表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
254/382

No.254:都立の星

『さきほどのの準々決勝では第一試合、閉星高校vs都立光山高校の試合は延長13回の末、都立光山高校が勝利し、都立勢史上初のベスト4進出、第二試合では啓稜学院が愛媛の昔治西高校を圧倒し、順当にベスト4進出。第三試合はナイターの中の大激戦の末、延長13回で邦南高校が楽秦工業高校にサヨナラ勝ちを収めています。まもなく明日の組み合わせ発表です。』







準決勝の組み合わせ



第一試合:啓稜学院vs都立光山

第二試合:邦南vs北頼







鬼頭博『次はキャプテンか…。』


大場『あと今年のドラフト1位候補の青馬あおば 大輔だいすけも居ますね…。』



鬼頭博『青馬…ねぇ。懐かしいな。』

大場『対戦経験あるんですか?』

鬼頭博『いや、中学日本代表の時、チームメートでよ。なんかやたらライバル視されててよ。(詳しくはNo.200参照)』


大場『まっ。今の僕らに誰が相手でも怯むことはないですね!』



鬼頭博『おう。勝とうぜ!明日も。』





片野『おい。いいか。』



副島『おい。監督の集合だ。』



片野『明日、そして決勝は、今日の試合のように投手総動員でいく。』


氷室『え!マジスカ!』


片野『お前は無しだ。』


氷室『うわーん!』


片野『まず明日の先発は小宮。中継ぎで大場。抑えに鬼頭を持っていく。それぞれ3イニングずつだ。明日は延長まで持っていくつもりはない!9回で勝ちきる!その気持ちでいけ!』


『『はいっ!』』





氷室『…。』




副島『珍しく落ち込んでるな。どーした?』


氷室『いや、甲子園に来て…自分だけあんま活躍できてないんで…。フジ(藤武)とかは…自分の武器生かしてて…いい感じじゃないですか…。』


副島『1年がなに悩んでんだ。生意気だぞ。お前らは1年らしく思いきってやればいいんだよ。別になんも考えなくていい。』


氷室『ちょっと…考えすぎてましたかね。』


副島『お前がいなかったら俺らは甲子園に来てねぇかもしれねえ。だからお前が打てなくても、誰も不快に思わねえよ。』


氷室『ありがとうございます。』


副島(いつもは調子こいてんのに…甲子園に来た途端、ビビりすぎなんだよ。馬鹿野郎。)








《さあ5回の裏、ノーアウト満塁!啓稜学院のチャンス!打席には3番キャプテンの棟方むなかた!!》





舞野 駿太郎(まいの しゅんたろう:都立光山高校エース、一年生)

『どーするよ。トオル。』


綾田 徹(あやた とおる:都立光山高校キャッチャー、一年生)

『逃げれねぇべ。ぶつかるしかねぇよ。この肉体兵器どもに。』


舞野『決まりだな。』

綾田『逃げんじゃねぇぞ。』

舞野『当たり前だろ。』





《さあ最強、啓稜学院のキャプテン、青龍寺の女房役、棟方!!この場面で先制打を打つことができるか!?都立光山高校は毎回のピンチ!!》





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!




ズッッバァァーッッッーーーーッッッーッンッッ!!!




≪146km/h≫




『ストライィーーッックッ!!!』


棟方『くっ…手がでなかった…』




《見逃し三振!!!都立光山高校の一年生バッテリーの強気の攻めに手が出ませんでした!!》



綾田(まずひとつ。でもまだ3分の1…)


舞野『まだこんなやつがいるからな…。この打線には…』




『4番、ファースト、青龍寺くん。』




棟方『このまま毎回チャンスを貰いながら…あと一本が出ない…。そんなことになったら負けチームのパターンになるぞ。青龍寺。絶対打て。』




カァァクゥゥゥゥッッッッッ!!!






ズバーーッンッ!!





青龍寺『くそったれが…。』





《ウイニングショットのパームボールで4番青龍寺も三振!!ピンチに非常に強い一年生、舞野、3番4番を連続三振!》





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!




南條(なっ!?)




ズッッバァァーッッッーーーーッッッーッンッッ!!!





《見逃し三振!!三者連続三振!!!この回も無失点に抑えました!!!舞野駿太郎!!》



綾田『ナイピッチ!5回まであの啓稜を無失点に抑えてるのはいいぞ!』


舞野『つっても0点じゃ勝てん。あの1年ピッチャーから早いとこ打とうぜ。』




青龍寺『迫田。』


迫田『はい。』


青龍寺『点取られたらぶっ殺すからな。』



迫田『…任せてください。』








カキィーーーッッーッンッ!



《3番の綾田も繋いだ!!さあ9回の表、都立光山高校の攻撃、今日の試合最大のチャンスが訪れています!!ツーアウトフルベース!!》




『4番、サード、春川はるかわくん。』



舞野『冬史ふゆふみ。決めてちょ。』


春川 冬史(はるかわ ふゆふみ:都立光山高校4番、一年生)




春川『率直すぎるだろ。まっ。そこの円の中で見てな。4番の仕事を。』



舞野『あ、そんなこと言って打てなかったら恥ずかしいぞ!』


春川『本心をお前は率直に表現しすぎなんだよ!お前はもーちょい気を使え!』




舞野『まっ。打てば文句ねぇよ。』






迫田 憲(さこだ けん:啓稜学院背番号18、1年生)

『同じ1年…なおさら打たれるわけにはいかねぇ!』





ビュゴゥゥゥッッッッーーーッッーーーッッーン!!!!






春川『ここまで来たら…どっちの気持ちが強いかの勝負だろ!!!』





カキィーーーッッーッーーーーーッッンッッ!!!!




舞野『あ…打った。』






《右打者の春川の打球はライトへ伸びていくーーーっ!!頭上を…》





“越えたーーっ!!!”






《三塁ランナーはもちろんホームイン!!二塁ランナーも当然帰ってくる!!一塁ランナー綾田も三塁を回って一気にホームイン!!!》



綾田『よっしゃぁぁぁ!!!』




春川『どんなもんじゃい!駿太郎!』




《なんと…なんと…9回の表…ついに均衡破れる!!!ツーアウトフルベースから、4番春川のライトオーバーの三点タイムリーツーベース!!!3対0!!!なんと都立の星、光山高校、優勝候補筆頭の啓稜学院を追い込んだ!!!!次の9回裏で啓稜学院は3点以上取らなければいけません!!》




青龍寺『なにやってんだ…クソ野郎!』




迫田『くっ…打たれた…。』

青龍寺『交代だ…。俺がいく。』



迫田『すいません。』




『啓稜学院高校、シートの変更をお知らせします。』




舞野『今さら遅いぜ。啓稜さんよ。』




『5番、ピッチャー、舞野くん。』















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ