No.268:中盤の賭け
《さあ3年生の島谷倫暁に代えて代打は1年生の氷室!》
夏井(大丈夫だ。三宅はそこらの背番号11とは違う。いつも通りの投球で十分だ。)
氷室(ここで俺が撃ち取られちまったら…もうチャンスはないかもしれない…。ここは絶対打たなきゃダメなんだ!)
ビュゴゥゥッッッッ!!!
三宅(くらえ!!俺のクロスファイヤー!!)
夏井(右打者インコース低め一杯のナイスボール来た!)
ブンッッッ!!
《初球は空振り!!》
≪152km/h≫
夏井(振ってきたか…。)
三宅(普通の右バッターなら腰抜かして普通バットなんて振れないんだけどね。やるじゃん。)
鬼頭(頼むぞ…氷室…。)
大場(絶対打てよ…。)
ビュゴゥゥッッッッ!!!
カクッッッ!!
『ボール!!』
夏井(今の外角へのフォークを見るか…。外角への反応が薄いな…。ってことは内角狙いか…。)
ビュゴゥゥッッッッ!!!
夏井(お望み通りインコースだよ。ただし、ボールだけどね。)
カクッッッ!!
氷室(スライダー?)
カーン!
氷室『いててっ…。』
《3球目はインコースボール気味の厳しいところを突いてきました。自打球で追い込まれました。》
夏井(もう料理は簡単だ。)
《第4球投げる!!》
ビュゴゥゥッッッッ!!!
夏井(これだけクロスファイヤーで厳しいところを突けば…)
ズッバァァァーーッッッーーッンッ!!
夏井(アウトコース一杯のストレートが遥か遠くに感じる。)
『ストライークッ!!バッターアウッ!!』
氷室『…。』
《見逃し三振!!代打の氷室、三宅の外角への151km/hのストレートに手が出ません!!これでツーアウトランナー一塁!!》
『7番、レフト、松坂くん。』
氷室『すいません…。』
松坂『まだ5回だ。悲観するんじゃねえ。』
氷室『はい。』
松坂『氷室。』
氷室『…?はい?』
松坂『失敗は次に生かせ。』
氷室『はい。』
《さあ打席にはチーム屈指のパワーヒッター、松坂!!》
夏井(あんたとストレートで真っ向勝負するつもりは全くねえよ。)
これからしばらく2週間更新です。
ごめんなさい。
2月半ばには色々と報告します。
現役で受かれば大学になっても続けます。
続けたいです自分も。
だから応援していてくれるとありがたいです。