No.13:三日前の出来事
誠(兄貴はもう全力投球できる状態じゃない…。)
それは三日前のことだ。
名林の猛練習が終わったあと、健太と誠は帰り道にあるゲームセンターに寄り道した。
カラオケ屋の地下に建てられた古くからヤンキーがたむろしている世間では評判のよくないゲームセンターだ。
そんなところでも二人は構わずスロットで遊んでいた。
そして健太がトイレに行くといって誠1人になった。
すると一人になった誠にヤンキー5人が絡んできた。
↓↓回想シーン↓↓
『おい。こんなガキがこんなところで何やってんだ?』
『俺たちと一緒に遊ぼうぜ。』
誠『なに?あんたらと遊ぶなんて嫌だし。』
『まあそんなこと言うなって。ちょっと金がほしいと思っててね。』
『金さえくれれば他のところに行くけどさ。とりあえず金よこせ。』
誠『なめてんじゃねえぞ。お前らみたいな暇人にくれてやる金なんざこれっぽっちも持ってねぇんだよ。バーカ。』
『ほぉー。言ってくれるねぇ。それはつまりぶっとばされても良いってことだよな?』
(ガッ!!)
ヤンキーの一人が誠の胸ぐらをつかんだ。
『今なら許してやる。最後の警告だ。金よこせ。』
誠『寝言は寝て言えや。てめーらシバかれてぇんか?』
『交渉決裂だね。じゃあ俺らの餌食になってもらうか。』
(ボコッ!!)
ヤンキーが誠の腹にパンチを一発入れた。
誠『やめろ!!』
(ボコッ!バン!ドコッ!!)
ヤンキーが四人がかりで誠に襲いかかった。
誠『ぐっ…。』
『金。渡す気になったか?おい。ザコ。』
誠『渡すもんか…。俺はそこらの腰抜けとは違う…。』
『ほぉー。しゃべれなくなっても知らねぇぞ?』
(カツッ。カツッ。)
ヤンキーの恐らくリーダーであろう、一番ガタイのいい奴が金属バットを持ってきた。
誠『それは…!?』
『自業自得だ。さっさとよこせばよかったものを。バーカ。』
ヤンキーのリーダーが誠に金属バットを向けた。
『あばよ。』