No.270:誇れる試合をやってきた!
5回の裏が終了したのでグラウンド整備がはいる。
大場『あの打球を捕るなんて…頭おかしいやん…。』
鬼頭『さすがはキャプテンの守備力…って感じだわ…。』
松坂『俺の逆転ホームランが…。』
片野(これはだいぶ応えとるな…。)
鬼頭(こーゆー度肝を抜くプレー、バッティングを随所にしてくるから…味方の指揮も下がる…。でも…これを跳ね返さなきゃ…キャプテンの居るチームには勝てやしない…。)
副島『まだ5回が終わっただけだ。しかもたった一点ビハインド。大丈夫大丈夫。』
小宮『ですねー。』
西口『…だな。』
木村『確かに…ね。』
副島『思い出してみろよ。愛知県大会3回戦の名林戦を。』
大場『あれはすっげぇ試合だったな。』
氷室『5回終了時点で9点ビハインド。それを逆転しましたよね。』
鬼頭(…。)
島谷倫『もっと言うと、7回ツーアウトまで9点ビハインドね。』
島谷涼『コールド負けの危機でしたよね。』
副島『だろ?みんな、思い出したか?』
鬼頭(俺は居ませんでした。泣)
西口『思い出しましたよ。久々に。』
副島『それに甲子園2回戦の陽灘学園戦、9回ツーアウトランナー無しで5点ビハインド。』
大場『あったな~そんなこと。』
小宮『あの試合もヤバかったですよね。』
副島『だろ?他にも愛知県大会決勝で覚醒した堂金から延長15回勝ち越しタイムリー、』
鬼頭(あ、俺だ。)
副島『準決勝の猪子石戦の延長14回に小木曽から打った場外ホームラン。』
鬼頭(また俺だ。)
副島『今まで本当にいろんなことがあった。』
松坂『確かに、そー考えたら…』
副島『一点差なんて、ヘボくね?』
大場『ですね。』
松坂『だな。』
副島『俺らは今まで誇れる試合をやってきてここに居るはずだ。絶対今日も勝って、明日、王者啓陵をぶったおしてやろーぜ!!』
““しゃぁっっっ!!!””
『6回の表、北頼高校の攻撃は、9番、キャッチャー、夏井くん。』
氏神『日向!まず出ろよ!頼むぜ!』
夏井(ベンチ、グラウンドの選手の目が変わったな。さっきの蓮太郎のプレーで逆転し損ねたのに…)
風岡『やるな。邦南高校。』
夏井『そーでなくちゃ、面白くないしな。』