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ジョーカー、切り札の魔法使い  作者: 笑添愛


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7/7

始まりの迷宮

「君にはとある迷宮に行って試験を受けてもらいます。」

「迷宮?」

「正確には始まりの迷宮と言われている特殊迷宮です。」

バルバスはいったん話を止めると静かになった、そして続けた。

まとめるとこうだ。

この国を治めていた初代の王がはるか昔に王位継承者たちを育成するために自分の子供七人を城から送り出した。魔物が跋扈する森、大気中の魔力が濃すぎて異常な天候が固定されてしまった異常天候地帯。だが、いつの日か、その人たちは消息を絶たれて、帰らぬ人となった。間もなくして、世界初の迷宮が出現した。

その後をに続くかのように、世界各地で迷宮が現れ始めた。

その中でとびぬけて攻略ほぼ不可能とされているのが始まりの迷宮を含む七つの迷宮だと言う。

バルバスは長いこと話して呼吸を整えるためにいったん話をやめた。

「ここで話すのはちょっとあれですし、場所を変えましょうか?私の職務室がいいでしょう。そこで話の続きをします。」とバルバスは提案して、案内してくれた。

バルバスの職務室は地下の訓練場をでた広間から出口に向かう途中で左に曲がった廊下の一番奥にある部屋だった。

『いや、謁見室か!?なんで偉い人の部屋っていつも廊下の奥にあるんだよ?全く。』

そこには窓辺に大きな机があって、天井まで届く本棚がずっしりと本で詰まっていてまるで分厚い壁のようだった。

机の椅子は窓の外を見れるように配置してあった。

『妙な椅子の配置だなぁ。外を見るのが好き...とかか?』と少し感心した。

机の後ろには相談用の机とクッション付きの背中の高い椅子が両側に一つずつあって、彼の説明によるとその机は特殊な作り方をしていて、人数分の相談に応じ伸びたり縮んだりする一級品のものだとか。

「今回は二人ですから、椅子は2立つしか用意していません。」と説明を終わらせた。

『あぁ~偉い人の部屋だ…』と少し呆れていたが、改めて感心せざるを得なかった。

僕達が椅子に座ると、バルバスは話を続けた。

「君に受けてもらう迷宮は全部で七つあります。もちろん獲得できる魔法の系統もそれぞれ違いますし、そっちもセットです。」

『迷宮も一枚岩じゃないって事か。』

「迷宮を一つ攻略したら、魔法属性を二つ獲得出来ます。怒り担当の迷宮を攻略した後は喜びの迷宮を攻略します。しかし、二つの迷宮は特殊な扉で繋がっていて、両方攻略しないと外の世界に戻れないため、我々ギルドは、二つの迷宮を二つではなく一つの迷宮として扱っています。

『なるほど。それで十四じゃなくて七つの迷宮か。』

「攻略できずに中で意識を失ったら、それぞれの迷宮の管理人が、冒険者を回収し、ギルドに送り返します。管理人はそれぞれの迷宮の出現と同時に確認された存在です。管理人は管理している迷宮に属する魔法の属性と固有スキルを持ち合わせています。」バルバスは本棚をあっちにこっちに逢ったり来たりして何冊かの本を引っ張り出して持って来てくれた。

「これはなんですか?」

「これは迷宮目録と言いまして、今まで発見された全ての迷宮の情報が載ってる本です。もちろん、攻略済みの迷宮もあれば、攻略途上の物もあります。君の試験場である七つの迷宮もまとめて乗っています。」

その一冊一冊には迷宮の地図や細かい事が書かれていた。そして、最初の一冊を読み終えてに冊目を開くと始まりの迷宮と書いてあるページが有った、しかし、そのページは情報が他の迷宮と違ってあまり乗っていなかった。だが、全くないわけではなかった。迷宮は二つで一つ。

『ここはバルバスが言ってた通りだな。』

迷宮の組と魔法属性はこうだ:

怒りの迷宮と喜びの迷宮。得られる魔法の属性は火と水属性。この二つの迷宮は同時発現したため、おそらく二つで一つなのだと推測されていたが、次の迷宮である色欲の迷宮と純愛の迷宮が出現した事で七圧の迷宮は二つで一つであることが判明した。得られる魔法の属性は雷と風属性。

他には嫉妬の迷宮と随喜の迷宮。得られる魔法の属性は闇と光属性。

怠惰の迷宮と勤勉の迷宮。得られる魔法は時空魔法属性の応用で誕生した派生属性の減速と加速の魔法。

傲慢の迷宮と謙謹の迷宮。得られる魔法の属性は重力と反重力魔法属性。

強欲の迷宮と無欲の迷宮。得られる魔法の属性は有と無属性。

暴食の迷宮と絶食の迷宮。得られる魔法の属性は開印と閉印属性。

各迷宮で獲得できるスキルも迷宮のテーマと繋がっている。

『なるほど、迷宮を攻略しない事には得られる情報が少なすぎるって事か。』

僕は本を閉じてバルバスを見た。

「で、僕は弩の迷宮から攻略すればいいんですか?」そう聞いた。

「君が最初に行くのは最初に出現した迷宮の『憤怒』の方です。その名も『憤怒の迷宮』と言います。ギルドは最初に発現した事をもとに『始りの迷宮』と命名しましたが。」

更に帰還者がいないことで有名な『生還不可能』と言う設定らしい。

「あれ、迷宮内で意識を失ったら、管理人が冒険者を回収してギルドに送り返すのでは?」

「普段ならそうです、もっとも、この七つの迷宮と違って他の迷宮の管理人たちはギルドが派遣した攻略者たちですが、その人たちでも、七つの迷宮の管理人たちにはかなわないでしょう。まぁ他の迷宮の管理人がどの様な性格をしているかはわかりませんがね。始まりの迷宮が高難易度過ぎて、他の六つの迷宮に挑戦する冒険者がいないわけでして。」とバルバスは絶望的な事を割と軽々しく言うのだった。

「どうして僕をそんな絶体絶命な場所ばしょに?」ときいてみた。

答えは大凡予想通りだった。

「それはもちろん君が私より強いからです。それもただ強いだけじゃない。私にはわかりませんが、何かが君にはある。」そう言って(ちょっと申し訳ないけど)少し怪しげにほほ笑んだ。

『なんか答えはぐらかされてるこの感じ、こっち来て何回目だ?』

正直嫌な予感しかしなかった。

「ということで、この地図を渡しておきます。先ほど言いましたが、君の試験場所は合計七つの迷宮です。すべて攻略したら、晴れて一人前の冒険者です。幸運を祈るります。」そう言うと僕はギルドから転移でアステリウスが待っている門の外まで飛ばされたのだった。

『冗談じゃない!』そう怒りながらもため息しか出ないのだった。

「お前、まさかとは思うが試験に落ちたんじゃないだろうな?」とものすごく怒る寸前のアステリウスが僕のほうに歩いてきた。

「正確には落ちたんじゃなくて、試験継続。」

試験場に入ってからの事を全て話した。彼に迷宮の話をすると僕が持っていた地図を取って開いた。

「七つの迷宮?!」と大声を出すと冒険者ギルドに突進していった。

「ちょっと会話してくる」と言い残して。


❖

俺はコゾウを門の前に残してギルドに突進して進んだ。バルバスの部屋に着くなり扉をちぎり開けた。

「おいバルバス!」そう叫んで襟を掴んだ。

この時は正直頭に血が上り過ぎてて何も考えでいなかった。

「いきなりですね、アステ。」と何食わぬ顔だったのが余計に腹たった。

「お前、フレイルのコゾウをあそこに送るって聞いたぞ。」声が少し震えていたが、そっちも考えていなかった。

「えぇ、そうです。」

「冗談じゃない!有望な新人一人から好きか!?」

「いいえ、逆です。彼が有望だからあそこで試験を受けさせるんです。彼の腕を見極めるのに僕の腕じゃあ力不足です。」

「は?力不足?そんなわけ無いだろう。お前もジョーカーの一人なんだぞ!」

「そう、僕は『万武のバルバス』です。なのに、あの子は自分の武器に魔力を流して僕の武器を真っ二つに切りました。縦に。」バルバスは壊れた武器を見せた。

『ありえない!俺の神話級の鍛治スキルで打った武器だぞ!』俺は思わず襟を掴んでいた手を緩めて放した。

「信じられないって顔してますね?これでわかったでしょう?」

「それでもだ。こんなに強いなら認めて合格にしてやってもいいだろう?」話をする事で少し冷静になった。

「実は彼の試験を延期にした理由がもう一つあります。」

「なんだ?」バルバスはため息しながら額を擦った。それは少し疲れている様子だった。

「最近あんまり睡眠取れてないのか?」と心配そうに聞いた。

「心配ですか?大丈夫です。それより、少し懸念事項が発生しまして。」

「お前を不眠にさせる程か?」

「はい。近頃僕の管轄外で不遜な動きがちょっと。村人の話を聞いたりしてたら村人が噂してたらしく。時間の巧妙さを考えると我々ジョーカーに対抗できる力を得てしまった組織が存在するかもしれません。」

「まさか…!?」

「はい、そのまさかです。犯罪組織が禁術に安易に触れたかもしれません。」

「ですので、フレイルには一刻も早く力をつけてもらわないと、この国が地図から消されるかもしれません。」

「そこまでなのか、それならわかった。」俺はバルバスの部屋から出てコゾウのところに戻った。

正直に言うと不服ではあったが、納得はした。


『あれ絶対会話しに行く表情じゃない。あぁ~けが人が出る前に止めないと!』そう思いながら少しだけバルバスさんがかわいそうに思えた。

なのにしばらくして帰ってきたアステリウスはなぜか釈然としない顔だった。

「どうかしたの?」

「お前は『憤怒の迷宮』に行かなければならない。」

『ええー!いきなりの心変わり!』

その後何度か理由をきいてみたが教えてくれなかった。

ひとまず世界樹に二人で戻ると彼は荷物をすべてまとめた。

「この家とも暫くお別れかな。」家を出て振り向くと最初に来た時の事を思いだした。

「一年か...もっと昔からいるような居心地の良さがあったな。」そうやって少し黄昏ていた。

アステリウスが荷物をすべてまとめて家を見ると、誰も済んでいないもぬけの殻だった。

「この家、しばらく帰れないと思うとちょっと名残惜しくなりますね。」とアステリウスにいった。

「俺はそうでもない、ここは元々、俺の師匠の家だったけど、あの人は世界樹の根元に好んで住むような変人だった。そんで、俺をここに連れて来て、鍛えて育て、俺がここ以外行く当てがないの知ってて、死ぬ前に譲りやがった。だから、仕方なくだよ、仕方なく!」と照れ隠しをしてごまかした。

そのまま『憤怒の迷宮』に向かう旅が始まった。

旅の間アステリウスは何も言わなかった。

「ねぇ、なんで『怒りの迷宮』に行かなきゃいけないの?」そう何度も聞いたが、彼は何も話さなかった。

到着しても彼は黙っていた。

彼が何を考えているかなんて僕にはさっぱり分からなかった。

怒りの迷宮は隣国の境界をギリ超えないところに存在していた。

ここまで来て引き返せないと思った。

「分かった。やってやるさ。」そう言ったら、彼の口先が少し上がったようにみえたがその笑みはすぐさま消えていつもの顔に戻った。

迷宮の扉は赤かった。そして赤は怒り、または憤怒、の象徴たる色。

とりあえず扉を押してみるとうねりをあげながら開いた。

「ようこそ、憤怒の迷宮へ。」と赤い衣を着た男性が出てきた。

「迷宮に人?あなたはここに暮らしてるんですか?」

「まさか!ここは『番人の間』と言って、私は迷宮から魔物が抜けださないように見張る門番でもありますが、あなたみたいに探索にくる方への受付役も担っているのです。さぁ、こちらへ。」

『なるほど。この人が管理人とやらか。』

アステリウスは入ることができなく、外で待機となった。

「パナクとウェスタは俺が見るから、安心して行ってこい。」アステリウスはそう言っていた。

「わかった。行ってくる。」僕は管理人さんについて行った。

「この迷宮は今こそ『始まりの迷宮』なんて呼ばれていますが本当の名前は『憤怒の迷宮』です。」とこのように歩きながら色々説明せつめいしてくれた。

「バルバスさんからきいたのですが迷宮を攻略したら迷宮に使える使用人が一人手に入るとか。」

「あぁ、それは私の事です。言っておきますが、使用人じゃありませんよ。」そう言った彼の気配に凄まじいオーラのようなものを感じた。

『あ、この人は怒らせちゃダメな人だ。』そう本能で感じた。

「各迷宮には私のように見張り番かつ受付役の僕が一人ずついます。」彼は自分の話を急に途中で止めた。

「怒り担当の迷宮なのになんか穏やかですね、管理人さんは。」だけど、彼には油断ならない気配のようなものを感じた。

「私はスキルに呑まれていませんですので、こっちが素の姿です。つきました。ここが迷宮の入り口です。」

入り口の扉も赤かったが今目の前にある入り口とはだいぶ違う赤さだった。

その扉には燃え滾る炎と、凍て尽くす氷の模様が入り混じって刻まれていた。

「この扉らは炎と氷の魔法で作られています。許可なく入ろうとしたりすると扉が攻撃しますのでその点ご注意を。」

扉が攻撃するとか少し意味不明だった。

「貴方あなたはバルバスギルド長の推薦状を持っていますので入れます。」

彼は『自分はここまでです。』と言うと扉の封印を解除してくれた後、僕が入るのをみて扉を再び封印した。

「なるほど。攻略するまでに出られない設定か。少しずつなんて存在しないと言うわけだ。後、ここだけ気絶戻りできない理由がいまだに不明だけど、まぁいいか。後で管理人さんに聞こう。」

普通は自分の入れるところまで入ったらいったん生還して戦術を練ったり、武器をそろえ直したり、新調したり、手入れをしたり、食料を調達したりと色々するが、ここはそれをしちゃいけないともとれる。試練を受けてるのに『また今度こられる、続きは明日。』とゆっくりなんてしていたら段々やる気がなくなって、攻略なんて思考に入らなくなる。

「思い切ったシステムだな。」

最初に倒した魔物は赤いスライムだった。怒り狂ったうねりを挙げながらすごい勢いで僕に向かって突進してきた。

「なるほど。この迷宮のテーマは怒り、それで『憤怒の迷宮』か。」

そして、一層は世界樹の根元が非じゃないくらいに熱かった。

一層で生息しているスライムは一番いちばんレベルの低いアングリー・スライムだけ。罠も仕掛けもあったが、鑑定ですべて見抜いて進んだ。

アングリー・スライムは何回か思いっきり拳で殴るとと液体が飛び散り霧散した。それで分かった。この迷宮の魔物にはコルがない事が。そして一層のボス部屋に着くとアングリー・スライムのユニーク種が僕を待っていた。

名前は『怒りの守護者、アングリー・ガーディアン』だった。そのスライムはアングリー・スライムのように殴れば一発の攻撃技が通用しなかった。防御ゲージとHPゲージの二線があって、防御を削ったのに特殊スキル〔怒りの波動〕で防御力を回復したり。それで、アングリー・スライムを討伐した時より三十分時間がかかった。倒すとまた声がした。

「個体名フレイルはスキル〔怒りの波動〕を獲得しました。」と。

二層の魔物はマッド・スライムだった。

マッド・スライムはアングリー・スライムを殺す勢いで殴っても死ななかった。それで試したのが金槌だった。たまたま近くに転がっていたのを拾って思いっきり振るったらスライムは風船みたいに割れた。

「なるほど、アングリー・スライムは打撃、マッド・スライムは衝撃が弱点か。」そうやって倒すうちにボス部屋まで辿り着いた。

そこのマッド・スライムもユニーク種だった。名前は『怒りの王、マッド・キング』アングリー・スライムと同じで生命線が二つあってスキル〔怒りの斬撃〕を持っていた。あたると着られはしないが突風で吹き飛ばされるかなり痛いスキルだった。何度も立ち上がって金槌でたたき続ける事で一時間で倒せた。

「確かに殴ったら一瞬拳が軽く焼けるように熱くなるけど、なんでかすぐ治るし、これぐらいなら我慢できるけど。」

この時の僕はまだ知らなかった。

パナクがカバンの中にこっそり入っている事を。

「個体名フレイルはスキル〔怒りの斬撃〕を獲得しました。」と、また声がした。

三層に降りると、そこは上のどの階層よりも厚く、そして、火の海だった。マグマがそこら中で爆発してて、レイジ・スライムが次々と生まれる層だった。

拳も金槌もきかないうえに炎で攻撃して、それはもう厄介にも程がある強さだった。

だけど、相手してるうちに気づいたのが大きなヒントになった。

攻撃が当たっても回復はするが耐久値が回復した分だけ下がると言う事だった。

倒せば倒すほどレベルも上がった。僕はそれでスライムは終わりだと思ったが違った。

だが、三層の果てには巨大な空間が広がっていてそこにはとんでもないスライムがいた。

モンスター名は『怒りの権化、ブラッド・レイジ・エンペラー』。

「うわぁ~いや、いや、いや!普通スライムって最弱のイメージだろうが!この迷宮のスライムどうなってるの?!」

このボススライムはかなり討伐しにくかった。

このスライムは他のどのスライムより怒り状態だったけどスキルは持っていなかった。だが苦労はした。

自分の身をしょっちゅう炎の竜巻で守るからだ。一回ごとの使用時間は借りられているみたいだけどクールダウンする時間が短くて近づきにくかった。

そして何回か攻撃するうちに腹が弱点だとわかったが、それでも倒すのに苦労した。

四層は他の層と違って階層そのものがボスの部屋だった。

そこで僕を待っていたのは今まで倒してきたスライムの集合的存在みたいなスライムだった。

鑑定してみると『怒りの化身、オーバー・ラース・スライム』と書いてあった。

オーバー・ラース・スライムは〔怒りの絶対防御〕と言うスキルを持っていて、HPが危険値になるとどんな攻撃も防ぐ厄介なものだった。

そのうえ、後ろを取られないように僕の動きに乗じて回転してくるし。

それで僕は思い切って跳躍を使って後ろに面すると思い切り刀に魔力を流し込んでバルバスの武器を破壊した時の技を繰り出した。

スライムは一刀両断され、五層に続く扉が現れた。

「個体名フレイルはスキル〔怒りの絶対防御〕と『属性魔法〈炎〉』を獲得しました。」と久しぶりに声が知らせてくれた。

たまたま拾った金槌は使った後捨てようと思ったが、戦力になると判断して、捨てずにストレージ・ディメンションに入れた。

「楽もさせない。まぁ、迷宮入って扉が封鎖された時点で楽するなんて選択肢にないんだけどな。」

五層に続く扉を開けると強い風が吹いて温度が急に下がったと思ったら、そこはフロスト・クリスタル・ゾーンだった。

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