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周期(ジャンル:コメディ?)
「辛いものが食べたい」
そう言って、彼女は駄々をこねる。いつもチョコレートなどの甘いものを食べているくせに、急に正反対な味を求めてくる。
恐らく、彼女の中でぐるぐる回っているのだろう。 いつもは甘みを求める舌が、脳みそが。ちょうど今、辛味を求める地点に来たのだろう。
一定の周期があるのだ。 本人にとっては何気無いことでも、こちらとしてはたまったもんじゃない。 甘いものなら常に用意してるけど、いつ来るかもよく分からない辛味に準備などできないよ。
僕は台所にいき、七味唐辛子の瓶を差し出してみた。
「……… 食べる?」
「食べれるかバカ‼︎」
そりゃそうだよね……… 僕は七味唐辛子を置いて、代わりに車の鍵を手に玄関を出た。




