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No.246: 本気になった破刃

ビュワァァァッッッッッッッ!!!!






鳴島破『高校野球はストライクゾーンが比較的広い。ベース+ボール一個分はストライクゾーンがあるのが普通の審判だ。この審判も普通の平均的な審判とかわらぬストライクゾーン。これはボール一個半はずれたボール球。』




ズバァァーーーッッッーーッンッッ!!




≪149km/h≫




鳴島破『よく見える。ボールだ。』





『ストライーク!!!』




鳴島破『ケッ。』



《初球はアウトローいっぱいに決まった!!》



鳴島破(このヘタクソ審判が。どんな目してやがんだ。お前のストライクゾーンは曖昧かて。)



鳴島破『今のはボールじゃ。』




『…?…なんだね。きみは。』


鳴島破『せっかくのこんな場面。ちゃんとジャッジしてくれませんか?うざいんだよね。』



西口(うわぁ…なんかある意味尊敬するよその勇気…。普通審判にあんなこと言えんぞ…。)



『なんなんだね!?キミは!!何様のつもりなんだ!?』



鳴島破『選手様だよ。』


『は!?』



《これは…なにか球審・里山がバッターの鳴島破刃に注意してますか?》




鳴島破『だから今のはボールなんだって!もー!!もー!!どんな目してんの!!』



『何が選手様だ!馬鹿者!!』



鳴島破『選手様だよ。だってさ、あんた俺たち選手がいなきゃ給料もらえないんだよ?わかってんの?その辺。』



『なにいってんだ!お前は!!』




鬼頭天『まったく豪快な人ですね…(笑)』



吉川『まったくアイツは我が強いっつーか…後先考えずに行動するからな…。止めに行った方がよくね?』





奥田『まあほっとけ。』



『いったいなんなんだ!?これ以上文句言うなら退場は免れんぞ!!』



鳴島破『いやー退場はきついっすねー。俺、試合を途中からベンチで見るの大っ嫌いなんすよ!』


『だったら自分の非を認めなさい!』



鳴島破『えぇー。もー。わかったよぉ。しょーがないなー。』



『…。以後立場をよく考えなさい!』



鳴島破『はーい。』




《さあ少々長い中断が終わりました。何があったのかは少しよくわかりませんが気を取り直してゲーム再開です。》






ビュワァァァッッッッッッッ!!!!





ズバァァーーーッッッーーッンッッ!!





鳴島破(今度はさっきのよりさらにボール半個分外れてる。これはボールっしょ…。)




『ストライーク!!ツー!!』




鳴島破(どんどんストライクゾーン広がってるよ…。俺嫌われてんな…。)





西口(これで次もここで決まりだな。ありがとね。審判がおかげで味方になったよ。)




鬼頭博『浅はかな攻めはやめろよ…。拓磨…。本気になった破刃はヤバイぞ…。』



大場(ここは一気に同じコースでいくより…ちょっと焦らして余計なこと考えさせた方がいいと思うんだよな…。最後は今の一球と同じボール気味の外角いっぱいでいいと思うんだけど…。)




大場は首を横に振った




鬼頭博(よし。翔真。ここは投げ急ぐな。じっくり行け…。)



西口(三球で片付けるのは嫌か…。確かにな…。)




サインは内角高めのボール球



大場(ったく。酷なところ要求するなぁ…。)



ビュワァァァッッッッッッッ!!!!




ぴくっ




西口(反応した!よし!)





カァッッッキィィィーーーーーッッッーーーッーーッンッッ!!!!




《捕らえた!!これは…!!これは…!!凄まじい打球!!!距離は文句無し!!ものすごい飛距離だ!!!しかし打球は大きくポールを割ってファールボール!!しかしものすごい打球!!これは次のバッテリーの配球にも影響があるか!?》



川越『ファールだったが…140メートルは軽く越えたな。』


野中『あいつ。体はそんなに大きくないのに…センスの塊だな…。さすがS・9…。』






《さあバッテリーは少しヒヤッとしたか!?》






鬼頭博(さあどうする…拓磨…翔真…。)





西口(いきますか。ウイニングショット。)



大場(下村フォークね…。初回にいきなり打たれてから使わなかったけど…使わなくちゃいけねえときだ!俺は…こいつでお前を撃ち取る!)






“信じるぜ!”





《さあマウンド上大場、第4球を投げる!!!》





カァァクゥゥゥッッッッッッ!!!







鬼頭博(ストライクからボール!!さらにワンバウンド!!これほど理想的なボールはねえぜ!)




鳴島破(空振る!?いや、そんなことはあってはならない!でも…だったら…!!)





大場(よし!かかった!!)




ポン!




鳴島剣『クックック…すげえな。』


大場『!?!?』




《ワンバウンドしたボールを軽打!!なんとこのボールをバットに当てた!!!打球はレフト松坂の前!!》




鬼頭博『どこまでも規格外なやつめ!!』





《これは…》






ポトン…




《落ちたぁぁ!!!!!同点だ!!!ツーアウトなのでランナーのスタートが速い!!二塁ランナー増田はもちろん回る!!レフト松坂のバックホーム!!!》







吉川『重五郎!!ブッチギレ!!』





ズザザザザ!!!





《これはレフト松坂の好返球!!》





『アウトォォー!!!』




鬼頭天『だぁ…!』



吉川『足おそ!』


奥田『重五郎遅すぎるわ!』







《スリーアウトチェンジです!しかし同点に追い付いた!!楽秦工業!!!8対8!!!》






鬼頭天『まあ…同点で十分です。ありがとうございます。』




増田『わりぃな!』



鬼頭天『重五郎さん。ちょっと耳貸してください。』



増田『おう。』




こしょこしょ…











《前の試合が長引いたこともあり、試合開始が4時となったこの試合。中断などもあり、ただいま時刻は7時30分!!再開直後の8回表、三点ビハインドを一気に追い付いた楽秦工業!!さあ再び引き離すか!?打席には先程好返球の松坂が入ります!》






『8回の裏、邦南高校の攻撃は、7番、レフト、松坂くん。』




鬼頭天『俺は…正面から兄貴とぶつかって…越えたい!!』




増田『お前の出したその答え…俺は正解だと信じている。勝つぞ…。天。』





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