戻って来た


「さて、どうやってシアに倒させるかだな、俺の剣でも使わせるか」


するとシアは黒狼の前に行き両手を空へ掲げる


「ん~えい!」と掛け声をかけると空に小さな魔方陣が浮かび上がり、その魔方陣からラグビーボール程の岩の塊が現れ、黒狼の頭に直撃する


「ゴッ、グチャッ」と直撃した部分が潰れ、直ぐに黒狼は飛散する


可愛い動作とは裏腹に中々えぐい魔法だ、威力もシアのステータスを考えると破格の物に思える


ステータスを確認すると、レベル10 HP1500 MP3000 他ステータスは平均300 スキルは星魔法が2になっていた


その後この工程を何度となく繰り返すが、シアのレベルに変化は無かった、つまりレベル10にも関わらずこの地点では、最早最低保証分の経験値しか得られ無いということか、俺達よりも更にレベルが上がり難いとは


これ以上は無駄と判断し、メモリーしてある迷宮へリターンを使用する


迷宮へと戻り、地上へ向かう、飛び上がり階層を上がるのだが、シアはソフィアに抱っこされる形だ


直ぐに地上へと戻り、周囲を見渡すと、リーリエが此方に気付き駆け寄ってくる



「無事だったか! で突然地上に転移したのは魔法か? あれは何じゃ!?」


そう詰め寄る残念エルフを手を振り払う様に離し


「落ち着け残念エルフ、迷宮は攻略をしたが取り敢えず休息を取ってから戻るぞ、今回は流石に疲労困憊だ」


むぅ、うなるリーリエはソフィアを方を見ると、その胸に抱っこされているシアに気付き、そちらに詰め寄ると


「何じゃその子供は? 御主等の子か? しかし何故、、」



シアはリーリエの方に顔を向け手でしっしと振り払う仕草をして



「じゃまなの! ばーばはあっちいくの!」


「ば、ばーば、、」



『私とレ、レオン様のこ、子供、、ふっふふ』



リーリエに毒づくシアに、その言葉に呆然とするリーリエ、そして夢の中に旅立つソフィア


この惨状に目眩がしてくる



嗚呼、神よ、どうかこの場を御収め下さい



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