消えた紫の宝玉
「あなたもここに隠れているの?いっしょだね。」
「リリエル様~~。リリエル様~。」
リリエル王女の国、南方の雄サザン王国は竜殺しの勇者デストラルの建国した国として名高い。
この国の王族は始祖と同様に体を使うことは得意だけれど、お勉強は苦手だった。
王宮の朝はお勉強から逃げたリリエルを探す侍女達の声で始まるのが常だった。
だがその日は近衛兵たちの靴音が侍女達の声をかき消していた。
「門をすべて閉じよ。」
「探せ!」
「怪しきものは斬ってもよい。」
「女官達も全て調べる。」
「ここは殿方の入ってよい場所ではありません。」
「女官長、非常事態だ。陛下の許可はとってある。」
「いかなる場合であろうとも男が女官に触れることは許されません。どうしてもとおっしゃるならば、我ら全員自害いたします。」
「っ、仕方ない、女性兵を呼んで来い。それでよろしいですな。ただし全員今の場所を動かないでいただきたい。」
「お分かりいただきありがとうございます。調査自体はわたし達もお手伝いいたします。」
「助かる。」
宮廷警備の責任者、近衛将軍ネストニアスはたった2時間で20歳も老け込んだようだった。
竜斬の剣バズにはめ込まれていた紫の竜玉が消えた。
リリエル王女
人族人 明るいブラウンの髪 オニキスの瞳 10才
近衛将軍ネストニアス
人族人 明るいブラウンの髪 深緑の瞳 62才
女官長マーファ
人族人 明るいブラウンの髪 ブルーグレーの瞳 52歳




