表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/82

第44話 差別と区別

上級生の方に向かうと、羽が生えた子に色々な言葉をかけていた。

「お前俺達の言う事を聞けないのか」

「そうだ、お前より年上なんだぞ?」


すると羽の生えた子は弱々しく、謝っていた。

「ごめんなさい……許してください……」


そして上級生がその子の食事を取ろうとした瞬間、上級生の方に手を置いた。

「お前ら何してるんだ」


上級生は睨みつけるように俺の方を向き、言った。

「なんだお前?」

「こいつ下級生じゃねーのか?」

「て事はひよこちゃんか!」


笑いながら喋ると、一人の上級生が俺に怖がらせるように話した。

「知らなそうだから教えてあげるけどよ、年上には敬うのが礼儀だぜ?」


俺は鼻で笑い、反論した。

「だがお前らは同じ士官候補生だろ?俺達と同じでな」


そういうと、上級生達は苛つき始めた。

「うるせえな!」

一人が羽の生えた子のご飯を投げつけた。

その瞬間、食堂の活気はなくなり、静まり返った。


「これは下級生に対する愛の指導だ、学校も認められてるぞ?」

その言葉に俺は腹を立てた。

「ならその子は何をしたんだ?」

「こいつは異種族のくせに俺達と同じ飯を食ってるんだぞ?」


理由にもなってない……

俺は大きなため息をし、話し始めた。

「異種族だからって同じ軍人仲間を差別していいのか?」

「共に戦う仲間を傷つけていいのか?」


上級生達はケラケラとまだ笑っていた。

俺は話が通じないと思い、羽の生えた子を手を掴んだ。

「おい、こんなところじゃなくて俺達と一緒に食べようぜ」


するとその子は驚いた目でこちらをみた。

「私……と……」

その瞬間上級生は笑い始めた。

「お前そいつに惚れてるのか?」

「調子のってるんじゃねーよ!」


そうして一人の上級生が俺に殴りかかってきた。

俺はその子を庇おうとした瞬間、怒声が響いた。

「貴様ら何をしている!」


上級生と俺は声がした方を向くと、そこにはアルファンスが立っていた。

そしてアルファンスがジリジリと近づいて行った。

その光景を上級生達は焦りながら言い訳を始めた。

「ち、違うんです!これは指導というもので!」


するとアルファンスは恐ろしい表情で答えた。

「貴様ら全員、禁慎とする」


上級生達は許してもらおうと懇願するが、アルファンスは受け付けなかった。

すると一人の上級生が逃げようとした。

その瞬間、アルファンスの後ろから複数人の腕章を着けた男たちが取り押さえた。

「私の命令に従わないだと……?分かっているよな?」

こうして腕章を着けた男たちは上級生達を拘束し、連れて行った。


そしてアルファンスは俺の方を向き、いつもの表情になった。

「もう少し早く気づいてあげればよかったな、すまなかった」

「そんな事無いさ、それに助けてくれてありがとうな」


俺は感謝すると、アルファンスは行った。

「多分あいつらは一生軍人に慣れないだろうな」

「どうしてだ?」


そう言うと、アルファンスは笑顔で答えた。

「軍人というのは上官の命令を必ず聞かなければならない、しかしあいつらは命令違反をした」

……という事はあの腕章のやつらは憲兵か。


俺の背筋がゾッとなった。

「もし何かあればまた私に言いなさい、それじゃあ」

そして、アルファンスは何処かへ向かった。


その光景を目撃していた食堂の皆は最初唖然としていたが、拍手をしていた。

俺は少し気まずくなった。


そうして食堂の活気は元に戻った。


俺は先程まて詰められていた羽の生えた子に話した。

「……大丈夫か?怪我は?」


すると、その子は羽をこちらを向き話した。

「うん、大丈夫……本当にありがとうございます」


俺は笑顔で答えた。

「それじゃあ一緒に食べようぜ?」

その言葉にその子は驚いた顔をしていた。


「私と……?良いんですか?」

「もちろんさ、あそこで食べてるから」


その子は嬉しそうにしていた。

「そういえば君の名前は?」

「私は……エラです」


俺は名前を聞き、言った。

「いい名前だね」


こうして俺達はカリーナとアヒムのところへ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ