表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
258/382

No.258:舞野、力尽く。

ズバァーーーッッーッンッ!!!




『ボール!フォア!!』




《フォアボール!!!この回2つ目!!!ノーアウトフルベース!!!逃げ場無し!!》





余語『コントロールはかなりいい。だがこの回2つ目…。そんで昨日の準々決勝でも閉星相手に13イニングを完投。他の試合でも全試合完投…。情報だと東東京大会も全試合完投らしいな…。この舞野ってやつ…。』



桜沢『1年生ながらもう十分すぎるよ。ほんとにスゴいことだよ。ここまですべて一人でなげきって、啓稜を追い詰めて…』


北峰『早く決めて楽にしてやれ…。啓稜学院。』



余語『それって…?』



北峰『もうこりゃ啓稜の勝ちだ。』






舞野『俺は…みんなの期待に応えたいんだ…。』




ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!





ズバァーーーッッーッンッ!!!






『ボール!!カウント3ボール1ストライク!!』





《フォアボールで同点だぞ!!》






氷(もうこいつ…限界じゃねぇか…。)




舞野『情けねぇ…みんなが折角点とってくれたのに…』


春川『駿太郎。』



高『結果なんてどーでもいい。』



山嵜『折角のこの舞台だ。楽しめ。』



原『もっと楽しそうにやれよ。それがお前だろ?らしくねぇぞ。』



舞野『みんな…。』



綾田『打たれたら仕方ねぇ。力不足だっただけだ。ただ、魂でぶつからなきゃ、越えられる壁も越えられない。』



“お前の最高のボールを、俺のミット目掛けて投げ込んでくれやいいんだよ。”



高『お前らしいピッチングしろ。忘れたか?打たれたヒットはいま、18。失点はわずか3だ。こっからがお前の得意分野だろ。』



舞野『ありがとうございます。もう、大丈夫な気がします。』









《さあタイムが終わりました。打席には今日5打数4安打の氷!同点、逆転することができるか!?》




舞野『らしいピッチング…最高のボール…』





“この甲子園、まだ楽しみきってねぇ!!!”





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!





氷『なっ!?』




ズバァーーーッッーッンッ!!!




≪147km/h≫





余語『球威が戻った!?!?』




北峰『タフだな…。』




氷(とことん…やってくれるじゃねぇか…。舞野…。おもしれぇ!!やってやろーじゃねーか!!!)




ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!






氷『うおらぁぁ!!』





ズバァーーーッッーッンッ!!!







《空振りの三振!!!ここにきて球威が戻った!!舞野駿太郎!!!素晴らしい1年生!!!》




舞野『俺はこのチームでもう一度、勝ちてぇんだ!!!!!』





『2番、レフト、開発くん。』






ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!





《初球は空振り!!》





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!




《二球目も空振り!!》





舞野『バットにすら…当てさせる気はさらさらねぇ!!!!』





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!






ズバァーーーッッーッンッ!!!






《空振り三振!!オールストレートで先程ホームランの開発を空振り三振に仕留めた!!バットに一球も当たりません!!これでツーアウトランナーフルベース!!!啓稜学院、今度こそ追い込まれた!!》




開発(さっきは少しバテてた舞野を打ったが…こいつ…進化したか…?)




『3番、キャッチャー、棟方くん。』





《啓稜学院、ここで打席にはキャプテンの棟方!》







舞野『ハァ…ハァハァ…ハァ…。』




綾田(駿太郎!!あと一人だ!!)





舞野『うおりゃッッッ!!!』




ズバァーーーッッーッンッ!!!





《空振り!!!相変わらずのこの球威!!》




青龍寺『認めてやるよ…舞野駿太郎…。』






ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!





ズバァーーーッッーッンッ!!!






《インコース一杯!!見逃しでツーストライク!!!》






舞野『ハァ…。ハァハァハァ…ハァ…。』





綾田(一球カーブで緩急と目線を上げる…。明らかなボールでいい。)




舞野(おっけー。トオル…。)






《追い込まれた啓稜学院!!この勝負の行方は!?!?果たして!!!》





舞野『ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァハァ…。』





《さあセットポジションからの第三球!!!投げる!!!》





舞野『あと…一踏ん張り!!!』





ビュウッッッ…






綾田(え…。)










《おっと!?これは…》










舞野『汗で…ボールが滑っ…』












綾田(真ん中高めに…浮いた…?)












棟方『…。残念だ。』












舞野『バカ…それは勝負球じゃ…』



















カキィーーーッッーッンッ!!!!!!

















綾田『…』

舞野『…』















ドーン!!!!!














《入ったァァァァ!!!!!!!!3番棟方、逆転、サヨナラ、満塁、ホームラン!!!!!光山高校の、夢と希望を打ち砕く、キャプテンの一撃!!!!優勝候補筆頭の啓稜学院、窮地に二度追いやられるも、最後は、逆転サヨナラ、グランドスラムでゲームを決めた!!!!!!マウンド上、これまで好投を続けていた舞野、マウンドでうずくまる!!!》







高『ホラ。駿太郎。立て。』


舞野『すいません。すいません。すいません…。僕の…失投です…。』


高『泣くなとは言わん。でも、最後くらい、笑ってくれよ。な?』




山嵜『ナイピッチ。お前らには来年、再来年がある。絶対にリベンジしてくれ。』



高『ホラ。駿太郎。笑おう。』




舞野『…はい。今まで…本当に…ありがとうございました…。生意気な後輩でごめんなさい。』




高『整列だ。行くぞ。』




綾田『駿太郎。』


舞野『徹…。最後は…ごめんな…。』




綾田『またスパルタ指導してやるよ。』








『『『ゲーム!!!』』』




『『『ありがとうございました!!!』』』






都立光山│000 000 003 1│4

啓稜学院│000 000 003 4│7











『よく頑張ったな!』


『ナイスゲーム!!』


『胸張って帰れ!!』






春川『いいゲームしても勝たなきゃ…意味ねぇんだ…。』



綾田『冬史。駿太郎。この悔しさは絶対、晴らそうな。』



舞野『あたりめーだろ…。』








北峰『最後のカーブは完全に失投だな。』

余語『キャッチャーも外してたしな…。』


桜沢『舞野も悔やんでも悔やみきれないだろうな…。』


北峰『この悔しさをバネに、来年以降、注目だな。』





桜沢『あの啓稜の終盤の打撃。本気だったな。』


余語『今大会啓稜を初めて本気にさせたな。光山は。』

次回は2週間後です。

ごめんなさい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ