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No.236:鬼頭兄弟記Ⅰ

『兄貴ィ!ちょっとTバッティング付き合ってよ!』



博行『嫌だよ。俺にもやりたいことがあるんだ。』


天『えーっ!なんで!意地悪!』


博行『明日は大会の初戦なんだ。今日は勘弁してくれよ。』


天『そんなー!親父ィ!兄貴がー!』



丈陽『どーしたどーした。』


天『兄貴がTバッティング付き合ってくれない!酷くない!?』


丈陽『おい博行。弟は大事にしろよ。』


博行『だって明日大会だぜ?』


丈陽『おぉそうか。なら仕方ないな。天。俺が相手してやるよ。』


天『えぇー!兄貴とやりたい!』


丈陽『今日くらいは我慢しろ。博行。明日はどこが相手だ?』


博行『なんだっけな…照…丘…だったっけな…。普通の弱小小学校だってよ。』


丈陽『なんだ。じゃあ普通に楽勝だな。見に行く必要もないか。そんなところが相手なら天の相手してやってもいいんじゃねえか?俺は母さんと買い物行く予定なんだけどよ。』



博行『わかった。じゃあちょっとだけだぞ。天。』


天『イエーイ!』





カキィーン!!


カキィーン!!


カキィーン!!




天『俺ね、将来兄貴みたいなプレーヤーになりたい!』


博行『俺なんか目標にしても意味ねえぞ。大体まだ小6だ。』


天『いいの!兄貴は俺にとって憧れての存在っつーか…。』


博行『照れるだろ。』


天『イエーイ!』




博行『天…。俺は小4のお前だけどよ、自分より下の学年でお前よりすげー奴見たことねえ。

お前はオリジナルになったほうがいいんじゃねえか?』


天『兄貴より年下の中で俺が最強?そんなわけ…あるかなぁ…。』


博行『なんだお前(笑)』



天『じゃあもっと凄くなるから、もっと俺の練習付き合ってね?』


博行『わかったわかった。とりあえず今日はこんくらいにしといていいか?またやってやるからよ。』


天『約束だぜ?兄貴。』











丈陽『おい博行。お隣の宮崎さんが言ってたんだけどよ、この前の試合、あわや負けるところだったんだって?』


博行『あ、ああ。危なかったよ。なかなかすげーピッチャーでよ。今からそいつの家行ってくる。』


天『兄貴ー。キャッチボール付き合ってよ。』


博行『ちょっと待て。俺も多忙なんだ。』





大場『俺、今年の冬受験するなんて無理です。』


博行『どうしてだ?なんなら色々と…』


大場『そうじゃなくて、俺、小学5年生なんで。』


博行『え…。』


大場『だから、今年の冬は受験できません。』



博行『…。』


大場『…?』



博行『これから1年、俺がお前の自主練、付き合ってやる。』


大場『え!?南阪のエースの人が!?ヤッター!!』





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