初恋は必ず破局する
表題はクリスのことではありません
眼をあけたら目の前に見知らぬ少年の顔があった。
「わぁっ!!」
びっくりして大声を出すと彼はあわてて飛びのいた。
入学試験中に、えっとどうなったんだっけ?とにかく気絶していたらしい。
「ごめん、驚かせるつもりは無かったんだ。君、クリス・デ・マーリンだろ?オレはマレリウス・ヴァン・ノルト、今日から君の同門になる。」
ぼくの国ノルト王国の王子様だ。僕はあわてて起き上がろうとしたが止められた。
「同門だと言っただろう。このままで良い。マリスと呼べ。敬称も要らないからな。」
「クリス・デ・マーリンです。ドウモンって何でしょうか?」
「今日から一緒に学院長の弟子になるんだ。変な敬語も要らんぞ。」
「ぼく合格できたんだ。教えてくれてありがとう。」
笑顔でお礼を言うと、マリスはなぜか顔を赤くしてそっぽを向いた。
「先生がお呼びだ。付いて来い。」
学院長室には二人の女の人がいた。
「学院長のユリシア・デ・フライシスカです。彼女はあなたのクラス担任になる、サマンサ・デ・ロイテル先生。入学おめでとう。」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
「こちらこそよろしくね。」
サマンサ先生は優しく微笑んだ。
「クリスちょっと聖痕を見せてもらえるかしら。あざみたいなものだけど。」
「はい、少し待って下さい。」
試験のときにつけていたブレストプレートをがさごそ脱ごうとしていると、
「課題がありますので失礼いたします。」
マリスが部屋をあわてて飛び出していった。
先生達は僕の胸のあざを見て悩んでいる。
「竜の加護にも、獣の加護にも見えるけど違うわね。」
「これは、加護じゃなくて紋章では?」
「クリスあなた、光る石みたいなのを食べたこと無い?」
「えっと、蛇になった竜帝ゴウコウをそのまんま全部と、黒い獣から出た石を食べました。えっとこれがその獣から出た宝玉です。」
腰のガッサイ袋から取り出した黒い宝玉を見せると、二人の目と口はまん丸になった。
二人とも美人なんだからそんな顔をしないで欲しいとぼんやり思った。
サマンサ・デ・ロイテル
新任教師
22才 人族人 灰色の髪 黒い瞳
マレリウス・ヴァン・ノルト
ノルト王国王子
ブラウンの髪 ブラウンの瞳
父親似 マザコン
クルトの持ち物
ガッサイ袋:何でも入る魔法の袋
おじいちゃんにもらったときには魔道書が一冊だけ入っていた。
木剣:お父さんにもらった剣。クリスの練習にふさわしい重さになるように重力魔法がかかっている。
マリスの持ち物
おみくじ:クッキーから出たおみくじ
大凶、初恋は必ず破局します。勘違いに注意。初めてあった人をよく観察すると吉




