3/95
002⚫️青コーナーのバトラー
次も男を踏み潰してやる。
シャルロット・スターリングは’勝者の権利’を終えリングを降りると、無言のまま部屋へ戻った。
シャワーを浴び、首にタオルを掛けたまま鏡を見る。
白く輝く肌。整った顔立ち。
だが、その奥には、男たちへの報復という黒い炎が静かに燃えていた。
この街では、女の参戦者は少ない。
女同士の試合も組まれるが、観客の興味は薄い。
もっとも熱狂的なマッチは、’男’対’女’。
女が男を粉砕するか、男が女を打ちのめすのか。
その歪んだ構図だけだ。
シャルロットはリビングに戻り、72時間前を切った対戦データを開く。
画面に映る名前を見て、口元がわずかに歪んだ。
ショーン・マッケイン。
どこか余裕を漂わせた笑み。
「・・・ふん。二度と普通の生活を送れないようにしてやる。」




