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215/382

No.215:エンドラン

ビュゥゥッッ!


今池(今度は横から…)




ブンッ!




《空振りの三振!6番の今池いまいけも三振でこの回も美鶴学舎高校ランナー出ず!!邦南の1年生、小宮哲都の前に8イニングで一人も塁に出ることが出来ません!!》






西口『ナイピッチ。』


小宮『いくら僕がパーフェクトピッチングをしてもこっちも0点じゃあ勝てないよ…。点取ろう!』



赤嶋『小宮哲都…ここまでとは…全打席塁に出して体力を消耗させているはずなのに…』



『8回の裏、邦南高校の攻撃は、9番、レフト、藤武ふじたけくん。』



大場『博行先輩…。』

鬼頭『なんだ?』


大場『この回。回ってきますよ。』


鬼頭『なぜわかる。』


大場『何となくです。ただ、俺らが今まで幾度となく死闘を繰り広げてきて養った勘というか。』


鬼頭『あいにく今日の俺は打てねえよ。』


大場『そんなこともないと思いますよ。』


鬼頭『赤嶋を理解していれば当然の結論だ。』


大場『赤嶋のセンセイショナリズム…。完璧ではないですよね?』


鬼頭『そりゃな。情報量に左右される面はある。ただ、俺のことを親よりも理解しているアイツから俺は打てねえ。虚しいがな。』


大場『もしかして…赤嶋…桜沢とか苦手だったりします?』


鬼頭『よく知っているな。その通りだ。赤嶋は桜沢だけは相手にしたくないと言っていた。なんせ打席ではなにも考えていない。息すらしてないからな。洗脳もくそもない。』


大場『じゃあ博行先輩も桜沢になりきってみればどうですかね?』


鬼頭『バーカ。付け焼き刃で出来るもんじゃねえんだよ。』


大場『博行先輩が打てば…この試合は勝てる気がします。』


鬼頭『…。そんな期待しないでくれ。みっともないだろ。』


氷室『期待しますよ。』


鬼頭『?』


氷室『鬼頭先輩ならなんかやってくれそう…!みんな、そーゆー気持ちで見てますよ。打席の鬼頭先輩。』




コン!



《セーフティーバント!》



赤嶋『大丈夫だ。十分予測の範囲内…』




塩釜口『オーライ!』



《サードの塩釜口しおがまぐちのダッシュは速い!!》



パスッ



《あーっと!握り代えの際にファンブルしてしまった!先頭の俊足藤武が出塁です!!》



赤嶋『なにやってる…。次は小宮だぞ…。』


塩釜口『わりぃ。』

栄『気にすんな。』


『1番、ピッチャー、小宮くん。』




大場(バッテリー、さあどうする。同点の8回裏、ノーアウト一塁で打席にはピッチャー。この場面でも歩かせるのかな?今までは小宮の前に一人もランナーが居なかったから歩かせてたけど。)


赤嶋『理想は内野ゴロで二塁フォースプレー…。』



片野『次の一瞬が勝負だ。』

大場『はい。』




ビュゥゥッッ!




《ランナースタートを切った!》



水仙『キャッチャーは赤嶋だぞ!?』



赤嶋『そうきたか!!』



小宮(どーせ内野ゴロを打たせる配球だろ?だったら注文通り内野ゴロを打ってやるよ!)



カキーン!!



《エンドランだ!打球は三遊間!》


パシィィィッ



《ショートの多賀谷、素晴らしい反応で捕球!》




多賀谷(二塁は無理!一塁は投げるのか!?)



赤嶋(仕方ない…!)


『投げろ!』





『アウト!!』



《一塁はアウトでワンナウトランナー二塁!!》




『2番、ライト、副島くん。』



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