表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/76

不毛でも努力は実ると思う

 スタッフからの電話の間、普段とは違い、息が止まるぐらいに、静かにしてナナさんがスタッフとの会話を終えるまで、こちらが話しているわけでもないのに緊張していた。

 

「50回目の収録時にスタッフとゲストが来るそうだ」

「放送日が決まったっていう報告だけじゃなかったんですか?」

「いや、50回目取り終えた後に1回目の放送を流すそうだ」

「なんでそんな面倒な事をするんですかね」


 わざわざこちらの50回目の収録など、またずに早めに放送してほしい。


「50回目とって良い記念になるからだろう」

「そういわれれば、特別感が少しは出てくるわね」

「スタッフが多少であるがお祝いもしてくれるそうだ」

「それは嬉しいですね」


 特別感を出して、記念となるようにスタッフが配慮してくれたと思えば、それはそれでありがたい話ではある。

 


「そんなわけだから、とりあえず50回目撮るのを、来週の土曜日にしてくれと言う話だった」

「つまりそれまでに49回目の放送とっていれば、後は余裕を持って遊べるわけね」

「遊ぶ前に、掃除とかも念のためしておいた方がいいだろうな」

「校内全部とかいわないわよね?」

「余裕があれば、そのほうがいいだろう」


 掃除が大変に面倒な事になりそうな気がする、あまりこないスタッフのために校内全部の掃除をするというのは、大変骨が折れそうだ。

 私と同じように、あまり掃除について考えたくないのか、アミさんが話題を変えてきた。


「それで結局ゲストって誰?」

「ミケらんだな、本当はミャーちゃんず全員呼べたらよかったみたいな言い方をしていたな」

「今や、個人個人でも忙しいんですかね」

「そうみたいだな、サイン会とか地方のイベントに呼ばれているみたいだしな」

「そういえば、来週サイン会がこの町であるとかメールがあった気がしますね」


 数日前に来ていたメールの内容を思い出した、実に急がしそうで何よりですねとだけ、送ってそのまま忘れていた。


「そのついでで、ラジオの出演承諾したんじゃない?」

「もしかしたら、ミケらんが一番暇なんですかね」

「まぁそれでも私達よりは、忙しい事には変らないだろうがな」

「こっちは、個人どころか、グループでの活動もですからね」

「ひよなみの名前どおり、ヨチヨチあるいてる感じよね」

「まぁそうですね」


 そのうち、ヨチヨチ歩きすぎて、目的地にたどり着けないような感じだが、ナナさんの言うとおり、前に進めていれば問題はないはずだ。

 フラフラ歩いて、どこ歩いているのか分からなくなっているような感じもするのが、難しいてんだとは思うけれど、ナナさんが気合を入れるように両手を合わせ、パンとその場をしめるように音をならした。


「まぁこれからも、頑張っていくか、反応がよければ結果につながっていくと思うぞ」

「良い結果という事ばかりじゃないと思うけど?」

「それなら、もっと頑張ればいいだけだ」

「ちなみに、結果がよかったらどうなるんですか?」

「それに満足せず、もっと頑張ることが重要だな」

「どちらにせよ頑張る未来しかないわね」

「なんか不毛のような気がしますね」

「まぁそれも今更のような気がするわね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ