表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
266/382

No.266:懲罰降板

夏井『おい大輔。この回、ギア全開で頼むわ。』


青馬『あいよ。先制点取った後、0でいくのは大事だもんな。』


夏井『全力のお前なら三者凡退は余裕だろう。ただ、圧倒的な三者凡退にするぞ。』



青馬『おっけ。任せちゃって。』





風岡『さあ見せてやろう。邦南高校の皆さん。完全なる実力差をね。』




小宮『さあ…この回は簡単に終わるわけには…』




ビュゴゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!



小宮『いかないよ!』



ズッッッバァァァーーーッッーーーッッーッンッッ!!!!




≪148km/h≫



小宮(自己最速…タイか…。そーゆーことね…。)




青馬(いい目付きだ。だけど…打てないよ。)




ズッッッバァァァーーーッッーーーッッーッンッッ!!!!




≪148km/h≫



『ストライーク!!ツー!!』



《アウトローに2球続けてきた!!抜群の制球力!!これが播磨の精密機械こと、青馬大輔!!》




小宮(ストレートも球速以上に伸びてくる…。コントロールも抜群…。そりゃぁ…ドラフト1位確実ってのはあるね…。)




ビュゴゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!




小宮(3球続けてアウトロー!!簡単に撃ち取られないよ!!)





カァァクゥゥッッ!!!





ズバァァーーーッンッッ!!!




小宮(!?!?)



《空振りの三振!!この回、完全にギアを入れ換えてきました!!青馬大輔!!最後は得意の縦スライダー!!》






小宮(ボールが消えた…。こんなことって…あるんだね…。ホントに…。)



『2番、ライト、副島くん。』




ズッッッバァァァーーーッッーーーッッーッンッッ!!!!




『ストライーク!バッターアウッ!!!』




《見逃しの三振!!!これもアウトローギリギリの所!!!バッター副島、手が出ません!!》




『3番、ピッチャー、大場くん。』



青馬(なーんか簡単すぎるねぇ…。ちょっとつまんない。)




夏井(初球はアウトローギリギリのストレート。)




青馬(アウトローなんて狙わなくても…撃ち取れるよ。)




ビュゴゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!






夏井(チィッ…。)





カーン!!




《これは真ん中の直球。しかし振り遅れてファール!!》




夏井『…。』



青馬『ごめんごめん。次は指示に従うから。球ちょうだい。』



ビュゴゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!





キャッチャーの夏井がピッチャーの青馬に向かって全力でボールを返球する。




青馬『え…?』



“このクソ大事な場面で…なぜ俺の指示に従わない!?”





吉峰『フォッフォッフォ…。まあ夏井が怒るのも当然じゃな。青馬は減点じゃな。』




夏井(甲子園準決勝だぞ?ここまできた相手が弱いわけがない。なめてかかるな。絶対に。)



青馬(はぁ…怒っちゃったよ。めんどくさいなぁ…。まあ…これ以上怒らせないためにも…指示に従うか…。)




ビュゴゥゥゥゥッッッッッ!!!!!!





ズッッッバァァァーーーッッーーーッッーッンッッ!!!!




《今度はインハイへのストレート!!空振りでツーストライク!!》





夏井(最後はアウトロー。)




青馬(あいよ。)




ズッッッバァァァーーーッッーーーッッーッンッッ!!!





『ストライク!!バッターアウッ!!』





《3番大場も見逃し三振!!!4回表の邦南高校、1番からの好打順でしたが、3者連続3球三振に仕留められました!!!》





風岡『…。』



青馬『どうよ?キャプテン。』




ボコッ…



風岡が青馬の腹を殴る



青馬『う…、…。』





風岡『これだから嫌いなんだよ。ピッチャーってのは。』


山縣『おいキャプテン…。そこまでしなくても…。』




風岡『おい青馬。お前…下手したら死んで償うつもりだったんだよな?』



青馬『へ?』



風岡『今までの俺たちの猛練習を…台無しにする覚悟があったってことだよな?』


青馬『そんなことあるわけ…』


““この戯け者がぁぁ!!!!!お前は野球を何だと思ってる!?!?なぁ!?チームでやってる以上、個々が責任感を持って役割を全うする!!そうしてはじめて成り立つスポーツなんだよ!!!野球ってのはよぉ!!!!それをてめぇは…自惚れやがって…。ドラ1確実と言われて調子に乗ったか。””



青馬『キャプテン…。』



風岡『失望したよ。青馬。』






吉峰『ピッチャー交代じゃ。青馬。』



青馬『…え?』


吉峰『さっきの一球を投げた時点で、ブルペンの用意は始めておる。次の回からお前はライトに入れ。ピッチャーは三宅みやけでいく。』



青馬『…。はい…。』



夏井『1回マウンドを降りて頭を冷やせ。』





カキィィーーーッンッ!!!




《いい当たりですがこれはライトライナー!!スリーアウトチェンジ。この回の打者も全員がいい打球を打ちましたが、ヒットには繋がりませんでした。》




鬼頭『ナイピッチ。』


大場『守りは大体リズムつかめてます。あとは青馬をどうやって打ち崩すか…。』




『北頼高校、シートの変更をお知らせします。』



守備位置の変更↓↓

青馬:1→9

田中→三宅:9→1






《北頼高校、ピッチャー、三宅くん。》



鬼頭『え…?』




大場『これは…思ってもみないチャンスだね。』



《なんとここで北頼高校ピッチャーを代えます。背番号11をつけたサウスポー、三宅がマウンドに上がります。》



余語『春のセンバツ決勝の俺らとの試合の時に先発したやつだよな。』


桜沢『こいつって、どんなんだっけ?』



北峰『左の速球派で、スライダーもいい。大型サウスポー。三宅みやけ 淳弥じゅんやコントロールもわりといい方だ。センバツ決勝でも俺らも手こずった。決して楽に打てるピッチャーじゃない。』



余語『だな。7回までは散発2安打に抑えられて…8回にサクの2ランで2点取ったが俺ら相手に8回、被安打4、失点2、奪三振12の投球だった。』



鬼頭(左の三宅か。最速153km/hの速球派サウスポー。今年の夏の甲子園こそ青馬と背番号10の本田ほんだの好投の影響で初登板だが、センバツ決勝で享神を相手に力投してたしな。一筋縄にはいかない相手だ。さすがの選手層だな…北頼。)





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ