No.261:つまらんピッチャーだ。
小宮(博行先輩が教えてくれた…。風岡蓮太郎…。打たれて当然。それくらい気を楽にしたほうがいい。)
青馬(打てよー。高校通算打率7割。)
ビュゥッッッッッ!!!!
ズバァーーーッッーーッッンッッ!!
《初球は外に外れた!ボール!》
鬼頭(キャプテンは大舞台になればなるほど打率がはねあがる。甲子園準決勝…。元チームメートとして見ても…キャプテンが打ち取られる姿は想像できねぇな…。)
ビュゥッッッッッ!!!!
カァァクゥッッッッ!!!
西口(四段ドロップ!!これならどーだ!?)
風岡『どうやら、このピッチャーも鉛か。』
西口(んな!?)
小宮(スイングの軌道が…!?)
カッキィィィーーーーッッッーーーッンッ!!!
風岡『つまらんピッチャーだ。』
西口『!?』
《打ったぁ!!大きい!!打球はライトへ伸びる!!!》
ガッシャン!!!!
《フェンスダイレクト!!!当たりは十分でしたが浜風に押されたか!?しかしこれは長打になる!!》
鬼頭『早くしろ!!キャプテンは俊足だ!!!』
副島『言われなくても!!』
ビュゥッ!
《バッターランナー風岡は二塁も回る!!速いぞ速いぞ!!!!セカンドの鬼頭が中継!!》
鬼頭『いかせるかよ!!!』
ビュワァァッッッッッーーッッーーッッ!!!!
《これは素晴らしい三塁への送球!!!》
ズザザザザッ!!!
風岡『くっ…。さすがとも言うべきか。』
『アウトッ!!!』
鬼頭『へっ!いっちょ上がりぃ!』
島谷倫『ナイスっ!ナイスっ!』
《初回北頼高校は三人で終了!!!3番の風岡がライトオーバーで一気に三塁を狙うも中継鬼頭の素晴らしい送球でチェンジです。》
風岡『これだから今時の投手は歯応えがない。』
小宮(俺の四段ドロップを初見で打たれるなんてね…。)
風岡『どいつもこいつも…。打たれて当然と思って俺に投げてくる。絶対に抑える。って気持ちがまるで見られない。』
青馬『どんま~い。』
風岡『さっさと引きずりおろすぞ。あのピッチャー。あいつもつまらん。が、しかし次は守りだ。初回の立ち上がりはどのピッチャーでも難しいものだ。しっかりいつも通り投げろよ。』
青馬『あいよ。任せなさい。』
風岡(鬼頭…。俺が闘いたいのは…お前だ。)
鬼頭『ケッ。闘争心剥き出しだな。キャプテン。』
『1回の裏、邦南高校の攻撃は、1番、ピッチャー、小宮くん。』
青馬『さぁーて。邦南もいっちょ料理といきますか。』