No.79:発見
小木曽『困っちゃうね。まったく…。』
渡辺『大丈夫。三点ならワンチャンスでいける。』
坂本成『大事なのは次を抑えることだよ。』
根本『だね。切り替えていこ。』
芝田『やっと栃木県産かんぴょうの効果が切れてきた…』
日根野谷『頼みますよ。まったく大くん。』
芝田『わりぃ…。』
久保(伝令)『守りやすくなったし、こっからが勝負な。』
小木曽『オッケー。』
渡辺『じゃあアレやるか。』
根本『おう。』
渡辺『せーの…』
『『『 PUSH OUR LIMIT! 俺達の限界に挑戦!!!!!!!』』』
小木曽『しゃあ!みんないくぞ!』
『『『おう!!!!!!!!!!』』』
『ストライク!!バッターアウト!!!!!』
渡辺『しゃあ!ツーアウトな!』
『1番、ライト、鬼頭くん。』
カキーン!
大場『巧い!』
桜沢『ん…?』
『ツーアウトから1番の鬼頭が今日2本目のヒットで出塁!!!!!』
桜沢『鬼頭…?まさかな…アイツが野球やってるわけねえか。しかも1番ライト。あり得ねえっての。』
『ランナー走った!!』
渡辺『舐めんなっ!!』
『渡辺の素晴らしい二塁へのスローイングでスリーアウト!!しかし邦南高校、この5回の表、三点を先制しました。』
桜沢『ん…。まさかもしかして…』
勾城『どうかしましたか?』
桜沢『いや、なんでもない。』
(まさかとは思うが…アイツ…、…ちょっと遠くて見えずらいな。もうちょっとこの試合観ていくか。)
余語『いくぞ桜沢。アップの時間だ。第二試合俺たちとやる瑞穂大瑞穂戦の準備だ。』
桜沢『ああ。わかってる。だけどちょっと残っていいか?』
余語『なぜだ?』
桜沢『ちょっと確認しておきたいことがあってな。確認でき次第すぐいく。』
余語『わかった。』
桜沢『ヒロが野球をやってる?まさかな…。アイツのあの肘の故障じゃもう二度とボールを投げれないんじゃ…』
カキーン!
『打球はライトへ!!ライトの鬼頭が背走する!!!!!!!』
桜沢『難しい打球だが…』
『捕ったーっ!!!!!!ライトの鬼頭、5回の裏先頭の6番坂本良太のライトへの大きな飛球を好捕しました!!!!!!』
副島『ナイキャッチ博行!!!!!!』
桜沢『セカンドがあんなに深くまでボールを追いにいくのか。あのライト、肩が弱いのか。それか…』
『ボールを遠くまで投げられないか?』
桜沢『ライトがフェンス際でボールを好捕したのはよかったが…あのカットとの距離…10メートル位しかないんじゃないか。しかもその距離にも関わらずワンバウンド返球をするライト。そして名前が鬼頭。アイツが行った高校は…なんだっけな…』
藤野『旧S・7の一員、鬼頭博行の事を言っていますか?』
桜沢『うおっ。いいとこに来たな。マネージャーさん。そうそうそいつのこと。』
藤野『彼の行った高校名は、邦南高校ですよ。春毅くん。』
桜沢『下の名前で呼ぶなって言ってんだろ。藤野。』
藤野『なんで~?名字とマッチしていい名前じゃん。季節感もバッチリで羨ましい。』
桜沢『はっ。なんじゃそりゃ。まあありがとう。知りたい情報はこれで揃った。』
藤野『はいはい。どういたしまして。』
桜沢(ヒロ…オマエいつの間に…。)