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鈴ノ宮清音
鈴ノ宮清音、女、魔法師
鈴ノ宮家の当主よ。世界と呼ばれる器そのもの、厳密には中身のない器だけを仮想組みできるような法式を扱うことができるわ。もっとも、私自身に関して言えば、音を扱う魔術師でもあったのだけれど、そちらは現状で使えなくなっているの。法式の行使が上位に立っている、といった感じかしら。
実は、鷺ノ宮家の崩壊について、私は散花から相談を受けていて、翔花を雨天家へ預けた流れにも、一枚噛んでいたわ。必要なことだとはいえ、感情では納得できていなかったし、否定もした。
したけれど――それでも、散花の決意を拒絶することだけは、できなかった。
それは私にはできない決断だったから、尊重しか、してあげれず、それしか散花のためになることがなかった。
力不足を痛感した。それが悔しかった。
五六が傍にいなければ、私は折れていたかもしれない。




