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ウィーンの歌姫は来世の自分と共謀して邪教祖を断罪する ~魂の管理人 人生を書き直す1789年の復讐~  作者: チャイ猫


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人生計画書とは、何ぞや?


 この不思議な空間に来てから、カテリーナはずっと飲み食いしているが、なぜか満腹にならない。しかも、いくらでも食べられそうな気がする。


 この世界は不思議なことだらけだと思っていると、

 ライセが「あっ!」と、何かを思いだす仕草をした。


「そうそう。書き直し人生を始める前に “人生計画書” のこともお話ししなければ」


 話の中で何度か出てきた謎の書。


 カテリーナはすっかり忘れていた。


「重ね重ね申し訳ありません。もう少しだけ話が長くなってしまいますが……

 あと少しですから、がんばって聞いてくださいねぇ」


「書き直しに必要なお話なら、しかたないわね」


 ライセは「えへへ」とバツが悪そうに笑うと、つとめて落ち着いた声で話し始めた。



「魂Dたちは、肉体を持って生まれる前に人生の計画を立てます。どんなふうに生きるか、何を経験し、そこから何を学ぶかなど、計画書を作るのです。

 それを “人生計画書” とか “ブループリント” と呼びますが、が、がぁ~」


 語尾がため息だ。


「マリアのせいで、あなたの人生は予定から大きく外れまくって。もぉ、ほんとに予定外の出来事満載で、何やっても回避できなくてね……」


 ライセは半泣きでぼやく。


「なんでこうなった?! マジやめてと、あなたを守護する仲間たちと一緒に何度叫んだことか! チーム・カテリーナは苦難の連続でした」


 はあはあと息が荒いライセに、カテリーナは「落ち着こうね」とお茶をすすめる。



「私を守護する仲間たちって?」


「私よりもっと身近であなたを守り導く存在たちがいましてね。守護霊とか指導霊と呼ばれる存在たちです」


「私の味方なのね」


「そうです。誰にでも守護者がいます。でもね、悪霊などから強い悪影響を受けると、ちゃんと守れなくなる……最悪、乗っ取られるし」


「乗っ取る?」


「はい。人霊に限らないけど、守護霊のフリをして人間を操る悪霊がいるのですよぅ。

 人を人とも思わない私利私欲の人間や、カルト宗教の教祖に憑いていることが多いですねぇ。

 SNSのアカウント乗っ取りみたいな感じ……ってぇ、すみません。うっかりして未来の物で例えちゃいましたぁ。てへペロ☆」


 ライセは残りのお茶を飲みほすと、爆弾発言をした。



「あなたの人生に、マリアと出(・)会(・)う(・)予(・)定(・)は(・)無(・)か(・)っ(・)た(・)のに!!!」



 それまで聞いた話すべてが吹っ飛んだ。

次回の投稿は、明日の7時です。

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