103⚫️雰囲気
’幽霊船’の中枢部。それは冷たいコンピュータ。
しかし、なぜか悲しい空気で満ちている。
なぜか苦しい思いが伝わってくる。
8人は戸惑いながら、状況を調べ始めた。
「艦長!」
「何や?」「何か?」
ふたりの艦長が同時に応える。
「すいません、グレッグ艦長!あっ、マチルダ艦長にも報告です。この中枢大コンピュータは2つのパーテーションに区切られています。」
「どういうことや、’その他’?ああ、チームが乗り入れているから名前で行こう。ルドルフ、説明してえや。」
「はい。コンピュータが複数の領域に分けられているというのは珍しいことではありません。走るプログラムを格納する所とメモリーを有する所です。しかし、このコンピュータは異なるプログラムがそれぞれのパーテーションに置かれています。」
「それは妙ですね。プログラム同士がぶつかることはないのだろうか?」
「ボビー、それはつまり、ひとつの体にふたつの頭脳があるということか?」
「そうだ、トーマス。オレはもともと技術屋だからな、その危うさがわかる。」
「ちょっとまってください。それなら、この’幽霊船’には、言わばふたりの艦長がいる、ってことですか?」
「ルナ、それそれ!わしも今、聞こうと思ってたんや。」
「グレッグ艦長、その例えは概ね正しいですね。このルドルフが大体保証します。」
「大体、ってなんやねん。」




